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【完結】最強転生者のゆかいなスローライフ生活 ~最強なので戦いに巻き込まれるけれど、意地でモフモフとハーレム付きのスローライフにしがみつく!~  作者: 茉莉多 真遊人
第5部1章 ムツキと笑い合える仲間たち

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5-Ex1. なでなでは身体より頭で

約2,000字でお届けします。

楽しんでもらえますと幸いです。

 おモフ。


 ムツキは、いつも世話をしてくれている猫や犬、ウサギの姿をしている妖精たちをモフモフして楽しむことをおモフと呼んでいた。


 雪合戦、つまり、ムツキ争奪戦に勝利したサラフェとメイリは賞品として、ムツキと一緒に妖精たちをモフモフするおモフの時間をプレゼントされた。


 また、リビングだと複数人でゆっくりおモフを堪能できないと言って、彼は彼女たちとモフモフたちを自分の部屋に連れ込んだ上でベッドの上に乗りながらモフモフを愛でている。


「にゃー」

「わふっ」


 今日のモフモフの相手は小型の猫の妖精や犬の妖精がメインだった。三毛やマンチカン、アメリカンショートヘアのような妖精もいれば、パピヨンやミニチュアシュナウザー、トイプードルのような妖精もおり、それぞれがムツキやサラフェ、メイリたちと一緒に遊んでいる。


「あぁ、いいなあ。こう無防備な感じになって、ごろんとしているところをよしよしってするのはいいなあ!」


 妖精たちは食事も摂るが、大気中に存在する正の魔力が主な生きる糧になる。そのため、世界樹の樹海に漂っている世界樹の魔力やムツキの身体から零れてくる魔力が大好物であり、より効率よく魔力を得るには彼に直接触ってもらうとよいのだ。


 そのため、ムツキが大好きなおモフは、モフモフな妖精たちにとっても嬉しいことでウィンウィンの関係だ。


「なあ、サラフェやメイリもこれを見て癒されないか?」


 ムツキは満面の笑みで、妖精たちの上に優しく軽く覆いかぶさるように、膝と肘をついて四つん這いでいた。


 サラフェとメイリも彼の笑顔を見て笑みが零れており、彼女たちはモフモフよりも彼の無邪気にはしゃぐ姿に癒されていた。


「ふふっ……ムツキさんは本当にモフモフがお好きなんですね」


 サラフェが手を口元に寄せつつ柔らかい表情でムツキを見ているので、彼はここぞとばかりに彼女へ攻勢に出る。


「好きというか愛しているな。モフモフと女の子は最高だ。サラフェやメイリ、もちろん、ほかのみんなも愛しているぞ」


「……さらっと反応に困ることを言わないでください。そこでサラフェやほかの方まで入れたら反応しづらいじゃないですか」


 サラフェは困っているような言葉と裏腹に、先ほどまでの笑みとは違う恥ずかしそうな笑みを浮かべて、若干頬も赤みを帯びていた。


 サラフェがハーレムの女の子の中ではムツキと最も心の距離があり、まだ夜も添い寝程度で終わっている。徐々に、徐々にと、仲良くなっていく雰囲気に、彼は失礼だと思いつつも小動物との触れ合いのような繊細さを求められていると感じていた。


 ただし、たまにこのようなボーナスタイムがある時は、一気に好感度を上げに掛かっている。


「好きなものは好きだから、愛しているものは愛しているのだから、それは仕方ない! サラフェがかわいいから仕方ない!」


「んぐっ……開き直りましたね?」


「開き直っているというよりも、いつものダーリンって感じだけどね」


 ムツキの高らかな宣言と露骨なまでに好意を寄せる仕草や視線がサラフェの内側を一気に高揚させる。彼女は意外とキザっぽかったり露骨に褒めたりした方がなんだかんだで好きなんだと彼は学んでいた。


「まあ、たしかに、素直というか正直というか」


「変に隠しているよりもいいだろ?」


「まあ、下手に隠されるよりかは素直でいてくれた方がいいですね」


「だろう? 好きって想いは相手の負担にならないと思った時に、決して隠さなくてもいいと思っているからな」


「負担だとはもちろん思っていませんけど……」


 サラフェはこういう時の押しに弱い。だが、一度に押し過ぎると一気に逆効果になる。


 ムツキはそろそろ口説き言葉をやめたほうがいいと思い、チラッとメイリを見る。メイリはその視線に気付き、撫でていた猫を放して、彼の横で彼と同じように膝と肘をついた四つん這いのポーズを取る。


「ねえ、ダーリン」


「ん?」


 メイリはムツキの視線をチラッとではなくきちんと自分に向けさせた後、四つん這いの状態からごろんと妖精たちと同様に寝転んだ。


「ほら、さっき言っていたよね? ごろんとしているから、よしよししてね♪」


「そうか、そうか。メイリはどこをよしよししたらいいかな?」


「えへへ。む」


「頭な」


 ムツキはメイリがいかがわしい場所を言いきる前に自ら場所を宣言した。甘い雰囲気で彼が油断していると、すぐに彼女のイタズラめいたお願いが飛んでくる。


「……むー。ダーリンってば、そういうところは奥手だよね」


「メリハリがあると言ってくれ。よーしよし……んー」


 ムツキが今度はチラッとサラフェの方を見る。彼女は視線に気付き少し身構える。


「え、ええっと……なんでしょう?」


「……もし、サラフェが嫌じゃなければ、撫でてもいいかな?」


「……まあ、いいですよ。特別に」


 ムツキはメイリの頭を梳くように撫でながら、サラフェとも良い感じの雰囲気を作っている。


「じゃあ、今こそ、サラフェのむ」


「頭な」

「頭ですよ。何が今こそですか」


 メイリのいかがわしい発言をムツキとサラフェが同時に遮った。


「……ねー」


「ねー、じゃない。なんだかんだで言いきるなよ……まったく」


「そうですよ」


 3人は顔を見合わせると、何故だか笑いが込み上げてきた。


「……あはは」

「……ははは」

「……ふふふ」


 その後もムツキは妖精たちへのおモフとサラフェとメイリへのなでなでを時間たっぷりしていた。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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