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テイカーの失敗続き⑭

ブラック領


テイカーは廃墟のような家で生活していた。


「テイカー様!また火事です!」


「すぐに消火しろ!」

テイカーは恨みを持たれ、多くの者を敵に回した。

テイカーの足を引っ張るため、直接的な奇襲だけでなく、街を焼く者が現れたのだ。


テイカーに従い、最後まで残った者は、先代に「息子を頼む。」と託された義理堅い者だけであったが、その者ですらテイカーから離れ始めた。


「くそ!無能ののろまが!」

明らかに放火されている。

このことにテイカーは気づいていた。


テイカーは部下を呼びつける。


「殺せ!放火の犯人を見つけ出してすぐに殺せええ!」


「で、ですが今は多くの者がダークスフィアの鎮圧に向かっております。兵が足りません。」


「どっちもやるんだよ!」

こうして部下を困惑させ、さらに喚き散らし、指揮を乱しに乱した。


ダークスフィアの鎮圧はテイカーの指示でさらに進まなくなった。







シーフ家最後の残党は一か所に集結していた。


自身の命を捨てて自爆攻撃を実行する為である。


「もうシーフ家の仲間も残り少ない。俺がダークスフィアを破壊して、テイカーを追い詰める。」


「お前だけじゃ無理だ。周りには魔物がうようよ居る。俺の命も使ってくれ。」


「俺も手伝う!」


こうしてシーフ家の残党はダークスフィアに突撃する。


一人、また一人と仲間がやられる。


スラッシュベアが味方を切り裂く。


アサルトボアが突撃してくる。


だが、5人だけがダークスフィアにたどり着き、魔物の攻撃を無視してダークスフィアを何度も斬りつける。


ダークスフィアが黒い霧となって拡散し、霧が無数の塊を生む。


「「ぐおおおおおおおおおお」」


大量の魔物が発生し、あっという間にシーフ家の残党は命を落とす。


大量の魔物は次の標的に狙いを定め、移動を開始した。





騎士がテイカーの元に訪れる。


またあいつか!邪魔しに来やがって!

黙って見ていろ無能が!


「うまくいってないようだな無理せず貴族の星を王にお返ししたらどうだ?」


「今鎮圧する!黙って見ていろ無能が!」


「またそれか、何度も聞いたぞ。もうあきらめろ。これ以上被害が広がればお前が処刑されるぞ。」


その時、テイカーの元に魔物が迫る。


魔物が1000いや、もっと多い 大軍だ!


騎士は騎乗し急いでブック領に急ぐ。


すぐに戻って連絡し、援軍の要請をせねば!


テイカーは部下を置いて我先に逃げだした。

「う、うわあああ!」


「テイカー様!どこに行くのですか!」


「民を守るべきですぞ!」


テイカーは兵の言葉を聞かず逃げ出す。


残った部下は街の住民を避難させた。





騎士はすぐさまブック領のカイの元に報告した。


それを受けカイはすぐに援軍を呼ぶ決断を下す。

「王都とホワイト領に援軍を求めます!」







遅れてテイカーとその部下、さらに難民が押し寄せる。


騎士はテイカーに詰め寄る。


「何故難民よりお前一人が早く逃げてきたのだ!領民を守る義務をなぜ果たさない!」


「お、俺は悪くない!誰かがダークスフィアを破壊した!」


「私と一緒に前に出て戦え!」


「お、俺は悪くない!俺は悪くない!」


「せめて街の防衛に参加しろ!」


「俺は悪くない!」


「魔物の数を報告しろ!」


「お、俺は悪くないっつってんだろーが!」

騎士は話をすることをあきらめた。

こいつはもうだめだ。


「テイカーを牢に幽閉する!牢まで案内してくれ!」


「お、俺は3つ星貴族だぞ!無礼はやめろ!」


騎士がテイカーを殴り気絶させ牢に投げ入れた。

何かあった場合武力を使って止めるよう王に伝えられていたのだ。


騎士はテイカーの部下に状況の説明を受けた。


そこに騎士ジークがやってくる。


「無敵のジークか!心強い。私と一緒に防衛に参加してくれ。」


「そのために来た。」


ジークは最前線に立ち、迫りくる魔物の大軍と対峙する。



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