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ホワイト領のリコは、王都を助ける

ホワイト領が正常化した。

このことでキュキュクラブは休日を楽しむことにした。

昼までベッドで眠り、起きたらゆっくりコーヒーを飲んで目を覚ます。


「今日は何が食べたい?」


「焼き肉が良いよ!」


「ぷるぷるフレンチトーストが良いです。」


「きゅうはクッキー。」


「きゅうはいつもクッキーだよね。」


きゅうはエステルにブラッシングされている。


「昼はフレンチトーストにするか。」


俺はゆったりとフレンチトーストを作る。


ついでにベーコンエッグを作り、テーブルに置く。


メイが全員分取り分け、ゆったりと食事を取る。


「エステルは焼き肉だったよな、民家から離れた所に移動しよう。ここで焼き肉を始めると人が集まってきそうだ。」


メイが片づけを済ませると、町のはずれに移動し、食堂を設置する。


休みなので俺以外のメンバーはお風呂に入る。

1日に2回お風呂に入るのだ。


日が落ちてくると、外で炭の用意をし、焼き肉を始める。


じゅう~という音と肉の焼ける匂いが食欲を刺激し、エステルは常に網いっぱいに肉と野菜を乗せ、食べ始める。


「おいひいよ~。」


「最近カレーばっかり作ってたから、こういうのも良いな。」


「騎士団の人は、カレー以外の物を頼まないんですか?」


「オムライスとか頼まれたことはあるけど、断った。1000食作ってたらいつ終わるか分からないからな。」


「カレーの催促が来てるみたいだよ。」


「・・・無視しよう。」


こうして俺達は、風呂に入って一緒のベッドでゆったりと眠った。






次の日の昼前


コンコン!


「ハルト、起きてくださいませんか。」

リコか。


俺が1階に降りようとするとメイとエステルが抱き着いてくる。


「下着しか着てないだろ、一人で行ってくる。」




どうした?


「ホワイト家の正常化が進んだので、次の段階の方針をみんなに伝えたいのですわ。」


「それっていつやるんだ?」


「今から30分後です。」


「ちょっと待っててな。」


俺は素早く2階の寝室に戻る。


「聞こえてました。行きますよ。」


「私も行く。」


リコは早速着替えて身なりを整えていた。


エステルは後ろ髪が乱れていたが、すぐにメイがくしで直す。


きゅうは寝てるけど、連れて行こう。






ギルド会議室



「次のホワイト領の方針は、王家への2000億の恩返し作戦ですわ。」

テイカーからの寄付を王は2000億ホワイト家に渡したんだったな。

その恩返しか。


「まず王家の現状ですが、前回の暗黒時代の傷がいえぬまま、ブラック領から大量の難民が流れ込み、レイドボスの被害を受けボロボロになった上、さらにテイカー・ブラックがダークスフィアを破壊し魔物が王都に攻め入り、多くの戦力を失ったのですわ。」

こうして聞くとすごいよな、テイカーが周りの足を引っ張りまくってる。

更に王家との戦争まで考えてたんだもんな。疫病神だな。


「それによって、ブラック領からの寄付もすべて使いつぶし、今は暗黒時代の魔物狩り中ですわ。王家の力は衰えに衰えておりますの。」



テイカーは予想を上回る愚か者だな。

俺もダークスフィアを破壊するとは思わなかったぞ。

最初聞いた時は冗談かと思った。


「次にホワイト領の現状ですが、キュキュクラブの支援と、強力な建築能力、加工食品の利益の増加、これはハルトの料理レベルの力ですわね。更に傘下貴族の強力なバックアップがあり、ダークスフィアの被害は皆無。特にハルトの粘り強く、手数の多いサポートで、強固な土台を手に入れましたわ。」


全員が俺に礼をする。


「今こそ王家を救う時ですわ。」


「何をするの?」

エステルが率直な質問をする。


「無理のない範囲で、家・ポーション・食料を支援しますわ。目指すは2000億ゴールド分ですわ。」





強固な土台を手に入れ、成長したホワイト領は、王家を支援し続けた。

今まで周りの足を引っ張ってきたブラック領とは逆の行いにより、ホワイト家の名声は高まる。


更に、ダンジョン合宿支援も行い、難民を一時王都から預かり、魔物と闘い力をつけて冒険者として送り返すというダンジョン強化合宿も実施。

この効果により、怠け者のあぶり出しにも一役買った。


更に盗賊への王家の態度も厳しくなった。

今までスラム街の難民に紛れ、盗みと強盗を働いてきた盗賊だが、難民の合宿支援により、残っているのは、病人・小さな子供・怠け者・盗賊に絞られた為、スラムに居る健康な大人は怠け者か盗賊である可能性が高くなった為だ。

これにより、浮いた兵を魔物討伐に当てた。




それが落ち着くとリコは大枠の方針を決め、ギルド幹部にある程度の権限を持たせ、自動で領を運営できるようにした。


更にそれも落ち着くと、リコはジークとカイを王都に送り返し、さらに王家に貢献する。




ホワイト家の貢献により、王都に希望の光が差す。

王の表情は晴れやかだった。


「リコ、優秀だな。」


「ですがリコ君が力をつけたのはハルトの力がきっかけです。」

側近が答える。


「うむ、そうだな。出来ればハルトには貴族になってほしかった。」

今ブラック領はダークスフィアの鎮圧が終わらず、テイカーの力も弱まった。


テイカーへの制裁が足りないとの声も大きくなった。


やっとだ!


やっと時が来た。


テイカーに更なる制裁を与える。


「テイカー・リコ・ハルト・カイ・ジーク・ロック・アリスを呼べ。」





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