17話 G
本格的なダンジョン探索開始から1週間が経過した。
徐々に下に下っているこのダンジョンの、有る意味2層目と言える場所まで現在来ている。
以前言った様にこのダンジョンに正確な階層構造は無く、不規則に九十九折りと成って下へ下へと続いている。
その上で、ある程度ブロック構造に分けた際、2層目、と言って良い様な構造の場所に達したと言う事だ。
現時点では、このダンジョンの横への広さは、約半径500メートル程と成っている。
紙に書かれた迷路のようにビッシリと通路がある訳では無いが、総延長で言えばかなりの距離と成っていると思う。
そしてこの間、入り口からの移動距離(直線距離では無い)が離れるに従って、一日の入手経験値が上昇していった。
入り口近くを探査していた際は約60程だったが、現在は100を超えている。無論一人当たりだ。
だが、それでも4桁に近づいている碧のパラメーターアップの為の必要値には程遠く、実行するのにはかなりの時を必要とするだろう。
その為も有って、この間の経験値は大半をレベルアップの為に使用した。俺がレベル7、碧はレベル8、ぺんぺんはレベル6だ。
このレベルアップで、特に魔法しか攻撃方法の無いぺんぺんの入手経験値が徐々に上がりだした。そして、現在は俺と碧の入手値とさして変わらない状態になっている。
また、レベルが上がったことによって、レベル制限をクリアーした魔法やスキルが出て来た。
その中で、所持系統のモノを各自修得した。碧は『ファイアー・アロー』、ぺんぺんは『アイス・アロー』、俺は『盗む』だ。
俺が『サンダー・アロー』では無く『盗む』を選択したのには当然理由がある。無論、経験値に余裕が有れば両方修得したのだが、足りなかったので先にこちらを選んだ。
先ず、現状、攻撃力としては『サンダー・ボール』と槍による物理攻撃で十分で有る。その為、慌てて『サンダー・アロー』を入手する必要性が無かった。
更に、そろそろ碧の死に魔法である『錬金術』を生かしたい、と言う思いがあった。
また、人型モンスターが増えてくる事によって、ポーション類(回復薬・解毒薬・状態異常耐性薬)を盗めるケースが増える為、入手魔石よりもそちらの方が遙かに高く売れると言う事も考えてのことだ。
更に言えば、現状生命力がSPとしては『マップ』以外に使用されておらず、無駄になっていると言う事も有る。
武器系スキルを入手する事も考えたが、当然例の3倍問題があるし、最終的にどの種類の武器をメインウエポンとして使っていくかまだ定まっていないという問題もあって、保留とした。
現状、包丁槍の延長で、オークのドロップアイテムである鉄の槍を使用しているが、ある程度パラメーターを上げたら『剣』を使おうかとも考えている。
リーチの問題があって今は槍を使用しているが、集団戦、特に接近戦になった際は圧倒的に剣の方が使いやすい。
何より、突き刺して抜けなくなると言う問題が無いのが良い。何回か危なくなったことがある…
そんな問題があっても、現状ではまだ槍の方がアドバンテージがあると思っているんだけどね。
少し、話がずれたか。戻そう。
まあ、そんな考えがあって『盗む』を選択したと言う事だ。当然、今日にでも『サンダー・アロー』は取るよ。
んで、とうとう出て来たよ、『スライム』。
そして、同じく下級回復薬の材料を落とす『トレント』もだ。
この2匹はオークやコボルトと同じような地点にいたのだが、移動を得意としていないせいか、昭和懐メロ作戦によっておびき出されなかった。
つまり、大量に湧いたままの状態でいると言う事だ。
ちなみにデータはこんな感じ。
☆ピュア・スライム
・レベル 7~11
・体重 40キロ
・攻撃方法 体内取り込み 消化吸収
・使用魔法・スキル 無し
・弱点 火属性 アルカリ溶剤
・魔石 黄色(ランクA サイズ1)10円 漂白(現時点ではクズ魔石扱い)
・その他のドロップ品 スライムゼリー(ピュア)
・その他の特徴 無色のスライム 天上や壁に張り付く事が出来る 移動速度は遅い
・棲息ダンジョン名及び深度 ほぼ全てのダンジョンに湧く 表層部
☆トレント
・レベル 8~10
・体長 2.5メートル
・攻撃方法 枝 根
・使用魔法・スキル 無し
・弱点 火属性 顔の部分
・魔石 ピンク(ランクA サイズ1)150円 医薬品
・その他のドロップ品 トレントの樹液
・その他の特徴 根を使って移動する樹木 剣や槍の効果が薄い
・棲息ダンジョン名及び深度 火属性の高い所以外のダンジョンに湧く 表層部
この二体のドロップ品である『スライムゼリー』と『トレントの樹液』で『下級回復薬』が錬成できる。
だが、このドロップ率、かなり低いんだよ。データでは1%程度と成っている。
方や、『盗む』スキルでの確率は5%ほどと、約5倍だ。欠点はモンスターに接触する必要があるって事だな。
そんな事も有って、まだ完全にはこの『盗む』スキルは役立てる事は出来ていない。要訓練だ。
結局現時点まで、『トレントの樹液』は2つドロップしているが、『スライムゼリー』はドロップしていない。無論『盗む』も駄目だ。
そんな感じで、俺的にはドロップ品が目的となっている探査を続けていたのだが、本日もまたヤツらに出会ってしまった。
「Gぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」
碧の絶叫がダンジョン内に響き渡る。
その直後には、ファイアー・ボールの乱れ打ちが放たれ、俺の肩からぺんぺんによるアイス・ボールも次々と放たれていく。
Gだ。別段略称では無い。名前がGだ。世界共通名称となっている。
データはこれ
☆G
・レベル 5~7
・体長 1メートル
・攻撃方法 噛みつき
・使用魔法・スキル 無し
・弱点 火属性 界面活性剤
・魔石 紺色(ランクA サイズ1)10円 染色用の添加剤(現時点ではクズ魔石扱い)
・その他のドロップ品 触角
・その他の特徴 ゴキブリ Gの命名は日本 海外の迷宮でもGと称される
・棲息ダンジョン名及び深度 ほぼ全てのダンジョンに湧く 表層部~中層部
体長1メートルのゴキブリだ。解説に有る様に、命名者は日本人で、アニメによってある程度『G』の呼称が浸透していたこともあって、Gの呼び名が固定した。
ドロップ品の『触角』は『ウイルス耐性薬』の材料になる、が、基本的に持ち歩くのが忌避されるので、大半が放棄されるという。
このG、たいてい10匹程の集団で活動している。そして、しぶとい。身体の半分が無くなった状態でも簡単には死なず、かなりの時間生き続ける。
そして、何より多くの人間に恐怖と忌避感を与える存在でもある。
それは、あの碧ですら同様で、3日前に最初に出会った際はパニックを起こして手が付けられなかった。
で、俺は? と言うと、別段極端な感情は無い。ただの気持ちの悪い虫と思っている。無論、このGはサイズがサイズだからゴキブリとは少し違うけどね。
それでも普通の(?)モンスターと同じだ。慌てること無く、碧とぺんぺんが打ち漏らしたモノを各個に殺していく。
「雷撃・雷撃」
「うっきゃー! お兄ー! 弾幕薄いよ!なにやってんのぉぉぉ!」
こやつ意外に余裕有るんじゃね? そう思って碧の顔をチラ見するが、全く余裕など無いようで引きつった顔で左手を突き出しファイアー・ボールを打ち出し続けていた。
このGは、データに有る様に火属性に弱い。体表に脂分が有るからなのか良く燃えるんだ。
だが、燃えても即死はしてくれない。燃えながら走ってこちらに近寄ってくる個体もある。無論大半はその場でもだえてファイアーダンスを踊り出すが。
そんな走り寄ってくる火の玉には、ぺんぺんがアイス・ボールをたたき込んで止めを刺していく。
周囲にはGの燃える独特の臭いと煙が充満し出す。
「後退するぞ!。煙が酷すぎる。碧魔法を控えろ!」
ウッキー状態の碧ではあったが、Gから離れることは大賛成だったのか、即座に後退を実施する。
無論、攻撃を実施しながらの後退だ。
そして、30メートル程後退した時点で全てのGは死に、黒い靄と化す事で引火した火も全て消えた。
だが、発生した煙は消えることは無く、通路一帯を覆い尽くしている。
「こりゃあー、しばらくは通れないな。戻って別の道行くか」
ぺんぺんに向かってそう言うと、ぺんぺんも同意とばかりにペンと叩いて返した。
碧に同意を求めなかったのは、「G死すべし、G死すべし、G死すべし……」と変な世界に入っていためだ。
正直、そこまで恐れる・怖がる・嫌う理由が俺的には分からない。もちろん可愛いとかは全く思わないし、アップで見れば結構グロイのは確かだが、パニックになる様なモノでも無いだろうと思う。
西洋人がネズミに同様の感情を覚えるらしいのだが、それはペストの流行による歴史的記憶に根ざすという。
だけど、ゴキブリにはそんな問題は無かったはずなんだが…
確かに雑菌の塊ではあるけど、それで死んだなどという話も聞かないし、それ以外の害も無いはずなんだが…
多分、ゴキブリと蜘蛛は不用に忌み嫌われている生き物なんじゃないかと思う。緑マメの皆さん、鯨やイルカだけで無くゴキブリの保護も訴えてはどうでしようか? 金にはならないと思うけどね。
「逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ…… 良いゴキブリは死んだゴキブリだけ、良いゴキブリは死んだゴキブリだけ……」
あー… 行っちゃってるよ。戻ってこ~い。
しっかし、『逃げちゃ駄目だ』はともかく、『良い○○は死んだ○○』って元々インディアンに言ったアメリカ人(白人)の言葉で、あんまり良い言い回しでは無いんだけどな… って言うか最大限の差別用語。
漫画とかで別の使い方で出回って、元ネタを知らないまま定着してるんだよな… メディア文化の弊害ってヤツかも知れない。
ま、それはともかく、頭にチョップを加えてこっちの世界に引き戻す。
ハッと我に返った碧は、煙でけぶった通路の先を見てから、ホッと息を吐き出す。
「お兄ー…、あれって、この先も居るんだよね…」
「ああ、結構生息域が広いからな、今の表層部から、中層部にもいるらしいぞ。ただ、他のモンスターと違って、レベルは今の状態のままらしいから、そこに至れる者なら瞬殺出来るらしいけどな」
「ちがぁ~う!、そー言う問題じゃ無い、の! 瞬殺出来る出来ないの問題じゃ無くって、存在そのものが悪なの罪なのっ!!」
悪って… 罪って…
碧的価値観ではそうなっているらしい。顔はマジだよ。一部目は血走ってるし…
「しかもさ、しかもさ、挙げ句の果てにクズ魔石だよ! 10円だよ! G死すべし!!」
そんな碧が落ち着くのを待っていたら、通路の煙が治まっていた。嬉しい誤算ってヤツかな。
ただ、視界はともかく、臭いはまだ残っているので、その場は早足で駆け抜けた。
そして、その場から15分程行った先で見つけた『部屋』で休憩を30分程取り魔力量を回復した後、再度探索を実行する。ちなみに『部屋』に『宝箱』は無かった。
探索を再開し、5分程経った所で、ぺんぺんが急にアイス・ボールを放つ。
その場所は30度以上有る傾斜地で、左右に張り出した鍾乳石があり視界も悪い所だった。
そして、その放たれたアイス・ボールが着弾した場所には細長いモノが身体の半分以上を凍らせて蠢いている。
「蛇?」
「みたいだな、サンキューぺんぺん」
グローブ越しにぺんぺんの頭を軽く撫でながら、実質動けなくなっている蛇の元へと近づく。
その蛇は俺の知らないモンスターで、体長1.5メートル近く有り、体色のベースは焦げ茶でその中にまるで鎖の様な模様が白く描かれている。
周辺にも隠れていないか確認するが、見える範囲にはいない様だ。
そして、近寄って観察しようとする間もなく、碧によって頭部を槍にて刺され消滅した。
「おっ! ドロップだ! お兄ー、皮、皮」
「……碧さんや、もう少し初見のモンスターに対する警戒とか観察って言うモノを持ってくれないかの~」
「何言ってるの、データ持ってるんでしょ。動いてる所ならともかく、死にかけてるんだから意味ないよ」
「えっとな、俺が前もって覚えてる『標準的なダンジョンに出現するモンスターリスト』には、こいつ載ってないんだよ」
俺の言葉を聞いて、碧の顔が驚きの表情で固まる。
「マジ?」
「マジ」
未知のモンスターは、場合によっては魔法やスキルを使用する可能性がある。
そうでなくても、『蛇』で有れば毒を持っている可能性も有るわけだ。
一応、低級解毒薬は3本程『宝箱』より入手してはいるが、この解毒薬は全ての毒には対応していない。
毒の分類方法には複数が有り、単純にそれだけで分けられるモノでは無いのだが、この低級で解毒出来るモノは『神経毒』と『血液毒』と呼ばれるモノだ。
無論、その全てに対応する訳では無い。つまり、この未知の蛇型モンスターに毒があり、それに手持ちの低級解毒薬が効果が無かった場合悲惨なことになる可能性が有ったと言うことだ。
この世界には、どんな毒でも解毒してくれる『教会』なんてない。病院でも毒の種類を同定している間に患者が死亡する可能性も高い。
一応では有るが、こんな場合の対処方法は存在している。それは回復薬や回復魔法をかけ続け、自己治癒によって時間を掛けて直す、と言う方法だ。
無論、毒の種類や噛まれた場所によってはそれも効果を発揮しない場合もある。あくまでも生存率を上げる効果、と言うだけのモノでしか無い。
つまり、危険だったと言う事だ。
流石の碧もその事に気づき、驚きの表情のまま顔を青ざめさせている。
「安全第一な」
「…うん、分かった…」
毒もだが、魔法やスキルは怖い。毒を飛ばすスキルというモノも有るので、身体が動かない状態でも攻撃が可能だからな。用心、用心。
碧はぺんぺんを撫でて気持ちを落ち着けている。わざわざ手袋を外してまで撫でる価値があるんだよな。ぺんぺんには。
癒やしと戦力。まさにパーフェクトな存在だと思う。今度『大阪ダンジョン』へ行く時に連れて行こうかな。でも、碧を一人にするのはヤバいか。
そして、その後の索敵は今まで以上に気を付けて行った。そのおかげもあって、奇襲を掛けられることも無く進み、初めての『スライムゼリー』を入手する事が出来た。
結果、この日の成果は『宝箱』から鉄塊×2・銅塊1・何かの羽1・何かの皮、ドロップで短剣1・剣1・トレントの樹液1、『盗む』で槍×2・弓×2・スライムゼリー1と成った。
そして、入手経験値は、俺が121で碧は125、ぺんぺんは114と成った。碧の経験値が俺より多いのはGを殲滅した際の経験値の為だと思う。
ちなみに、『盗む』による入手品の大半が武器なのは、その実物に触れた状態で実行した際の成功率が圧倒的に高い為で、時には戦闘中突き出された槍を交わしざまにつかみ、『盗む』を実行してオークを無手に出来たことも有る。
弓は、遠距離攻撃で半死半生状態のオークの弓に触れて盗んだモノだ。
武器は消耗品だ。どうしても刃こぼれが発生する。だから予備は多いに越したことが無い為、積極的に『盗む』様にしている。
多少の刃こぼれはグラインダーで磨げば良いが、一定以上を超えると使い物にならなくなる。特に穂先が折れた槍は駄目だ。別のものに変えた方が早い。
碧がね、やるんだよ、勢い余って床や壁まで突き刺すって事を…、で、ポッキリ。
特に、Gを殲滅する時ね。魔法で半死半生になっているのを上から軽く突き刺せば良いのに、思いっきりやって床まで…
ゲームとかだと、武具の消耗なんてないのが大半だし、有っても耐久値なんてので、徐々に減っていくわけだけど、現実は一撃必壊だよ。やり方しだいでは呆気なく壊れる。
と言う訳で、俺はせこせこと予備武器の回収に励む訳だ。んで、それを某戦う商人の様にかついで運ぶ訳よ。
背負ったリュックにマジックテープを縫い付け、長物を固定できるようにした。バランスを取るのが大変だけど…
そして、『転移』で帰還後、ステータスを各自いじり、俺とぺんぺんがレベルを1ずつ上げ、俺はついでに『サンダー・アロー』と『罠探知』を修得した。
『罠探知』は盗賊系でレベル7制限だったので、ついでとばかりに取ったモノだ。どうせもう直ぐ必要になるのだから。
碧は、レベルアップには満たなかった為、『ステップ』の次のスキルである『瞬歩』を修得した。
『瞬歩』は360°3メートルの範囲で通常の3倍の速度での移動が可能なスキルだ。
そして、結果ステータスはこうなった。
・氏名 鴻池 稔
・年齢 20歳
・Level 7
・生命力 70
・魔力量 70
・スタミナ 14
・筋力 14
・知力 14
・素早さ 13
・魔法 転移・サンダー・ボール サンダー・アロー
・スキル マップ 盗む 罠探知
・経験値 34
次回UPに必要な値(パラメーター) 303
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 67
・氏名 鴻池 碧
・年齢 17歳
・Level 8
・生命力 80
・魔力量 80
・スタミナ 10
・筋力 14
・知力 13
・素早さ 20+3(疾風のネックレス)
・魔法 錬金術 ファイアー・ボール ファイフー・アロー
・スキル ステップ 瞬歩
・経験値 106
次回UPに必要な値(パラメーター) 897
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 40
・氏名 鴻池 ぺんぺん
・年齢 0歳
・Level 7
・生命力 70
・魔力量 70
・スタミナ 05
・筋力 05
・知力 10
・素早さ 06
・魔法 アイス・ボール アイス・アロー
・スキル 空歩 ステップ
・経験値 1
次回UPに必要な値(パラメーター) 29
次回修得に必要な値(魔法・スキル) 15
三人ともパラメーターは全く変化していない。と言うか、ぺんぺん以外はしばらくは無理だろう。
そして、家に帰ってから、例の蛇を調べた所、こう言うヤツだった。
☆チェーン・バイパー
・レベル 7~10
・体長 1.5メートル
・攻撃方法 噛みつき(毒) 巻き付き
・使用魔法・スキル 無し
・弱点 頭部
・魔石 水色(ランクA サイズ2)340円 コンデンサー
・その他のドロップ品 蛇皮
・その他の特徴 毒を持つ鎖の模様がある蛇 毒は致死性(神経毒)
・棲息ダンジョン名及び深度 北米・オーストラリア等で目撃 表層部
棲息ダンジョンを見る限り、あまり一般的なモンスターでは無い様だ。
そして、やはり毒持ちで、幸いにして『低級解毒薬』にて解毒が可能らしい。良かった。
ちなみに、持ち帰った『スライムゼリー』と『トレント』は、水晶柱でのステータス操作が終わって直ぐに、碧が『錬金術』を使用して『低級回復薬』へと錬成した。
1つの『スライムゼリー』と『トレントの樹液』から2本の『低級回復薬』が作れた。しかも瓶入りだ。ただし、外観は『宝箱』やモンスタードロップ品の円筒形とは違い、瓶の形状が四角くなっている。
ユーザー登録実施から1ヶ月以上経って、やっと碧の『錬金術』が役に立った瞬間だった。長かったな…




