表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【祝45000PV】転生悪役令嬢イザベラ、婚約破棄も魔法も筋肉で粉砕します!  作者: 月待ルフラン【第1回Nola原作大賞早期受賞】
第二章:悪役令嬢イザベラ、メインクエストも筋力で踏み潰しますわ!
59/118

第九話:氷の薔薇(ライバル)との再会

 闘技場を揺るがす、万雷の喝采。

 わたくしは、その歓声の嵐の中心で、誇らしく胸を張っておりました。兄の名誉を汚した、見えない悪意。それを、わたくしは、わたくしだけのやり方で、完全に、粉砕してみせたのです。


(ふふん。どうです、ライネスティア家! これが、筋肉ですわ! これが、ツェルバルク家の誇りですのよ!)


 満足感に浸りながら、わたくしは、貴賓席にいるであろう、敵の悔しがる顔を拝見しようと、そちらに視線を向けました。

 ですが、その瞬間。わたくしの目は、ライネスティア家の者たちではなく、天媒院で幾度となく火花を散らしてきた、宿敵の姿に、釘付けになったのです。


 熱狂と興奮に満ちた観客席の、その片隅で。

 ただ一人、まるで、そこだけ時間が止まっているかのように、彼女は、静かに立っておりました。

 月の光を溶かし込んだような、美しい銀色の髪。誰の熱も通さない、氷のような、月白色の瞳。

 周囲の喧騒など、まるで存在しないかのように、彼女は、ただ、この闘技場の光景を、冷静に、分析するかのように見つめています。


(いましたわね…ヴァイスハルト家の『氷の薔薇』!)


 セレスティーナ・フォン・ヴァイスハルト。

 武勇を誇る我がツェルバルク家と、常に、対立してきた、知略と魔法の名門、ヴァイスハルト家の、次期当主。

 天媒院では、わたくしの情熱的なアプローチを、いつも氷の仮面で受け流す、実に好敵手ライバルらしい、好敵手。


(なるほど、なるほど! この「王都編」でも、やはり、わたくしの前に立ちはだかるのは、あなたですのね!)


 わたくしは、一方的に、闘志を燃やしました。

 そうですわ、乙女ゲームには、必ず、強力なライバル令嬢が登場するもの。このステージにおける、わたくしのメインライバルは、彼女に違いありません!


 銀髪…おそらく、氷系統の強力な魔法の使い手。あの冷静さは、高い精神抵抗メンタルレジストを持っている証拠。わたくしのような、物理攻撃フィジカルアタッカーとは、正反対のタイプ。実に、実に、王道なライバル設定ではありませんか!


 わたくしが、灼熱の視線を送っていることに気づいたのか、セレスティーナ様が、ふと、こちらに視線を向けました。

 一瞬だけ、私たちの視線が、交錯する。

 彼女の、その、温度のない瞳。わたくしは、その視線を、好敵手からの、無言の宣戦布告と、受け取りました。


 よろしいでしょう、セレスティーナ・フォン・ヴァイスハルト様。

 天媒院の論文会とやらで、知恵比べをするのも良いですが、いずれ、必ず、あなたのその氷の魔法と、わたくしのこの灼熱の筋肉、どちらが上か、白黒つけさせていただきますわ!


 わたくしは、彼女にだけ分かるように、そっと、力こぶを作って、見せつけました。

 彼女は、その、あまりに意味不明な挑発に、ほんの少しだけ、眉をひそめると、ふい、と興味を失ったように、視線を逸らしてしまいました。


 ふふん。今のうちに、そうして、冷静を装っているとよろしいですわ。

 わたくしの、次なる目標クエストは、あなたに決まりましたので!

ご覧いただきありがとうございました。感想や評価、ブックマークで応援いただけますと幸いです。また、世界観を共有する作品もあるので、そちらもご覧いただけるとお楽しみいただけるかと存じます。HTMLリンクも貼ってあります。

次回は基本的に20時過ぎ、または不定期で公開予定です。

活動報告やX(旧Twitter)でも制作裏話を更新しています。(Xアカウント:@tukimatirefrain)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ