第2話 最低限必要になるお金を考えてみる
アーリーリタイアは結局『収入の問題』と、まとまったところで、では実際にどれくらいの収入があればアーリーリタイアをできるのかを考えてみようと思う。
日本で生きてゆく以上、無職に転生したあとでも支払わなければならない支出は多い。
特に税金や社会保険料に関しては、支払い漏れもするわけにはいかない。
もし支払い漏れをしたら追徴課税が恐ろしい事になるからだ。
さて、まず考えられる支出だが、国民年金、国民健康保険、都道府県民税、市町村民税などがある。
その他、地方民の場合、自動車税や車両保険があり、生命保険も必要になるわな。
『国民年金』は毎月16,410円(令和元年度)
『国民健康保険』は面倒な感じだが、私の地方だと年98万円未満の収入の場合、1人世帯で毎月5,290円。安く感じるかもしれないが、完全な無収入状態で長く暮らせるはずがないのでアルバイトなどをして年150万円くらい稼いだとしたら毎月10,944円に跳ね上がる。
『都道府県民税』も地元を基準に考えると、均等割りが2,000円。そして前年の総所得金額等-所得控除額×税率(4パーセント)-税額控除額。つまり、150万円くらいの収入があった場合、年6万円。毎月で5,000円。
『市町村民税』についても地元で考えると、均等割りが3,500円そして前年の課税標準額 × 税率(6パーセント)-税額控除 = 所得割額。つまり、150万円くらいの収入があった場合、年9万円。毎月で7,500円。
というわけで、税金面からみて150万円くらいの収入を確保できたと仮定して税額を年で計算すると196,920円+131,328円+62,000円+93,500円。
年、合計483,748円の支出が税金で必要になることになる。
完全に無職で収入がない場合は都道府県民税、市町村民税が減るが、それでも265,900円は必ず払わなければならない。
さぁ、約50万円。
月額にすれば41,667円支払わないと生活が許されないとキタ。
……なんかもう生活保護受けた方が完全に良い気がしてくるな。
ただ、生活保護は本当に最後の砦だ。
ウチの地方で調べてみたら申請にあたって
・生活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)
・預貯金、保険、不動産等の資産調査
・扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査
・年金等の社会保障給付、就労収入等の調査
・就労の可能性の調査
上記を実施した上で判断されることになる。
だが、この判断条件から生活保護の生活が想像できる。
・資産があると受給不可。
・助けてもらえる親族がいると受給不可。
・就労可能であれば受給不可。
そして生活状況の調査がある。
つまり、貯金もなく、働けず、助けてもらえなくなった時に生活保護が受給できる事になるわけだ。
日本だと、万が一そういう状態になった時に、助けてもらえる制度があるというのは心強いが、やはり進んでその立場になりたいとは思えない感じがする。なんといっても貯金が趣味だからな。車なんかも資産になるだろうから足もないことになる。
そして調べて思ったんだが……なんでこの制度を外国人が使えるのか、ますます分からないわ。
補助するにしても、生活保護費じゃなくて渡航費補助にして自国に送り返せばいいだけじゃないか……なんで渡してるんだ?
国民健康保険もそうだけど、民主党政下の時に一定の簡単な諸条件を満たした外国人の利用ができるようになって、案の定、外国人が日本の高度医療を受けに来て国民健康保険を利用して帰るという不正利用が多発しているらしいし。
我々から搾り取られた税金が甘い汁として吸われること程、支払っている我々が腹立たしく思うことはないと思う。ほんと。我々が生きているだけで、どれだけの税金を払っていると思っているのか。
さて、話がそれたが生活保護は考えに置けないことが分かったので月額41,667円は必須で出ていく金額として認識する必要がある。
そして、地方では車は必須の為、自動車税や車両保険、その他万が一の入院時の為に生命保険もある。軽自動車に乗るとして34,500円。車両保険も同額程度、生命保険も同額程度として、年約10万円とすると、月額、約8,500円程がいるだろうから、税金と合計してざっと考えて毎月5万円の支払いが必要になり、生きている限り必ずこれを支払えるだけの蓄えか収入が必要になる。
さて、この段階で結構支出の面が厳しい事が伺い知れる。
毎月5万円。
毎日にしたら必ず1,700円くらいの支出があるのだ。
10年で600万円。
20年で1,200万円。
30年で1,800万円。
40年で2,400万円。
50年で3,000万円。
もちろん税率が変われば増える。
年々なにかしらで税率は上がっているから今後必ず増える。
アーリーリタイアしても、これだけの金額は支払わなくてはならないのだ。
無職でも、ただ暮らすために、これだけの支出は必ずしなければならないとなると、さぁ大変。
数字にした途端、一気にヤバイ気がしてきたぞ。
アーリーリタイア。甘くない。
…………とはいえ。
選ばなければ仕事はある。
健康な体があれば、お金を稼ぐことはできる。
収入さえ作れば、それほど難しい金額でもないともいえる。
そして実は私、この収入について20代から対策を講じてきていたりもする。




