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犬の使い魔様 (使い魔を借りた彼 と 魔術師の彼女)

同じ設定の小ネタが4つになったので、こちらにまとめました。

仕事で必要になって、魔術師の彼女から犬の使い魔を一匹借りた。

とても優秀な使い魔だと、彼女は太鼓判を押していたけれども。


「なあ、頼むよ」

「………………」

「いや、ぷいっと横を向かないでよ。お前、主人の言うことは何でも聞く優秀な使い魔なんだろう?」

「わん」

「主人は彼女だけだって? ええー?」

「わふっ」

「彼女のところに早く帰せ? その前に働いてくれ。……おい、睨むなって」




********************


仕事で必要になったという彼に、犬の使い魔を貸した。

手持ちの中でも特に優秀なのを選んだつもりだったけど。


「仕事をしなかったと、聞いたよ」

「…………わん」

「彼は主人ではないから、あれは仕事じゃない? あのね、私はお前に、彼を手伝えって言ったよね」

「…………わん」

「は? 恋人なのか? ち、ちがう! そういうのじゃ……、ただの友達!」

「わふ? ……わんわん!」

「え、やっぱり彼を手伝ってもいいって? なあに、へんな子ね。ふふっ」




********************


先日の仕事で全く働いてくれなかった借り物の使い魔が、再びやって来た。


「なんだよ、その得意げな顔」

「わふ」

「はあ? 手伝ってやる? 片思い野郎と違って自分は愛されてるからぁ?」

「わっふ」

「ぐっ、自慢げな鼻息。お前はいいよな、無条件で愛されてるんだもんな。……あ、そうか、俺も彼女の使い魔になれば愛してもらえるんじゃね?」

「がうっ」

「俺には無理、だって? よし、どっちが彼女の犬に相応しいか勝負だ!」




********************


「……俺は駄目な男です。使い魔様の足もとにも及びません」

「おかえりー……って、どうしたの?」

「わっふ」

「はあ、勝負? 犬として? こら、私の友達をからかったら駄目でしょ?」

「わふ」

「そうだよ、彼は友達なんだから……って、どうしてさらに落ち込むの!?」

「…………そう、俺は友達。使い魔にも勝てない、ただの友達。ははっ」

「わふん」



このあと、どん底まで落ち込んだ彼が奮起して、彼女に猛烈アタックを開始すると思います。

でも簡単には使い魔のお許しは出ません(^^)

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