表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/86

弟子の許可が必要 (精霊の弟子 と 人間の魔女)

「ふんふふーん」


鏡の前で、魔女は鼻歌まじりに身支度を整えている。

そんな主の様子が気になったのか、使い魔の黒猫がひと声鳴いた。


「うん? なんでそんなにお洒落しているのかって? ふっふっふ。実はねえ、男性からお誘いを受けちゃったのだー!」


ご機嫌で答えた魔女に、なぜか黒猫は沈黙した。

すると窓の外で、同じく使い魔の黒鳥がきゅいきゅいとか細く鳴いた。


「どうしたの、そんな不安そうな声を出して。え? 弟子は許可したのかって? 子供じゃないんだから、いちいち言わないわ」


やはり、黒鳥も黙り込んでしまった。

魔女が使い魔たちの反応を不思議に思っていると、今度は扉のところで声がした。


「お師匠。可愛らしいな、似合っている」


柔らかな笑顔で褒めてくれたのは、まさに話題になっていた弟子だった。

見た目は魔女と同年代の彼だが、精霊なのではるかに長く生きている。魔術以外は魔女よりもずっと老成していて、こうして素直に褒めてくれるところが好ましい。

だから魔女も、可愛くしている理由を素直に告げた。


「ありがとう。これからデートなの!」

「…………は?」


およそ聞いたことのないほど低い弟子の声に、魔女はびくりと肩を揺らした。

何かまずいことを言っただろうかと助けを求めて振り返ったのに。


「お前たち、悪いが席を外してくれ」


声の調子を変えない弟子の言葉に、使い魔たちはさっと消えてしまったのだった。


弟子はよく、魔女のことを「可愛い」「愛らしい」と褒めていて、露骨にアピールしていました。

魔女は「精霊ってそういうものなのね」くらいに思っていたので、弟子の想いに気づかず。

使い魔たちはもちろん気づいていたので、痴話喧嘩に巻き込まれないうちに逃げ出しました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ