ホワイトデーの夜 (プレゼントを渡した彼 と 彼女)
珍しく、現代ものです。
ホワイトデーのプレゼントに、チョコレート風呂の入浴剤を渡した。
彼女は、いい香りねと気に入ってくれたようで、可愛く微笑んでくれた。
そのことに勇気を得て、一緒に入りたいとお願いしてみたところ。
「えー、やだ」
「なんで? ふたりで入ったら楽しいよ?」
「せっかくのお風呂、ゆっくり入りたいし」
「ふたりでゆっくり入ろうよ」
「……無理そうな気がする」
彼女は乗り気ではないようで、頷いてくれない。
ここはやはり泣き落としだろうか。
「一緒に入りたかったのに、な」
俯いてみせれば、彼女の気配が揺れた。
「そんなに言うなら…………」
そばへ寄って来る彼女の言葉に、心の内でガッツポーズを決めれば。
「……なんて言うと思った? 長い付き合いなんだから、そんなのじゃ絆されないわ」
ぴしりと、デコピンひとつ。
「じゃ、お風呂に入ってくるから。いいこで待っててね」
そう言って、彼女は浴室へ消えた。
「………………まあ、いいか」
いま彼女が持って行ったのは、ホワイトチョコレートの入浴剤。袋の中には、ミルクチョコレートとビターチョコレートのものが残っている。
チャンスはまだある。
「今日はひとまず、湯上りほやほやの彼女を堪能しようかな。……ふふっ」
ホワイトチョコレートの香りがする恋人は甘いに違いないから、そんな彼女をゆっくり味わおう。楽しみだ。
ホワイトチョコレートの入浴剤は、入れるとお湯が白くなって、甘いホワイトチョコレートの香りがします。
きっと彼女は、お風呂で幸せ~な気分。
で、お風呂上りは、彼が幸せ~な気分になります(^^)




