最初は特別 (ご主人様にムチューな使い魔 と なんだかんだ使い魔が可愛い魔術師)
魔術師は、使い魔をいくつも使役するものだ。使えなければ切り捨て、優秀であれば可愛がって育てる。
そしてその中でも最初の使い魔というのは、どの魔術師にとっても特別なもので。
「ご主人様! ……ああっ、その冷たい眼差しに、僕の体はいっそ燃え上がるよ! この火照った体をご主人様に慰めてもらえたら、僕は、僕は…………っ」
ちらりと視線を向けただけで、この有様。
なにがどうして、自分の初めての使い魔はこれだったのだろうかと、小さく息を吐く。
「あ、そうだ。昨日言われた件は片づいたよ。ちょっと手こずったけれど、頑張ったよ! ご主人様のために!」
これでなかなか優秀なのだ、使い魔としては。ただ、言動があやしいだけで。
ご苦労様とねぎらえば、頬を染めた使い魔が頭を差し出してくる。撫でてほしい、ということだ。
普通、使い魔が求めるものは主の魔力であるはずだが。
まあ片づけてくれた案件を考えればそれくらいは構わないかと、柔らかい髪に手を伸ばし、わしゃわしゃとかき混ぜてやった。
「…………っ、ごしゅじんさま!」
すると感極まったらしく、腕を広げて思いきり伸しかかってきた。
使い魔の体格は成人男性と同等だから、重い。
「ご主人様! 僕はご主人様が大好きだ!」
やはり最初の使い魔は特別で、可愛いと思わなくもないので、どれだけ変態でもこの使い魔を手放す気にはなれないでいる。
ご主人様に踏んでほしい、とか思っているタイプの使い魔です。
でもそのうち、撫でられたりハグしてもらったりする方がイイナと思うようになります(^^)




