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Sランクギルドを追放された魔導士、田舎でスローライフもくろむ・・・が?!  作者: 士口 十介
スコルナ領始末記

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シラアエガスの竜

白金色の巨大な竜。

シラアエガスの竜がカイ達の目の前にいた。


<我が名は“グウィバー”。我が同胞が無理やりここに連れて来たことを謝罪しよう。>


白金色の竜、“グウィバー”はその首を垂れカイ達に謝罪した。


「あの様に大きな竜が謝罪するなんて・・・ハッキュション!!チーン。」

ハロルドは大きなくしゃみをすると、鼻水をすすり上げた。


<おお、これは失礼した。“ゼファー”>

グウィバーの周りに膨大な魔力の流れが巻き起こり、カイ達の周りの温度が春先の様なポカポカとしたものに変わった。


「暖かい。これは?」

ハロルドはカイに今の効果を尋ねた。


「気温の変化・・・天候変化ウェザーコントロール

でも違うな。多分、竜種特有の魔力操作での温度変化かと思います。」


竜種、ドラゴンが呪文を使う場合、人種(人やエルフ、ドワーフなど)と違い、詠唱の必要が無い。

呪文名と魔力操作だけで呪文を使用する。

一見すると詠唱省略の様だが、竜種の場合、詠唱省略の場合にある呪文効果の低下は存在しない。



<うむ。どうやら加減は良い様だな。

・・・しかし、このままだと話をしにくい。“シェイプチェンジ”>


グウィバーの姿が光に包まれ、神々しく輝くプラチナブロンドの長い髪を持つ妙齢の美女が現れた。


「女性だったのか・・・。」

流石にカイも竜の性別は判らなかったようだ。


「さて、このままでは何だし、食事をしながら話そうではないか。」

と言いグウィバーが手をすっと振ると、テーブルと椅子、暖かそうなスープやパン、肉をもった見目麗しい男女の給仕たちがやって来た。

話している間に用意させたようだ。


「では掛けたまえ。少し聞きたいこともあるのでな。」

グウィバーはカイ達に席を薦めた。


「せっかくのご厚意だ。ありがたく頂戴しよう。」

ハロルドはそう言って席に着いた。


「では、失礼します。」

カイも席に着いたことで食事が始まる。


テーブルの上に出されたメニューはどれも今まで味わった中でも最上の物だった。

ハロルドもカイも夢中になって食べている。


「うむ、食事をしながらで良いのだが、そなたたちの乗って来たあの銀の箱についてだが。」

食事の途中でグウィバーが話を切り出した。


走空車グエルのことですか?」

カイがすばやく聞き返す。


「空を走る物、グエルノール、グエルか、なるほど。」

名前を聞いてグウィバーは頷いている。


「その走空車グエルはどの様な仕組みで動くのか?」

どうやらグウィバーは走空車グエルの仕組みに興味がある様だ。


カイは、移動の魔法陣とその組合せ、構造について説明する。

一通り説明した所でグウィバーは納得したようにうなずく。


「だが、その仕組みだと安定に問題があるのではないのかね?

それと、精霊石の性能や消費も。」

グウィバーはカイの説明だけで今の走空車グエルの問題点を指摘した。


「おっしゃる通り、強い横風で不安定になります。

高所では強い横風が吹くためそこで飛ぶことは出来ません。

それに、精霊石は比較的大きなものが多く消費され、それが走空車グエルの価格が高い要因になっています。

研究を進めているのですが、よい方法を考え出すことが出来ずに難儀している最中です。」


そのカイの言葉にグウィバーは

「ふむ、よく判った。

その解決方法、方法その物を教えることは出来ぬが解決のきっかけは与えることが出来よう。」

と言った。


「解決方法をですか?」


「うむ、詫びの代償にきっかけを教えて進ぜよう。」

と言うグウィバーの言葉にカイは頭を下げて感謝する。


「ありがとうございます。ご教示感謝します。」


そしてグウィバーから聞かされたのは

「よろしい。まずは安定だが、・・・これは星の回転を調べる男を訊ねてみよ。

そして、精霊石の活用はエルフの森を訊ねてみよ。」

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