表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で現実的に生活する彼  作者: レノン
妖精の国① 獣人の村へ
37/42

戻すか? 記憶

花粉がまだまだキツイですね〜(°_°)


くしゃみと鼻水と目が痒くて中々書くスピードが上がらない!

杉花粉なんて消えちまえ‼ヽ(;o;)ノ

(全く関係ありませんが新しい小説書いたので投稿しました)

「うっううぇ……。これすげぇまずい……。吐きそう……」


「はっはっはっはっは! まぁ特効薬だからな! 人間の薬だと君はおそらく助からんぞ?」


「そんなにヤバイ状態だったんすか俺……」



 俺はめちゃくちゃまずい粉薬を飲まされ渋い顔になっていた。医者はそんな俺を見て大笑いしている。そんなに笑わないでよ。マジで吐きそうなの!

 ピルは相変わらず裏庭で肉を食べては焼いて食べては焼いてを繰り返している。いったいあの妖精の体はどうなっているんだか…… 


「ほかに悪いところは無いか?」

「あ、俺記憶喪失見たいなんすけど、治せたりって出来ますか?」


 どうせなら記憶も戻してもらいたい。そうすれば俺の世界に戻れる方法が見つかるかも知れない。

 無理だとは思ったが魔法がある世界ならもしかしてと思い聞いてみた。


「戻せない事はないよ? ただ、戻す前と戻した後の人格が変わってしまう可能性が高いんだ」


「まじすか!? でも人格変わるってどんな感じにですか?」


「記憶を無くす前の人格、無くした後の人格、大体の人はこの二つだが、二重人格になる可能性もあるんだよ。最悪全く違う人格が出来上がる可能性もある。君次第だけどな」


 そう言って医者は腕を組んで俺に答えを求める。


「……ちょっと考えさせて下さい」


「構わんよ。よーく考えなさい」


「は……はい」


 人格が変わるのは怖い。考えた事は無かったが、もし最低な奴だったりしてその頃の俺に戻ったらきっとピルや家で待ってる連中に迷惑をかける。

 本当によく考える必要がありそうだ。


 俺はとりあえずピルの居る裏庭に向かった。ピルは相変わらず肉を食べていたが、ちゃんと俺の分が3つ焼いてある。


「あ、どうでしたか? 解毒剤」

 食いながら俺の方を見るピル。俺はピルの横に腰を下ろし、焼いてある肉をひとつ手に取る。


「クソまずかったよ」


「そうですか。ゲプッ……」


「食い過ぎだろ……」


 俺は肉を食いながら考えた。記憶が戻ったら俺は何をするのだろうか。一番怖いのは、もし俺が記憶のあった頃悪い奴でピルやその他の人に迷惑をかけてしまうのではないか、だ。


 二重人格も怖い。なった事が無いから分からないが、恐らく別人になるのだろう。


 忘れたい程嫌な記憶だったら消してくれと医者に頼めるかもしれないが、そんなピンポイントで記憶が消せるはずは無いだろう。

 迷う……


「なぁ、記憶ってさ、戻した方がやっぱり良いかな?」


 俺は腹をさすっているピルに聞く。すると腕を組み、何やら考え込み始めた。


「私は記憶は大事だと思いますよ。でもそれは本人次第ですよ。その記憶がどんな物でも受け入れる覚悟があるなら、私は戻した方が良いと思います」


「覚悟ねぇ〜。なるほどな、俺には今覚悟が無いのか……」


 ピルに言われて自分に足りない物が覚悟だとハッキリ分かってしまった。 コイツ、意外にちゃんと考えてるんだな。


「あ、あと、ナナシさんのいた世界に着いて聞いてみたい事がいっぱいありますしね」


「お、おう。でもまだ戻すか決めてねーから期待すんなよ」




 俺は肉を食い終わって医者の元に戻った。



「ちゃんと考えてみたかな?」


「考えましたよ」


 医者の机には既に魔法陣の様な物が書いてある布が置いてあった。

 ピルはまだ庭にいる。この部屋にいるのは俺と医者だけだ。さっき薬を飲んだ部屋だ。


「戻すかね? それともやめとくかい?」


 俺の答えは既に決まっていた。




「俺は……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ