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異世界で現実的に生活する彼  作者: レノン
ベイル草原
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滞在者、冒険者へ

今回少なくなってしまいました。

「指輪ってどこで手にはいるんだ?」


「時々山賊とか、人型の魔女がつけてるのを見ますが」


「ん? 人型?」


「あなたは本当に何にも知らないんですね。魔女というのはほとんど悪魔に近い存在で、人間の魔女は闇魔法とかで悪魔と契約しちゃったタイプが多いんですよ」


 何ともまぁ、この世界はファンタジー要素が濃いな。


 それにピルは結構物知りだし、このままこの世界についていろいろ教えてもらうか。


「なぁ、悪魔ってなんだよ?」

「悪魔は悪魔ですよ。地獄の住人です」

 なるほど、地獄があるのか。

「とりあえず魔法とか使ってみたいな〜」

「ならこの近くの山賊のアジトに盗みに行けばいいんじゃないですか?」

「巣の修理が終わったらな」


 本当はめんどくさいだけだが。




 夜、ピルの案内で山賊達のアジトに向かった。月明かりのおかげでギリギリ周りは見える。


 1時間ほど歩くと焚き火の光が見えてきた。


「あれがアジトです。多分今は寝てると思いますよ」

「ほんとだな?」

「保証はしません」


 姿勢を低くしながら、アジトに近づいた。

 山賊達は本当に寝ていた。いやー、ごっついおっさんがより取り見取り。


「あの人の首に掛かってるのがそうです」

 ピルが指差した方向にはチェーンを指輪に通して首にかけた男がいた。


 近づいて見ると、その指輪に印された刻印が紅く光ってるのがわかった。


 ゴクリ……


 チェーンをゆーっくり外し、チェーンごと指輪を頂いた。代わりといってはなんだが、持ってきたツタを巻いてやった。


 あとは、適当に置いてある鉄の剣を二つ取りアジトを後にした。


「まさかこんなに上手く行くとはな」

「全くです」


 翌朝、ピルに肉を焼いてもらい朝食を済ませた。

 お世話になった鳥達に挨拶をして剣二つ、ピルと共に俺は出発する事にした。


「何で私まで……」

「だって行く当て無いんだろ?」

「まぁ、はい」

「なら一緒に来いよ」

「嫌だと言ったら?」

「指でグリグリする」

「最低ですね……」


 今日、俺は滞在者から冒険者への第一歩を踏み出した。

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