6章登場人物&用語まとめ
【新規登場人物】
ハイノ・セプテンバー(34歳)
薄茶色の髪に、銀縁眼鏡の下から覗く鳶色の瞳を持つヒト種。柔和な顔立ちの聖属性。妻と娘を心から愛している。エルネア教団の司祭……というのは仮の姿で、エルネア教団に潜り込んだ国軍の諜報員。ネーベルの先輩で、ネーベルを凌ぐ腕前。ネーベルはハイノが同じ国軍所属とは知らず、結婚してエルネア教団の諜報員を辞めたと思っている。カメレオンみたいに印象が変わるのはわざと。魔法紋の創始者ルミナス・セプテンバーの孫で、分家ながらも頼りにされている。ただ、諜報員としては目立ちたくないので、普段は魔法紋を書けることを内緒にしている。
ハウエル・ユーグ・フォン・ブリュンヒルデ(510歳)
金髪緑目のエルフ。ブリュンヒルデ公爵にして魔法学会会長。木属性。シエルを老けさせたような見た目。とはいえ、性格はロイに近く、基本的に無表情であまり喋らない。そのため、周囲を不安にさせることもしばしば。子供たちのことは平等に可愛がっているが、仕事にかまけてケアが疎かになっているのを密かに気に病んでいる。だから、魔属性に当てられる隙を作ってしまった。
【新規用語】
暦の魔法使い
初代聖女の十二人の弟子たち……の名を受け継ぐ魔法使いたちの総称。ジャニュアリー、フェブラリーと元の世界の月名が家名につく。その成り立ちから聖女と関係が深く、千年の長きに渡り、ルクセンで活躍し続けている。魔法紋の創始者ルミナス・セプテンバーは九番目の弟子の家系。いわゆる名家で有名人たち。
聖書
教師だった初代聖女が持ち込んだ元の世界の教科書。国語、数学、理科、社会……と、分野ごとに分かれている。エルネア教団に入団した新人たちは、異世界(日本)のお勉強から始まる。
ロックの魔法
属性魔法を基準に、生命魔法や魔法紋を複合的に組み合わせた魔法の鍵。作成した魔法使いによって解き方が違う、いわゆるパズルのようなもの。解き方は魔力分析に近く、専門的な知識がないと解除できない。ロックの魔法を解かれることは魔法使いにとって最大の屈辱であり喜び。とはいえ、複雑にしすぎると解くのに時間がかかるため、簡素化した安価なものも存在する。生命魔法による虹彩認証や指紋認証もロックの魔法の一部。ただ、これはとても高額なので、公爵クラス以上じゃないとなかなか手が出せない。
和風建築
初代聖女の故郷を模した建築。主に温泉施設に存在する。千年かけて遺伝子に刷り込まれているので、ルクセン人やラスタ国民は和風建築を見ると何故か落ち着く。特に旅館はエルネア教徒にとって憧れの場所。聖地巡礼で訪れたりもする。
相続争い
遥か昔から、どんな世界のどんなご家庭にも起こりうる争い。ルクセンでは特に顕著。
聖女の証明
スマホ。異世界から訪れる聖女は必ず所持しているとされる。エルネア教団では聖遺物と呼ぶ。スマホには他属性を遥かに凌ぐ聖属性の魔素が含まれており、うっかり触るとめちゃくちゃ眩しい。ただ、聖女レベルの魔力の持ち主でないと光らない。サーラのスマホは燃えてしまったが、果たして……?
夢見
聖女の能力の一つ。夢を通して人の過去や遠く離れた場所を覗くことができる。ただ、狙って見ることはできず、未来も見えない。力が強い聖女に発現するとされるが、実際には異世界人限定の力。
まとめもお読み頂きましてありがとうございました。
サーラの旅もついに終盤。7章にて物語は完結します。
引き続き、お読み頂けましたら幸いです。




