5章登場人物&用語まとめ
5章登場人物&用語まとめ
【新規登場人物】
エンゲル・リブラ(38歳)
落ち着いた茶髪と茶色の瞳を持つヒト種。無属性。ルクセンの金庫とも名高いアルヴァンティア銀行本店に勤務しているエリート銀行マン。この度、グランディールに支店を出すため、遥々帝都から赴任してきた。妻と息子を心から愛しているが、二人の間に入り込めない自分に苦悩している。
マゼンダ・リブラ(32歳)
白い体毛と青い瞳を持つ首狩り兎の獣人。無属性。子供の頃に両親に捨てられ、人買いに捕まって南方の農園に売られた挙句、農園主の息子から酷い扱いを受けてマルクを産んだ。このままではマルク共々殺されると悟って農園を脱走し、たどり着いた先で、たまたま出張に来ていたエンゲルと出会って結婚した。エンゲルのことは愛しているが、いつ捨てられるのかと常に怯えている。同時に、同じ獣人のマルクに複雑な感情を抱く自分を嫌悪している。
マルク・リブラ(13歳)
白い体毛と青い瞳を持つ首狩り兎の獣人。無属性。まだ子供だが、大人顔負けの知性を持つ。賢く、優しい故に聞き分けの良い子供を演じていたが、内心ではマゼンダと世間に対する怒りを抱えていた。エンゲルのことは父親として尊敬しているものの、銀行員よりも大好きなライスの研究者になりたい。ミミのことは友達以上に想っている。
レガード・ストゥルス(54歳)
エルネア教団の司教。聖属性を持ち、高度な生命魔法も使えるヒト種。帝都の一角に教会を構えているが、運営は部下に任せ、金集めに専念している。彼にとって、教徒はただの金蔓。呼ばれたらどこにでも飛んでいくフットワークの軽さから、『飛竜より早く飛べる』と揶揄されているが、本人は気づいていない。実は教皇の婚外子。バックにお偉いさんがついているため、常に偉そう。ただ、魔法の腕は確かで、聖女のことも表面では見下しているが、内心では恐れ敬っている。
【新規用語】
アルヴァンティア銀行
ルクセンのメインバンク。ここが潰れるときはルクセンが潰れるとき。国内外の至る所に支店を持ち、ルクセンの経済の発展を助けている。ただ、金の切れ目が縁の切れ目と言うように、利益にはかなりシビアで、回収が危うい顧客からは無情に融資を引き揚げることもしばしば。カミサマのように感謝される反面、死神のように忌み嫌われることも多く、特に商人からは恨みを買っている。
魔竜
千年の長きに渡り目撃情報がなく、とうに絶滅したと思われていた伝説上の魔物。えげつないほど強い。ただ、今回グランディールに現れた魔竜は、たまたま近くを飛んでいた闇竜にネーベルの魔属性の魔力を限界ギリギリまで注ぎ込んで生まれた即席のもの。たぶん、本物の魔竜だったらサーラたちは勝てなかった。
ロイの膝枕
硬い。実はルビィ村を最初に訪れたとき、本気で膝を貸そうとしていた。すぐにシエルの意図を察して諦めたが、いつか機会があればと思っていたらしい。夢が叶ってよかったね。
聖女を舐めた所業を繰り返していた司教ですが、内心ではいつバチが当たるかと怯えていました。婚外子として不遇な少年時代を過ごした彼は、金への強い執着と、教団の母であり慈母の象徴でもある聖女への憧れを常に抱いていたのです。
まとめもお読み頂き、ありがとうございました!
6章も引き続きよろしくお願いいたします。




