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テイマーさんのVRMMO育成日誌  作者: ジャジャ丸
第一章 ミニスライムとフィールドボス
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第12話 朝食作りと新ポーション

 チンッと音が鳴って、ポップアップトースターから焼き上がったトーストが飛び出してくる。

 別に、トースターなんて時代錯誤な物を使わなくても、キッチンにちゃんとその機能も備わってるんだからそっち使えば? なんて子供ながらに思ったりしたこともあるんだけど、お父さん曰く「これがないと朝って感じがしない」とのことで、今では私もすっかり慣れ親しんでる。少なくとも、こうしてお父さんがいない朝にも使ってるくらいには。


「はいお兄、せめて塗るくらいは自分で出来るよね?」


「いや、それくらいさすがに出来て当たり前だからな? お前は俺をなんだと思ってるんだ?」


「ダメお兄だけど?」


「ひでえ!?」


 ゲーム以外はダメダメなお兄といつものやり取りをしつつ、トーストにジャムを塗って、そのままサクリと一口。

 少しだけ焦げ目のついたトーストの香ばしい匂いと、ジャムから漂う果物の香りとが混じり合い、朝の寝ぼけた頭を優しく起こしてくれる。

 味のほうは簡単に作っただけに、特別絶賛するほど美味しいわけじゃないけれど、早くて安くてそれなりに美味しいこの味は、軽い朝ご飯にはぴったりだ。


「澪、そういえばお前、ギルドには入らないのか?」


「ギルド?」


 さっさと1枚目を食べ終え、2枚目をねだるように私に食パンを渡してきたお兄が、そのついでとばかりに尋ねてくる。

 昨日の今日で、それが《MWO》の話だってことは分かるけど、突然ギルドと言われてもすぐには何のことか分からない。


「早い話、SNSのグループチャットみたいなもんだよ。特定の仲のいいメンバーで集まって、イベントとか、レイドクエストみたいな多人数参加前提のクエストとかを一緒に攻略するんだ」


「へ~」


「良かったら、俺のギルドに入ってもいいけど」


 ゲームを始めて1日が経って、私のフレンドはお兄の他にはまだウルさん1人。

 ずっとオフラインの育成ゲームばっかりやってた私だけど、流石にオンラインゲームをやってて誰とも関わらないのもなんだかなぁって気はするし、ギルドに入るのもいいかもしれないけど……


「でもお兄のギルドってことは、ガッチガチのトップ集団とか、そんなんでしょ? 私じゃついて行けないよ」


「ま、まあそうだけどさ。ほら、美鈴もいるぞ?」


「むぅ……お兄はともかく、美鈴姉とやれるならそれもいいけど……」


 でも、やっぱりお兄とその同類の人達のペースについて行ける気がしないんだよね。ライムを育てて見返すとは言ったけど、今出遅れてるのも事実だろうし。


「やっぱり、私はいいよ。ライムがちゃんと胸張って自慢できるようになったら、また考える」


「その頃にはお前、自分でギルドとか作ってそうだなぁ。まあいいけど」


「流石にそれはないよ~」


 ギルドって言われても良く分からないし、そもそもそんなに知り合いが出来るかも分からないし。


「どうだかな……っと、ああそうだ、今日お前、昼から用事あるのか?」


「うん? ないよ、《MWO》やるくらいで。何かあるの?」


「昨日、お盆の予定確認するために叔母さんと連絡取ってな。その時竜也とも話したら、どうやらあいつも《MWO》やってたみたいで、俺も澪もやってるんだぞって話したら、そのまま流れで今日は美鈴も誘って一緒にやることになったんだよ。澪もどうだ?」


「えっ、竜君もやってたの!? やるやる、絶対やる! ていうかお兄、そういう大事な話はもっと早く言ってよ!」


 神代(かみしろ) 竜也(りゅうや)。私の従兄弟で、1つ年下の中学1年生。

 小さい頃は家が近くて、シングルマザーだった叔母さんの代わりによく私やお兄が面倒を見てたこともあって、ほとんど姉弟同然に育ってきた。

 けど、3年前に叔母さんが再婚したことを切っ掛けに遠くへ引っ越しちゃって、それ以来お盆や正月に顔を合わせるだけになっちゃってる。

 お兄と違って素直で可愛くて、剣道一筋って感じだった竜君がまさか《MWO》をやってたなんて、正直びっくりだ。


「仕方ないだろ、昨日はお前も寝る前はずっと《MWO》にインしてたんだから」


「うっ」


 いつもは私がお兄に言っている言葉を、そっくりそのまま返されて、思わずたじろぐ。

 昨日の夜、ちょっと《東の平原》の夜空を見たら寝るつもりだったのに、麻痺が解けた後もライムを抱いて可愛がりながらしばらくの間見続けたせいで、ログアウトしたのは日付が変わった後だった。

 夜更かしばっかりするなといつも言っている私がこれじゃ、まるっきり立場がない。


「ま、まあそんなことより、いつどこに集まればいいの?」


 流れの悪さに、強引に話題転換を試みると、お兄も特にそれをネタに弄る気はなかったのか、すぐに答えてくれた。


「場所は《グライセ》の中央広場にある、転移結晶前だな。昼の2時頃に集まろうって話になってる。一応集まったら何するかまた相談するけど、特に何かしたいってのがないなら、《東の平原》の途中にある《コスタリカ村》ってとこまで開通させようって話になってる」


「開通? 道でも作るの?」


「ポータルを登録するんだから、あながち間違ってはないか? ようは、フィールドボスを倒しに行くんだよ」


 フィールドボスと聞いて、私の体に思わず緊張が走った。

 昨日の戦闘を経て、それなりに戦えるようになったとは思ってるけど、それはあくまで雑魚モンスター相手での話だし、その雑魚モンスター相手でも、1対1でやっと勝負になる程度。新しいアイテムを作ったって言っても、それでどこまで通用するか不安にもなる。


「そう心配そうな顔するな。コスタリカ村の前にいるフィールドボスはそこまで強くないから、最悪俺と美鈴の2人でも倒せる。と言っても、それじゃあ経験値が入らないから、澪や竜也にも戦って貰うけど」


「ならいいけど。竜君って強いの?」


 まだ何も言ってないのに、私の不安を見透かしたようなことを言うお兄にちょっとだけ唇を尖らせつつ、もう一つの懸念事項について知っているのか聞いてみる。


 竜君は、リアルでは私よりも小柄な体格にも拘らず、まだ1年生なのに全国大会に行っちゃうくらい強いけど、だからってゲームの中でまで同じように強いとは限らない。むしろ、人によってはリアルと仮想世界の微妙な差異に戸惑って、普通の人より弱くなることもあるって聞いたことがある。


 これがまた個人差があるらしくて、全員が全員当てはまるわけじゃないみたいだけど。


「さぁな。とりあえず一緒に戦ってみれば分かるだろ」


 対するお兄の返答は、要するになるようになるさという適当なもの。

 こんなんで本当に大丈夫かなぁ、とも思うけど、別に命懸けの戦闘に行くわけでもないし、これくらい緩いほうが楽しめるかな?


「そういうことなら、私も早めにインして色々準備しておこうかな。ごちそうさま!」


「えっ、もう? あの、澪さん? 本日の我が家の昼飯は?」


「カップラーメン残ってるでしょ?」


「またかよ!? お前、毎日カップラーメンばっか食ってると太るぞ!」


「お兄……本当に私が太れると思ってる?」


「その部分については思わんな。……って、ちょっ、待っ、ぐはぁ!?」


 試しに両手を自分の胸に当てながら聞いてみた私の質問に、お兄は一瞬の遅滞もなく即答してくれたから、お礼の鉄拳(グー)パンをくれてあげた。

 ほんと、お兄はデリカシーないんだから。


「自分で聞いといてひでえ……」


「それでもオブラートに包むとかするのが、男の甲斐性ってもんだよ!」


「お前それ、甲斐性の意味間違ってるからな!?」


 ぎゃーぎゃーと、いつものように2人でひとしきり騒いだ後、私は自分の部屋に向かい、ベッドに飛び込むなりVRギアを被る。

 

 そして、《MWO》の世界へとログインした。






「ライム、おはよ~!」


 私がログインしたのは、《東の平原》にあるセーフティエリア。いわば、フィールドに点在する安全地帯だ。

 ぶっちゃけ、《東の平原》は前半部分全部が安全地帯と言って過言じゃない気がするけど、下手にセーフティエリア以外でログアウトすると、残ったアバターがPKにキルされて、所持金やアイテムを奪われる可能性もあるから、ログアウトする時はきっちりセーフティエリアか街の中でしろっていう、お兄の忠告を守った形だ。


 そして、私がログインするのと同時に、どこからともなく召喚されたライムをすぐさま抱き上げ、頬擦りする。

 はあ、今日もぷるぷるの感触が気持ちいい。


「でもちょっと元気ないね。あ、お腹空いた?」


 一応このゲームでは、プレイヤーがログアウトしている間はペットモンスターも使役モンスターも満腹度が減ることはないし、昨夜はログアウトする前に《魔物の餌》をあげたから、システム的には減ってるわけがないんだけど、ライムとしてはそれとは関係なくお腹が空いてるらしい。やっぱり食いしん坊だ。


「んー、そろそろ私も満腹度が辛いし、こっちでも朝ご飯食べないとなー」


 昨日のお昼から始めて、半日くらいはポーション以外何も口に入れなかったわけだから、当然のように満腹度ゲージは減り続けて、今は全体の1割ほど。さすがにゲームの中で空腹感もないとはいえ、餓死は嫌だ。


「というわけで、早速ご飯作ろうっと。元々、そのために取った《調合》スキルだしね」


 専用のご飯でなくても、ポーションなんかを飲んでも多少は満腹度も回復する。

 とはいえ本当なら、《料理》スキルでも取って、ちゃんとしたのを作ったほうが早いんだけど、昨日ハウンドウルフと戦って上がったレベル分のSPは別のスキルで使う予定だし、今はこれで我慢するしかない。

 幸い、昨日使い過ぎずにとっておいたから、《薬草》だけならいっぱいあるし。昨日の今日で使うことになるとは思ってなかったけど。


「せっかくだし、食材アイテムと混ぜながら作ってみようかな」


 特に調合レシピの必要素材に載っているわけでもない、キノコや木の実みたいな食材アイテムの数々。

 せっかくだから、この辺りを薬草と一緒に混ぜてポーションを作ってみようかな。上手く効果が上がってくれなくても、少しでも味が変わってくれれば、飽きずに飲み続けられそうだし。


「ライム、ちょっと待っててね、今ご飯……じゃないけど、作ってあげるからね~」


 自分で言いながら、次はちゃんと《料理》スキルを取ってお腹に溜まりそうな物作ってあげなきゃなあ、と思いつつ、ポーションを作っていく。


 思ってた通り、余計なアイテムを混ぜても、ちゃんとアイテム化した。

 もちろん、そのほとんどは効果が変わることもなく、むしろ下がる物だってあったけど、味だけはどれもちゃんと変化があった。

 美味しくなったかというと、そうでもないんだけど。


「んー、なんだかイマイチ……」


 どれもこれも、雑味が増えるばっかりで、あまり飲みたいと思える味じゃなかった。じゃあライムはどうかというと、こっちもそんなに好みじゃない様子。

 とはいえ、私もライムも揃って腹ペコ状態なわけだから、味が多少悪くてもちゃんと全部飲まないといけない。うーん。


「次もダメだったら、後は普通に作ろーっと」


 プレイ2日目にしてすっかり慣れてしまった、薬草をゴリゴリ磨り潰す作業。それが終わり、ビーカーに入れたら、そこに水の代わりに《ハチミツ》を入れる。

 このハチミツ、地面に落ちてる蜂の巣を手に取ったら入手出来るんだけど、これまたなぜか綺麗に瓶詰め状態でインベントリに入ってて、しかも1本が普通にポーションくらい大きい。とてもじゃないけど、そのまま使ったら多すぎる気はする。

 とはいえ、調合中に使い切らず、中途半端に消費したアイテムも消えてなくなっちゃうし、勿体ないからひとまずは全部使ってみることに。


「これはちょっとやり過ぎたかも?」


 見るからに薬草の蜂蜜漬けって感じになったそれを、そのまま混ぜてみたけれど、いつまでたっても磨り潰した薬草が溶ける様子がない。

 これは失敗したかな? と思いつつ、試しにアルコールランプで温めてみる。

 それでもやっぱり変わらず、仕方ないから後追いで水も加えてどんどん混ぜていくと、ついに薬草が溶け始めた。


「あっ、いけそう」


 上手く行きそうな手応えに、調子良く混ぜ続ける。

 そうして、薬草が溶け切った後には……



名称:ハニーポーション

効果:HPが100回復する。



「おおっ、隠しレシピ発見出来た!」


 普通の《初心者用HPポーション》が50回復だから、これはその2倍。うん、中々良いアイテムが出来たんじゃないかな。

 ただこれ、結局水を混ぜたせいで、普段のポーションより大分多くなってたはずの液量が、アイテム化されてみれば今まで通りのサイズの瓶に収まってるんだけど、どういうことなの? 半分ずつなら倍の量作れるとか? それともそういう仕様?


 そんな疑問から、ハチミツを半分ずつ分けて作ってみたら、効果が若干高い《初心者用HPポーション》が2つ出来ただけに終わった。やっぱり、そう都合よくは出来てないみたい。なんだか釈然としないけど。


「味のほうは~……んっ、すっごい甘い!」


 ハチミツティーとかは飲んだことないけれど、こんなに甘いのかな? 分からないけど、ちょっとご飯のお供にするには甘いだけで、おやつ代わりに飲むならすごく美味しい。


「ライム、これはどう?」


 一口飲んだ後は、ライムの試飲(試食?)タイム。出来上がったポーションの瓶をライムの前に置くと、すぐさま瓶ごとがっつき始めた。


「おわっと、もうライムったら、そんなにがっつかなくてもポーションは逃げないよ?」


 そうは言っても落ちつくことはなく、勢いよく取り込んでいったライムは、食べ終わると同時にこの2日間で一番の喜びを全身で表現するかのように、ぷるるんっ! と大きく体を震わせた。どうやら、ライムの大好物に認定されたみたい。


「えへへ、そんなに気に入った? じゃあ、もっと作ってあげるね」


 ステータスを確認して気づいたけれど、食材アイテムを使ったのが良かったのか、満腹度ゲージの回復量も普通のポーションより結構多いみたい。

 これなら、《魔物の餌》や《携帯食料》が無くても当座を凌げそうだ。


「ふんふふんふふ~ん♪」


 いつものように鼻歌を歌いながら、同じようにハチミツと薬草を混ぜ始める。

 ただ、ライムはちょっといつも通りじゃいられなかったみたいで。


「わっ、ちょっとライム、まだ出来てないから!」


 よっぽど気に入ったのか、作ってる最中に私の手元によじ登ってきて、ビーカーの中に向けてその体を伸ばし始めた。

 慌てて止めようとするけれど、元々ぷるぷるとしたスライムの体は掴みづらくて、うっかりライムの全身丸ごとビーカーの中にダイブする結果になっちゃった。


「ああー!?」


 当然、中に入ってた作りかけのハニーポーションはおじゃん。幾ばくかはライムが飲んだみたいだけど、混ざりかけの状態じゃあまり美味しくなかったのか、若干しょんぼりした様子だ。


「全く、食いしん坊なのはいいけど、がっつきすぎは良くないよ?」


 めっ! と軽く怒ると、益々しょんぼりしたライムがビーカーの中にずるずると納まっていく。

 なんだかスライムの瓶詰めとか出来上がりそうな様子に、おかしくなって思わず噴き出した私は、そこでふと思いついた。


「そういえば、ライムの《酸液》を瓶詰めするとか、出来るのかな?」


 ライムの《酸液》はそれ自体に威力があるというより、その液体を付けられた相手が継続ダメージを受けるタイプで、たくさんかけたらかけただけダメージ量も増えていく。

 だから、もし瓶詰めしてアイテムとして持っておけるなら、《毒ポーション》に続く有用アイテムになるんだけど……


「ライム、そのまま《酸液》使ってみて」


 物は試しと、瓶詰めならぬビーカー詰め状態のライムにお願いしてみる。

 すると、すぐに了解とばかりにライムのMPが減り始め、ビーカーの中に《酸液》が溜まっていく。


「あ、ライム、そのままだと溢れちゃうから、ビーカーの上に乗って。そう、そんな感じ」


 さすがに、ライムが入ったままじゃ液体が入り込む余地もないし、軽く持ち上げる。

 でも、そのままじゃ辛いから、ライムとビーカーの口元の間に漉し器を挟んで、その上に鎮座させてみる。


「うーん、なんというか、これはまたすごい光景」


 ぽたぽたと、ライムの体から絶え間なく液体が零れ落ちていく様は、なんだか体が溶けていってるみたいで少し不安になる。

 もっとも、ライムは戦闘中でもないからリラックスした様子で、時間をかけてゆっくりとその液体をビーカーの中に落とし込んでいく。


「これは時間かかるなぁ。ライム、私は続きの調合してるから、そのビーカーいっぱいになるまで頑張ってね。終わったら、ハニーポーション、いっぱい食べさせてあげるから」


 元々、ライムのMPはあまり量がないから、自然回復させながらだとビーカーいっぱいに貯めるのは相当に時間がかかる。

 その間、ただ待つのも勿体ないと、中断していた調合を再開する。

 ちゃんと言い含めておいたからか、今度は途中でライムが入り込んでくることもなく、順調に作成していくことが出来た。

 そして、ハニーポーションの2本目が出来た頃に、ようやくライムが乗ってたビーカーがいっぱいになる。



名称:酸性ポーション

効果:触れた相手にダメージを与える(30秒)



「おお、ちゃんとアイテム化した!」


 ビーカーが突然消えて、口が一回り小さな瓶になったことで、ライムがこてりと転がり落ちる。

 そんなライムを労うように撫でながら、後に残ったポーションを手に取って確かめる。


「ていうか、ただ《酸液》を集めて入れただけなのにポーションになるなんて……もしかして、瓶に入った液体ってみんなポーション扱い?」


 そんな益体もないことを呟きながら、約束通りライムに出来上がったばかりのハニーポーションをあげると、大喜びで食べ始めた。

 そんな様子を見つつ、私はインベントリの中を確認する。


「……うーん、足りない」


 この後に控えているのはフィールドボスとの初戦闘。いくらお兄や美鈴さんがいるからって、ライムがちゃんと育ってきてるってところを見せるには、しっかり準備して臨まなきゃならない。

 けど残念なことに、昨日の夜にちょこっと集めた程度じゃ、アイテムが全然足りなかった。


「よし、ライム。今日はお昼まで、《西の森》でリベンジやるよ! それで今度こそ、アイテムがっぽり、レベルも上げていくよー!」


 おー! と拳を振り上げる私に、ライムもぴょんっと軽く跳ねて付き合ってくれた。

 《ハニーポーション》、《初心者用MPポーション》、《麻痺ポーション》に《毒ポーション》、更に新しく《酸性ポーション》まで……集めなきゃならないのは山積みだけど、昨日よりもよっぽど目標ははっきりしてる。

 私は活き活きとした笑顔を浮かべながら、ライムと一緒に《西の森》へ向けて走り出した。

ちなみに2人の両親は今のところ特に登場予定はありません。

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