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裏切りと救いの双極 battle was planed by ……



 「「それは悪かったと思ってるよっ。 でもちゃんとゾディアックちゃん達を助けを向かわせたでしょ? 命は狙わせたけど、奪わせる気なんて最初からなかったさっ♪ 」」


 「っ……? 」

 「っ……?」


 もう……全く意味が分からない。未だ矛盾が増え続けている。


 さっき姉貴は敵への情報提供を認めてしまった。今も信じられないし、信じたくないが、襲撃の元凶であることは間違いない。

 だが杉佐多たちも行っていた通り、彼らの助太刀はマスクド・ユイガの依頼によって行われたもの。槍使いから助けてくれたのも、元を辿れば姉貴なのだ。


 僕らを襲い、僕らを救ったという対をなす行動。救いがあったと考えれば、ただの裏切りでないと思え直せるのだが、これが示すのは……


 「さっきの戦い……最初から最後まで全部、姉貴の仕業なのか? 」


 僕は全てが彼女によって仕組まれたものであったという、導き出された事実を突き出す。


 「「うん、そうだね☆ 全部私の狙い通りってこと♪ 」」


 姉貴はこの所業も認める。

 

 「なんで、そんなこと…… 」

 「なんで、そんなこと…… 」


 「「アンタの狙いは二人の覚醒だろ。 」」


 「えっ……? 」

 「えっ……? 」


 先に杉佐多が僕らの疑問に答える。

 は? 姉貴の目的が僕らの覚醒? ホントなのか?


 「「さっすがチサトちゃん、長年ゾディアックしてるだけあるね♪ 大正解だよん♡ 」」


 「「ゾディアック覚醒には強い感情も必要ってことは知っている。それを促したんだろ? あと、ちゃん付けするな。」」


 「「うんうん、100点の解答だねぇ♡ 」」


 彼女は杉佐多の推理を褒めて赤丸を出す。どうやら嘘ではないらしい。


 「「要するにオレたちは双子座覚醒の駒……というよりは二人じゃ敵を倒せなかった時の保険として利用されたわけか。」」


 「「むぅーっ!! そんなのひどい!! 自分の手は汚さずに高みの見物してたの!? 」」


 利用されたことに怒りを覚えた黒羽さんは頬を膨らませる。


 「「ヤダなぁ。利用したのは悪いと思ってるけど、私も大変だったんだよ? あなた達がここにたどり着くまでの時間とトシリン達が敵さんと出会いつつ、二人が覚醒まで出来て、さらに命を奪われない時間とかを色々計算するのすっごい苦労したんだからぁ♪ 」」


 「「そっかぁ!! じゃあ許すっ!! 」」


 「「許すなバカ。それよりどうやってオレたちを見つけたのかが謎だ。それに離れた二つの場所のことが普通に計算できるとは思えない。アンタの能力はなんだ? 一体何座のゾディアックだ?」」


 杉佐多達も姉貴に質問を続ける。

 僕らだけでなく利用されていたという四人にもこの状況に対する謎が多いみたいだ。


 「「その辺は教えられないなぁー、色々ネタバレになっちゃうし☆ しばらくは謎のお姉ちゃんを演じさせてもらうよ。」」


 だが彼女は肝心なところを答えてくれない。

 なぜだ? ゾディアック同士なら仲間じゃないのか? そんなに秘密にする理由があるのか?


 「じゃあ……なんで私たちの覚醒をお姉ちゃんが必要としたの? これも教えてくれないの? 」


 女の僕が新たに生まれていた問いを振った。


 「「残念だけど、それも教えらんないなぁ〜♪ でも理由の一つにどうせ槍の子達に見つかるなら一番戦いやすい子を予めぶつけて、覚醒させてあげようとしたってのはあるよ? 実際、一番頭悪そうな子に情報を渡したから、覚醒前でも臨機応変なトシリン達はそれなりに戦えたでしょ? 」」


 「まぁ、確かに…… 」

 「まぁ、確かに…… 」


 あれでも何回か死にかけた気がするが、あの槍使いの油断とか戦いを楽しもうとしての手加減とかの低脳な振る舞いがあったからこそ間に合った覚醒。

 おそらくどこかに存在しているのであろう午以外の11の干支のやつらに見つかっていたら、その瞬間に殺されていた可能性は十分にある。残り全員がアイツくらい馬鹿なわけがない。早い覚醒を促したかったなら効率的な作戦だったと思えるし、姉貴なりの手助けだったのかもしれない。


 だが、この方法のせいで……




 「「おっ、そろそろだね。」」


 姉貴が突然、何かの時間に気付く。


 「「えぇっ? まさか帰るのっ!!? まだこの世界のこととか、フタフタコンビだけ二倍になってない理由とか教えてもらってないのにぃー!! 」」


 黒羽さんがすぐ帰宅しそうな台詞を吐いた姉貴に向けてまた頬を膨らませる。

 どうやら彼女達も僕らの謎についての説明をしてもらってないらしい。むしろこの人類を二倍と表現しているあたり、この不思議世界がパラレルワールドの合体であることにもまだ気付いていないように見受けられる。


 「「そういうことじゃないよっ♪ 私が言ってるのは……ほら、あれ見てよ、あと後ろも☆ 」」


 「一体何が……? 」

 「一体何を……? 」


 そう言われて、姉貴達が指差す先を一斉に見てみると、そこには、



 「「て、テメェら……俺様がこれで終わりだと思ってんじゃねぇだろうなぁ……? 」」



 「な……!? 」

 「え……!? 」

 「「……っ!? 」

 「「ええ!? なんなの、アレ!? 」」


 足を震わせながら立ち上がるボロボロの槍使いがいた。後ろを振り返ってもほぼ同じ状態の奴ががいる。

 つまり僕らは大怪我に次ぐ大怪我でもう動けないはずなのにまだ戦おうとする敵の狂気を見て驚きの声を漏らした……訳ではない。そんなこと以上に予想外の自体が奴の身に起きていた。


 「「あんっ……? テメェら、そんなに何驚いてやが……そうか、俺様の不死身っぷりに開いた目蓋が塞がらねぇのか……って、はぁっ!!? 」」


 敵自身もその先にある鏡写しのような自分の姿を見て気づいたようだった。


 「「なんで俺様、また光ってんだ……? 」」


 そう、光り輝いていた。

 まるで二人とも、昨日の僕らの身に……









 人類二倍現象が起きた時と同じように。


 









 



 

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