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祇峰フタリ already completed twice



 「“既に完了している”……? 」


 意味が分からなさすぎる。

 マジでどういうことだ?

 僕が既に倍増済み?

 いつ?

 どこで?

 誰に?

 そんなことした覚えも、された覚えもない。

 第一、倍増した方の自分は何処にいるんだ?

 もしかしてあっちの女の僕が二倍された姿なのか?

 いや、でも……

 ・

 ・

 ・


 ……あっちの私は性別から姿形が全く違う。


 この力の詳細はまだ分からないけど、私を二倍にしたなら同じ姿の私がいるはず。

 あの男が私の二倍先とは思えない。

 彼は私が男として生まれた場合の姿のはずだし……


 それともこのグローブにまだ私の知らないルールがあるってこと?

 これとの付き合いはまだ十分程度だろうから全然あり得ない話じゃないけど……そんな私だけいつの間にか二倍にされてるルールなんて本当にあるの?

 “人間だけ出来ない“ とか “私だけ出来ない“ ならまだしも “私だけ終わってる“ は、そこに法則が存在していると思えない。


 なら一体どういう意味……


 『で? なにも起こらねぇのか? 』

 ・

 ・

 ・


 『で? なにも起こらねぇか? 』


 僕の思考を突然、槍の声が遮る。

 

 「チッ、はったりかよ……無駄な警戒させやがって!! 」 ビュン!!


 槍使いが僕の赤っ恥勝利宣言に対する防御の姿勢を解いて攻撃に転じ始めた。


 バッ


  グラッ……


 「なっ? しまっ…… 」


 油断していた僕は槍の直撃は避けるも足を縺れさせて体勢を崩してしまう。

 敵はこの絶好チャンスを見逃してくれない。


 「フッ……今だ!! 馬神槍技 疾蹴(しっしゅう)っ!!!! 」


 ・

 ・

 ・


 「フッ……今だ!! 馬神槍技 疾蹴(しっしゅう)っ!!!! 」


 「えっ? 違うわ……ざっ!!? 」



 ヒュン……ドゴォンッ!!!!!


 態勢を崩した私の腹部に強烈なキックが入った。

 だが……



 あまりにも速く、あまりにも強かった。



 「うああああああああああああああーーーーーーーーーーーーーーーー!!!? 」



 今までにない強力な一撃に超人状態の私がで吹き飛ばされる。

 しかも山なりにじゃない。地面と平行に、そして猛スピードで後ろ向きに。

 

 ヒューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーードォン!!



 「くはぁっ……!! 」


 はぁ、はぁ……壁にでも当たったのか、やっとアスファルトへと落ちる。背中への激痛と引き換えに。


 今どれだけ飛ばされたんだろうか?

 ここの景色への変わり方を見るに50メートルは優に超えてる。

 壁にぶつかってなかったら永遠に空中にいたような気すら……って、ん? そういえば……

 


 「あ、あれ……? 私の街にこんなとこに壁なんて……って、あっ。」

 「あ、あれ……? 僕の街にこんなとこに壁なんて……って、あっ。」


 壁じゃなかった。


 私がぶつかったのは……もう一人の私だった。

 ・

 ・

 ・


 「あれ……? わ、私の街にこんなとこに壁なんて……って、あっ。」

 「あれ……? ぼ、僕の街にこんなとこに壁なんて……って、あっ。」


 僕が吹っ飛ばされてぶつかったのは、壁じゃなかった。


 僕ががぶつかったのは……もう一人の僕だった。

 ・

 ・

 ・


 激しい戦いの中、私たちはお互いに逃げた道を逆走し、ついに合流したらしい。

 激しい戦いの中、僕たちはお互いに逃げた道を逆走し、ついに合流したらしい。




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