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双子座の力 geminic twice 前編



 「すごい、ホントに増えた…… 」


 私の投げた破片は現実ではありえない倍増したことで互いにぶつかり、それぞれ上下に軌道を大きく変えた。それによって……


 「ぐぁあああ!!!! 」


 槍で打ち返そうした敵は倍増前に降り始めたために破片を捕らえられず、右目と左足に直撃してしまう。


 『ヤマトぉっ!! おい大丈夫か!!? 』


 叫びながら膝をついた持ち主に対して、槍から必死の心配が聞こえる。友情関係?みたいなのはあるらしい……

 ・

 ・

 ・


 「め、目がぁ……!! 」


 敵は出血する左目を押さえて悶え続ける。

 掌に収まる程度の破片だったが、強化状態の僕が全力で投げればアチコチ尖った凶器的豪速球だ。当たれば無事ではまない。現に敵の左目を奪うことになった。


 「て、てめぇ……やってくれたなぁ!! 」


 バッ


 僕は大ダメージを負い激昂を見せ始めた槍使いから距離を取る。

 一生モノの傷を与えてしまったのだから当然の激怒だ。殺し合い宣言されたとは言え、申し訳ない気もする。

 痛がって動けない今に攻撃すればチャンスだったが……

 ・

 ・

 ・


 「ねぇ!! もう終わりにしない? 」


 離れて安全を確保した私は敵に幕引きを提案する。


 「あなたに恨みはないし、お互いこれ以上怪我しても…… 」


 「……うるせぇっ!! ここまでされて引くわけねぇだろ!!!! 」


 予想はしてたけど思いっきり拒否られた。

 襲われた側とは言え右目を失う重傷を負わせてしまったのだ。こっちからの撤退提案は相手からすれば屈辱でしかないんだろうけど……

 ・

 ・

 ・


 「ハァ、ハァ、ゆ、許さねぇ…… 」


 重傷を負ったばかりなのに、僕の提案を却下した敵がもう動き始めた。


 『おい、本当に大丈夫か!? 』


 「あぁ、行ける……もっかい喰らいやがれ、馬神槍技…… 」


 ふらつきながら立ち上がった敵が槍を構えて漢字を並べ出す。

 あの言葉は確か、さっき僕を猛スピードで殴り飛ばした時に聞こえたヤツ……おそらくそれが技名か合図で、もう一度あのスピードを出すってことだろう。

 そうなると今の僕じゃ対抗できないが……

 ・

 ・

 ・


 実は出来るかわからないけど、一つ対策を思いついている。


 もちろん確信はないし、捉えようによっては解釈を変えただけの屁理屈かもしれない。


 でもどうせ今のままのスピードじゃ、あの技は見切れない。


 だったらやれそうなことは、一か八かでも試してみるしかない。


 それににコレが神様の力なら……きっと出来る。石の倍増が実現したからか、確信に近い妙な安心感を感じる。


 だから、もう成功する前提で、自信を持って……

 ・

 ・

 ・


 「 掛かって来い!!  ジェミニック・トゥワイスッ!! 」 パンッ

 「掛かってきなさい!! ジェミニック・トゥワイスッ!! 」 パンッ

 

 これで二度目となるキーワードを叫びながら、僕は気合いを入れる様に両足をたたいた。

 これで二度目となるキーワードを叫びながら、私は気合いを入れる様に両足をたたいた。



 

 “Twice complete”  ヴンッ!!

 “Twice complete”  ヴンッ!! 


 


 

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