渡り合う力 even battle Part3
「よぉし。そろそろ、まともな殺し合いができそうだな。」
数十メートル先で、また物騒な台詞と共に敵が槍を構え始めた。
「“殺し合い”かぁ…… 」
おそらく、ここからは本当に手加減なしってことだろう。
正直、まだ相手の本気がどれほどのものなのかは予想できないし、実際に私の力がどのくらい上がっているのかも分からない。この謎の強化状態でも敗北してしまう可能性だって十分にある。でも……
きっと戦える。今の私なら……
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負けない気がする。今の僕なら……
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きっと、勝てる。そう思えるだけの力を自分に感じる。
きっと、勝てる。そう思えるだけの力を自分に感じる。
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「ほぉら、どぉしたっ!? そっちから来いよっ!!!! 」
敵が槍の先端を向けて挑発してくる。どうやら、先手は僕にくれるらしい。
早速お言葉に甘えたいところだが、どうする? この力に慣れる必要もあるし、試したいことも多い。
それに大前提として、この距離を詰める必要もある。
なら、まずすべきは……
「よし、行くぞっ!! 」 ダッ!!
初手を決定した僕は姿勢を低くし、遠くの標的に向かって思いっきり踏み出す。
ビュンッ!!!!
「ハッ!! かかって来……うおっ!!? 」
槍使いの返事が終わる前に僕はもう敵の懐に入り込んでいた。
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「うおっ!!? 」
数十メートルの距離をほんの一瞬で縮めた私に槍使いは驚きの声を漏らす。
さらにここで……
「喰らいなさいっ!! 」 ブンッ!!
敵の顔面に私の繰り出した右アッパーがダイレクトヒット!!
よって、私の大勝利……となれば良かったのだが、さすが敵も私同様の超人だった。
「あっぶねぇ……思った以上に速えじゃねぇか。」
私の拳は直撃寸前で敵の左手に受け止められていた。
「私もびっくりよ。まさか地面一蹴りでこんなスピードが出るなんてね。 」
今の自分の脚力から一瞬での移動は予想できていたが、いざ実現すると自分でも驚愕は回避できない。まさか、こんな田舎道でジェットコースター以上の向かい風を感じられるとは……さっきのジャンプといい、ドキドキ満載のセルフ遊園地だな、私の体。
「でも、いいのかぁ? 初っ端からこんな飛ばして? 」
私の拳を掴んだまま私に挑発的な心配をしてくる。
「フフッ、馬鹿には分かんないかもだけど、これは戦術よ。」
「は……? 」
私の言葉の意味が理解できずに首を傾げた瞬間、気を取られたのか敵の手の力が若干弱まった。
そこを見逃さない私は拳を掴む敵の左手を振り解く。そして……
「長物に対しては間合いを詰めろって言うでしょっ!! 」
私はもう一度、至近距離で拳を繰り出した。
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