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友情(仮)develop with 双利 Part5



 「あ、ありがとう……でも君、逃げてなかったのか? 」


 僕は手を掴まれながら立ち上がり、助けてくれたアユリさんに問う。


 「鴉根くんにも逃げるよう言われてたんだけどね。まぁ、私じゃどうせ戦えないし、当たり前なんだけど……でも放って逃げる方が出来なくて一応後ろから追ってたの。結構遅れちゃったけど。」


 そう言って僕に肩を貸す彼女の片手にはスマホが握られていた。


 「……そうか、カメラのフラッシュか。」


 僕はさっきの光の正体に気付く。

 そこで敵の方を見てみると目を押さえて悶えている。奴も超人といえど、僕らと同じ人間。不意打ちの強烈フラッシュはかなり目にきたみたいだ。


 「うん、ホントに効くのか分からなかったんだけどね。卑怯だけど私に出来そうなのこれくらいしか思いつかなくて。」


 いや、それくらいは卑怯というよりハンデだろ。なんたって相手は槍武装して、いろんなステータスバグらせてるんだか…… 「逃さねぇぞ!! テメェら!!! 」


 突然、逃げようとしていた僕らの後ろから怒号が聞こえる。

 声の方を見ると、そこでは槍使いがまるでピッチャーのような片足上げ……って、まさかアイツ!!


 「ぅおらっ!!」 ブンっ!!


 『馬鹿っ!! 俺を投げんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!? 』


 「ウソだろっ!? マジで投げやがった!!!」


 本人の了承は得てないようで槍自身も驚き、叫びながらこっちに向かってきた。

 クッソ、これじゃ対応を考える時間も……ちょっと待てよ!? 目が戻らないうちに投げてきたせいかこの方向じゃ、多分貫かれるのは僕じゃなく……!!


 「アユリさんっ!! 」


 僕は槍の標的となってしまった彼女を申し訳ないがタックルでガードレール側に押し倒す。


 「えっ? うわっ!! 」 ザクッ ドサッ !!


 我ながら咄嗟の行動はヒーロー的に上手くいき、アユリさんを槍の軌道から外させることに成功した。だが、


 「いっつ……!! 」


 二人で共に倒れ込んだ瞬間、左腕に激しい痛みが走った。

 反射的にそこを押さえた右手を見ると掌が真っ赤に染まっている。

 

 「君っ!! 血がっ!!!!」


 アユリさんが心配そうに慌てて声を掛ける。

 うぐっ、どうやら……自分の回避は間に合い切らず、二の腕を掠ってしまったようだ。

 バトル漫画とかではよく見る切り傷だが、想像以上にめっちゃ痛い。これを複数負いながら激闘を繰り広げるアイツらってすげぇんだと感心する。


 「とにかく止血を……!! 」


 アユリさんが自分のハンカチを取り出し傷口を縛り始める。


 「ぐっ……!!」


 傷口に彼女の手が触れたりしたのか応急処置中も何かが染みるような痛みが走る。まぁ、血を垂れ流し続けるよりは全然マシでありがたいのだが、なんでこんなに染みて……


 「ごめんなさい…… 」ポタッ


 「いっつ……え?」


 近くから謝罪と共に滴が落ち、また傷口に染みる。


 「ごめんなさい、私のせいで……、それに知らない私のためにこんな……本当にごめんなさいっ! 」


 責任を感じたのか彼女は涙を流しながら僕に謝罪の言葉を投げていた。

 

 

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