友情(仮)develop with 双利 Part4
「さぁて、次はお前の番だぜ? 」
敵が槍の先端をこっちに向けて予告をしてくる。
どうする?
オサムを助けようにも防がれる。
逃げようにも絶対追いつかれる。
戦おうにも勝てる気がしない。
チクショウ、無駄な足掻きすら思いつかねぇ。
「何か考え込んでるようだが、何思いついても無意味だぞ? 」シュンッ!!
突然目の前から槍使いが消えた。
「っ……!? どこ行った!!? 」
『フハハハッ!! どこ見てんだぁ!!? 後ろだぜ!!!! 』
「なっ……!? 」
マジかよ、この一瞬で後ろに回られた。
こんなの高速移動というより瞬間移動じゃ…… ドカッ!!!!
「くはっ……!! 」
「ハハッ!! 上手く入ったぁ!!!!」
振り返った瞬間、腹に一発、拳をいれられた。試合でも味わったことないレベルの痛み……マジいてぇ。
僕はあまりの痛みに立っていられず、腹を抑えて膝をつく。
「ハハハハハハッ!! もう終わりかぁ!? せっかく貫くのは温存してやったのになぁ? 」
はぁ、はぁ……確かに拳でなく槍を使われていたらおそらく絶命だった。やっぱり、僕なんていつでも殺せるってことか……分かりきってはいたが、実際に勝ち目のなさを突きつけられると僅かにあった気力も失せ始める。
『ほらほら、まだ俺たちを楽しませてくれる”力”は見せてくれねぇのか? 』
「くっ、はぁ、はぁ……だから、そんなの、知らないんだよ…… 」
僕はまだ痛みの抜けない腹を抑えながら、何度目かの否定をする。
「ハァ、”力”使ってくれるなら楽しめるかと思ったんだが、そうじゃないならもう時間の無駄だ。まぁ、”ゾディアック”であることは間違いねぇし……殺そっ。」
『お前がいいなら、別にいいぜっ。やっちまえ!!』
はぁ、はぁ、ヤベェ、今度こそ殺られる……それなのにまだ動けない。立ち上がれない。
だがそんなことお構いなしに、敵が膝をつく僕の斜め上で槍を振り上げた。完全に突き刺すつもりだ。
「おらっ!! 死ね!!」
僕はまた死を覚悟してとうとう目を瞑る。
ああ、終わっ…… 「させないっ!!!!」 カシャッ!!!!
「なっ!! まぶしっ!! 」
まぶた裏の暗闇に一瞬、光が見え、何故かシャッター音が聞こえた。それのおかげなのか槍による突き刺しがまだ来ない。
何が起きたんだ?
全く把握できていない状況を掴むために僕が目を開けるとそこには……
「大丈夫!? ほら、逃げようっ!! 」
僕の手を掴む、アユリさんだった。




