友情(仮)develop with 双利 Part2
助っ人オサムと一緒に拳を構えた僕の前で、槍使いがふらつきながら立ち上がる。
ガードレールへの激突は超人相手にもそれなりのダメージだったらしいが、とうとうバトル再開らしい。
「いっつ……まさか本気じゃないとはいえ、この俺様が3回も攻撃を喰らうとはな。三度目の正直ってやつか? 」
違う。それは今お前が失敗したヤツだ。
「とにかく、ただいつでも殺せる獲物がもう一匹増えただけだ。残念だったな、殺すのは分岐点だけのつもりだったのに俺様の怒りを買っちまってよ。串刺し覚悟はできてんだろうなぁ? 」
そう言いながらオサムに槍を向ける。
「串刺しは御免だが、せっかくの助っ人なんだ。戦う覚悟くらいなら持ってきたつもりだぞ。」
「なんか、顔から台詞までスカした野郎だな。余計殺したくなってきた。」
敵ながら前半は同感だ。
「まぁ、お前がまだ目覚めてない”ゾディアック”の可能性もあるし殺しといて損はないだろ。あいつらも俺様達みたいに運命的に惹かれ合うらしいしな。」
「え? 俺も?」
は? 俺だけじゃなくオサムも、その”ゾディアック”って奴なのか?
「だから、分岐点のお前はいつまでとぼけるつもりなんだよ!? 世界がこんなんになってんだから、何も知らねぇとは言わせねぇぞ? 」
敵は痺れを切らしたように激しく僕を問い詰める。
「だから、その”ゾディアック”ってやつもそうだし、そもそもこの世界に関しても本当に心当たりがないんだよ…… 」
僕は納得が得られないと思いつつも仕方なくありのままを答える。
「もういい、今度こそ”力”を使わざるを得ない状況に追い込んでやるよ!!」
案の定、怒りを露わにするとコッチに向けていた槍の先端を上にして自分の前に持っていく。
攻撃ではないようだが、嫌な予感だけはする。
「 いくぞ、疾駆っ!!」
槍に向かって呼びかけているのか、そう叫んでそのまま目をつぶってしまった。今なら逃げれそうだが……無駄な気がしてきた。
不穏と言えばいいのだろうか? そんな強く嫌な感じの風が奴を中心に渦を巻くように吹き始める。まるでアニメキャラが本気を出す直前みたいな……
「馬神槍 疾駆……神器覚醒っ!!」
ガシャンッ ピキーーーーンッ!!
『Limiter Burst !! ヒヒーーーン!! 待ってたぜ、ヤマトぉ!!!』
「 えっ? 喋った? てか鳴いた!? 」
厨二臭い漢字を並べたと思ったら、それに合わせて槍が光り輝きながら展開し、さらに派手さを増す。しかもなんかい喋ったし、なんか馬の鳴き声したし……
ビジッ……、ビジジジジッ………
「ふぅ、さぁて、暴れさせてもらうぜ…… 」『フハハッ!! 覚悟しな!!!!』
意思があるのだろうか? 槍から声や笑いが出るようになり、ついでに本人と一緒にヤバそうな雷みたいなのも纏っている。
今起きたことはまったく分からないが、これだけは間違いない。明らかに本気モードだ。




