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祇峰フタリ returned home with フタリ Part6



  「あぁ、今すぐ消え去りたい…… 」


 アユリへの気持ちを赤裸々に告白した赤面から無表情な冷静になった彼は突然怖いことを言い出す。


 「そんなに落ち込むことあった? 」


 あなたの気持ちも分かって、カッターも仕舞ったんだから心配もないでしょ?


 「惚けんなよ。この10分もない間にどれだけ恥をかかされたと思ってんだ。」


 えっと、なんだっけ?

 確か、隠してたエロ本を見つかってー、

 その題名を全部読み上げさせられてー、

 性癖がバレてー、

 局部切られかけてー、

 ドヤ顔で女の子にBLタイトル読ませてー、

 開き直って自分のこと変態宣言してー、

 あと好きな女の子と”ずっといたい”ってことを大分イタい台詞を使って吐いた……そんくらいじゃない?


 「ハハッ、”それくらい”か。全部のイベントで心に致命傷喰らってんだけどなぁ…… ほぼお前のせいで。」


 「”ほぼ自滅”の間違いでしょ?」


 「ハハッ、言い返せねぇや…… 」


 ダメだ。落ち込み過ぎて返しにキレがない。

 さっきまでみたいに”!”とか”!!”で反応してくれないとからかい甲斐がないじゃん。その辺ちゃんとしてよ。


 「そんなエネルギーはとっくに尽きたよ。何回も確認するけど、一応、お前は僕なんだよなぁ……。 自分で自分をからかったり、辱めたり、殺そうとしたりすることに躊躇はないのか? 」


 「ない。」


 「即断言かよ。」


 そりゃ自分相手なんだから躊躇とか罪悪感とかいうブレーキは存在しない。

 オサムくんやアユリ相手だったら、言動に気を付けるけどね。でも彼の心は私有地みたいなもんだから猛スピードでやりたい放題、好き放題。思った事は口走れるし。怒れるとこは怒れるし。気に入らないところは粛清できるし。素敵なところは素敵と思える。

 

 「ま、心開いてありのままの自分で接してあげてるって思ってよ。」


 「うるせぇ、ただの暴虐無人を無理やりいい感じにまとめただけだろ。」


 バレたか。

 でも暴虐無人や自分勝手ってバレたらすぐ嫌われるって分かる面だよね。そんなアユリたちの前でも見せないデリケートで危険な一面をを簡単に見せてしまったとも言えちゃうのか……やっぱ自分とはいえ、会ったばっかりなのに不思議だな。


 「 じゃあ、心開いたって言うならそろそろお前のこと教えてくれてもいいだろ? 例えば……オサムのどんなとこに惚れてんだ? 」


 ああ、そういえば私の情報はほとんど公開してないな。

 こっちは好きな子から性癖までいろいろ知っちゃったし(あっちが自爆で情報漏らし過ぎなだけな気もするけど)それぐらいなら赤面覚悟で話してあげても……あれっ?

 いざ話そうと思うと……あれ? なんだったっけ?好きな理由。当然かっこいいし、話してて楽しいけど……いや待って。確かきっかけはオサムくんが私のことを……でもそれって彼とは……


 「……私もなんとなくかも。なんとなく一緒にいたいと……思えるからかな?あなたと同じ。」


 違う気がする。これは咄嗟の嘘だ。


 「なんだよ。お前もかよ。」


 同じじゃない気がする。


 「でもそれこそ自分同士って感じか。」


 私のも恋ではあるんだろうが、私の方が……浅い気がする。


 「ならそこ掘り下げても仕方ないか…… 僕もお前もお互い積み重ねで”なんとなく”ってことだし。」


 そうじゃない。同じ”なんとなく”じゃない。

 ここで一緒のレベル扱いさせるのは彼に申し訳ない。ちゃんと訂正しよう。


 「ねぇ、ごめん嘘。本当は私は…… 」 パッパーン!!!!!


 

 「うわっ!!? クラッカー?」

 「うわっ!!? クラッカー?」


 

 「「0時だよ!! 祇峰家集合で……happy birthday!!!!!! おめでとう!!!! トシトシ&リンリン〜〜〜〜〜〜 ♪♪」」


  

  突然ドアから飛びこんできた瓜二つの乱入者二人によって私の告白は遮られた。





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