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無限トゥワイス infinite twice



 シュンッ!!


 遅くなる敵のパラメーターと入れ替えるように、ほとんどテレポーテーションな速度を手に入れた私は、腰を落とした状態で再度敵の正面に現れて見せる。


 「なっ!!? 完全に見えなく……!!! 」


 「そう? 狙い通りで良かったわっ!! ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」ブンッ、バキッ!!


 次に繰り出した私の拳は姿勢を低くしたことで、左の太ももに命中する。もちろん、二倍効果とヒビ割れ破損を加えながら。


 「うっ、今度は足かよ……!!」


 『ああっ!! どんどんオレの装甲がぁ……!! 』


 鎧の中心にある午が神様とは思えないほどの切実な嘆きを上げる。

 なんだかかわいそうにもなってくるけれど、コイツを剝がさないと敵本体への攻撃は届かず、戦いを終わらせられないのは分かり切っている。ここで止まるわけにはいかない。


 「な、なぜだ……お前らはいきなり強くなるし、俺様は遅くなるし……いったい何をしたっ!!? どんな力を使ったっ!!? 」


 「気になる? 教えてあげましょうか? 」 バッ


 訳も分からず逆転されている敵に少しだけ同情した私は、この場からまたジャンプで離れつつ、この一方的な展開の種明かしをして上げることにする。

 私達フタリによる攻撃の手は全く緩めぬままで。

 大声による解説も、二倍を込めたハイタッチとヒット&アウェイも、入れ替わり立ち替わりで。



 「私たちの能力の名前は“ジェミニック・トゥワイス” 」パンッ!



  シュンッ!!



 「このグローブで触れたものを二倍に増やせる力。」 ブンッ!!



 バゴォッ!!



 「人間も、他の存在のある物体であっても、僕達の身体能力でも。そして……」 バッ



 パンッ!



 「世界すらも。」

 「世界すらも。」



 「ただし、同じ物への制限回数は一回のみ。一度倍増させたものを、重ねて二倍にすることは出来ないわ……」



 「ただ、それはグローブが一つしかなければの話だが。」



 「そう、双子座のグローブはまだ私達それぞれの右手に二つ存在してる。」



 「とある二倍に本体ごと巻き込まれたことで。それぞれが別の人間と融合して。」



 「まだ確信はないけど、ここまで力の倍増が出来た理由は多分後者ね。」



 「もともと二倍にされたってだけで、同じ存在だったはずの二つの双子座の力のはずだった。」



 「でも、それぞれが別人との一体化したことよって、それぞれが独立した別の存在としてカウントされることにコイツが気付いてくれた……



 - オサム君を助けに行くのはいいけど、ホントに勝てるのっ!? 何か策がないと……でも、私達が消えるまでの時間もなさそうだし…… -


 - いや、僕に考えがある。-


 - えっ……? ホントっ!!? -


 - ああ、お前さっき僕の能力を二倍にしたの憶えてるだろ? -


 - え、ええ。そういえば、どうしてあんな意味のなさそうなこと……あれっ? それにしては、しっかりパワーアップしてたような気も…… -


 - ああ、ちゃんとパワーアップした……四倍の身体能力にな。-


 - はっ? 四倍っ!? なんでっ!!? 重ね掛けって出来ないんじゃ……確か“Already completed” って鳴るはずでしょっ!!!? -


 - 驚くのは分かるが、ちゃんと説明するから落ち着け。お前それの前に僕の体力を二倍にしてくれたろ? -


 - まぁ、ヘトヘトそうだったし。-


 - でも、実はその前に自分でも体力は二倍してたんだよ。戦いの最中に。-


 - えぇ!!? 二倍にした上で、あんなボロボロだったのっ!!!? -


 - そこに驚かないでくれよっ!!? 重ね掛けが出来た事実に驚いてくれよっ!!!! -


 - あっ、ゴメン。じゃあ、つまりは……




 「つまり、私達のグローブは…… 」

 「つまり、僕達のグローブは…… 」




 「お互いに別の力として干渉出来るっ!!!! 」

 「お互いに別の力として干渉出来るっ!!!! 」




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