繰り返される二倍 geminic combination
ザアアアアアアッ……!!
『ぐぅ!! アッぶねぇ……!! 』
僕たちの落下式ダブルパンチは直撃の直前で後ろに避けられ、それぞれの拳は敵の左右の肩を掠めるのみに止まる。
敵を捕らえる代わりに二人揃ってただのアスファルトの破壊者と化した訳だが、今のノーヒットから器物損壊の罪名を得ただけではない。
「俺様が神装してるってのに、アイツ等なんであんなに速…… 」
ズゥンッ
「くぅっ!!? 」
僕らの攻撃を避けるために腰を落としていた敵だったが、その体を上げ直す動作に苦痛を感じ始める。
『ヤマト、どうしたっ!? 何があった!!? 』
「分かんねぇ!! だが、また体が重く……!! しかも、さっきと比べようがないくらいに…… 」
そして、敵がほぼ行動不能という絶好のチャンスを僕は逃さない。
落下から着地したところを、敵の避けた方向へ即座に切り返す。
ダッ!!
「もう一発喰らえっ!! ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」 ブンッ!!
「っ!! 防げなっ……!!? 」
ドゴォッ!!
「ぐほぁっ!!!? 」
数十分前からは考えられないレベルのスピードで放たれた僕の右手は、相手のみぞおちに大きな一撃を与える。
鎧へのヒビと新しい二倍効果の付与と共に。
「な、なんなんだよこの威力っ!!? 」
『オ、オレの体も少し砕けて……神の槍なのにっ!! 神の鎧なのにっ!!? 』
「何でこんなに強く……!? とにかくコイツらさっさと倒さねぇと、ヤベぇっ!!!! 」 ブンッ!!
僕からの衝撃に一応耐えた敵は槍の一振りで反撃をしてくる。
今のパンチがトドメになればとも思っていたのだが、まだ動けるとはさすが神の防御力と言ったところか。
「っ!!! 」バッ
ある理由で跳ね上がった速度の後ろジャンプで、自分に向けて振り下ろされた槍を即座に躱す。
「クッソっ!! なんで避けれるんだよっ!!? 」
自ら最強と豪語出来るほどの力を持つ鎧姿の敵。
だが、奴は実際に相手をボロボロにしたスピードで走り続けても、その二人に追いつけない。
僕を貫いたパワーを振るい続けても、その一度倒したはずの僕に攻撃が当たらない。
有利不利が完全に逆転し出した突然の謎に敵は困惑を見せるしかない。
「さぁ? なんでだろうなっ!!! 」
さらに、この逆転はまだまだ大きな実力差を生み始める。
ビュンッ!!
「次は私ねっ!!!! 」
僕の背後から突っ込んできた彼女とのバトンタッチによって。
「ああ、頼むぞっ……!! 」グルッ
パンっ!!
「ジェミニック・トゥワイスっ!! 」
「ジェミニック・トゥワイスっ!! 」
そして、その彼女と交わす二倍のハイタッチによって。




