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閃きトゥワイス true ability 後編

 ・

 ・

 ・

 「うぁりゃっ!!!! 」ブンッ!!


 これは右……


 バッ!!


 「せりゃあっ!!!! 」 ブンッ!!


 次は左……


 ビュンッ!!


 「喰らえぇっ!!!! 」 ズバッ!!


 その次も右……じゃないっ!! フェイントで下っ!!


 シュン……ババッ!!


 馬鹿の連撃をよけきった僕は何とか隙を見つけて距離をとる。


 「ハァ……、ハァ……、ハァ……反撃できねぇ…… 」


 カッコつけて女の僕を前線から退かせたのにこの体たらく。防御と回避に余裕がなくなり、攻撃に転じることができなくなりはじめた。

 最初こそ互角を演じれたものの、残り体力の差が如実に……いや、それだけじゃないな。おそらく一番この現状に繋がっているのは体力差ではなく元の実力差だ。

 僕がフルスロットルでやっと互角に持ち込んだのに対し、この馬鹿はただの平常運転で戦いに興じていたらしい。性能差が違えば燃費も当然違う。体力もジェミニック・トゥワイスしたってのに僕の燃料切れはもう目の前。敗北も目前だ。


 ジャキン!!


 「まったく、期待外れもいいとこだなぁ? 」


 息を切らす僕に馬鹿の槍先が向けられる。


 「まぁいい。コイツさっさと片づけて俺様も射手座と乙女座ぶっ飛ばしに行くか……絶対あっちの方が面白そうだし。」


 『でも、ヤマトよぉ? あっちの結界でも戦いが終わらないと入れねえぞ? 』


 槍が持ち主の馬鹿に結界の設定と合流不能を伝える。


 「はぁ? ウソだろ? 白鳥の奴……!! 合流すればいいとか言っといて、また騙しやがったな…… 」


 いや、お前が憶えとけよ。杉佐多でも知ってたぞ?

 自分で使う道具のことぐらい、自分で……


 「仕方ねぇな、あいつらが負けるとも思えねぇし……、というわけでっ!! 」


 グワシッ!!


 「ふぐっ……!! 」


 合流をあきらめた馬鹿が突然僕の首を掴み、そのまま宙に持ち上げる。


 「もう少しお前で楽しませてもらおうかぁ? 」


 「て、てめぇ……!! 」


 どうやら戦い足りないらしい戦闘狂はボロボロの僕をもう少し弄ぶつもりらしい……って、息できねぇ。

 楽しませるも何もこのままだと何もできず地獄にゴールインだぞ、おいっ!? いいのか、おい!!?


 「どうせ、ただ戦っても俺様が勝つんだ。少しは面白いイベントがあってもいいだろ? 」


 首絞めのどこがハッピーイベントだ。そんな趣味も性癖もないんだよ。アユリさん相手でもゴメンなんだよ……うっ、言ってる場合じゃねぇ、意識落ちる……


 「さぁて、こっから逆転できるかぁ? やってみろよ、やってみろよ?? 」ガァシッ!!


 ゲーム感覚で僕の首を絞める馬鹿がその手の力を強くし始める。

 くっそ、何が楽しいんだこの野郎……!!

 ううっ……ホントにやべぇよ、なんか見えてきたよ? なんか向こうから走ってくるよ? なにあれ? おばあちゃん? 死んだおばあちゃん? おばあちゃんが三途の川爆走して迎えに……


 「……っ!!!! 」グワンッ……ガシッ!!


 「なにっ!!? 」


 何かに気付いた僕はぶら下がる体に勢いをつけて、敵の首にクロスした足を掛ける。

 現状は文字通りお互いの首を絞め合う状態だ。


 「ぐっ……、テ、テメェ……!!? 」


 予想外の僕の反撃に敵は苦痛混じりの戸惑いを見せる。

 

 『おい、ヤマト!! いいからソイツに俺をぶっさせ!!!! 』


 「あ、ああ……!! 」 グググッ……


 敵はもう片方の手に持った槍を徐々に僕に近づける。

 今の状態じゃ、お互いにまともな身動きは取れない。このままじゃ刺し殺されるが、その前に……




 ダダッ!! バッ!!!!




 アイツが僕を助け出す。


 「おい!! その変態をはなせっ!!!! 」


 「なっ!? お前は……!!? 」


 「喰らいなさいっ!! ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」ドカァッ!!!!


 「ぐはぁっ!!!? 」


 グルン……


 「もう一発っ!! ジェミニック・トゥワイスっ!!!! 」ドカァッ!!!!

 

 いつの間にか立ち上がり、敵の隙をついた女の僕はその後頭部に拳を一発。

 さらに、そのまま空中で一回転。勢いのままに左肩にもう一発をぶち込んだ。


 

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