アンジェリーチカ
アンジェが空を見上げて、心配だと言った。
俺たちは腰を浮かして空を見た。
空全体にうっすらと黒い雲がかかっていた。
そして太陽の光をさえぎっていた。
俺たちが腰を下ろすと、アンジェが言った。
「昨晩のモンスターは、くもっていれば日中でも出歩くそうよ」
「ああ、太陽の光に弱いってことは、そうなるのか」
「ええ」
アンジェはうなずいた。それから物憂げな顔をした。
彼女は昨晩のモンスター『ヴァンピーロ』に遭遇することを心配していた。
「ねえ、テンショウ。ヴァンピーロはとても大きな群れを形成しているみたいなの」
「そのようだね。って、人型モンスターの娘たちに聞いたんだ?」
「ええ。黒き沼に棲んでいた娘たちにね、いろいろと聞いたのよ」
「にんにくが苦手らしいね」
「ええ。それでさっそく、これからはそのような食事にするよう指示を出したのだけど」
「ん?」
「穂村のあの娘が言うのよ。警戒したほうがいい、大群に遭遇したときの作戦を前もって決めたほうがいいって」
「ほう、ガングロがそんなことを。やるじゃないか」
俺は素直に感心した。するとアンジェがキッと睨んだ。
そしてフランポワンとメチャシコがくすりと笑った。
俺は苦笑いをしながらこう言った。
「ヴァンピーロには魔法が効かない。そんなモンスターが大挙して押し寄せてきたらたしかに問題だ。アンジェ、打ち合わせをしよう」
「えっ、ええ」
「俺も馬に乗る。馬のところまで乗せてくれよ」
「えっ!?」
慌てるアンジェの背中に、俺は飛び乗った。
後ろに座り、彼女の腰に手をかけた。そして耳もとで言った。
「馬で巡回しながら相談しよう」
アンジェは、びくっと首をすくめた。
嬉しそうで悔しそうな、そんなオンナの声をもらした。
俺が失笑すると、アンジェは可愛らしく腰をくねらせて、
「もう!」
と言った。
それから俺たちは馬車隊のところまで行った。
俺はそこから一頭馬をもらった。アンジェと並走しながらこう言った。
「結論から言うと、俺たちは戦える者が少ない」
「ええ」
「魔法以外で戦うとなると、俺とアンジェ、あとはガングロくらいだ。ちなみに、マコは武器を扱えるし、緒菜穂たち人型モンスターの娘は身体能力が高い。だけどシビアな見かたをすれば、彼女たちは自分の身を守るので精一杯だろう」
「その通りねっ」
アンジェはキッパリと肯定した。俺はそんなアンジェに満足した。
俺はアンジェのこういったときの非情さを、さすが王族だと思っていた。
人の上に立つ者、大勢を導く者としての教育がしっかりされているのだと思っていた。密かに尊敬をしていた。ただ、彼女の欠点は、イレギュラーな事態にものすごく弱いということだった。
たとえば。
俺が「領主を辞める」と言ったとき、アンジェは硬直した。
こんなバカなことを言われたときの対処法など、法にも王の命令状にも騎士の規範録にもどこにも書いてないからだ。
まあ、こんなことはいちいち書かなくても常識で分かるだろ――と、制定者たちは思って書かなかったのだと思うのだけど、しかし、アンジェは本当に分からなかったのだ。おそらく彼女はパニックとなったはずである。
それで最終的には俺についてくるという――常識からいちじるしく逸脱した行動に出たわけである。
と。
こんなふうに心情を断定できるくらい、俺は今や、彼女のよき理解者となっていた。
ぶっちゃけ俺のまわりにいる人物のなかで、何を考えているのか一番分かりやすいのがアンジェなのだった。
ちなみに何を考えてるか分かりにくいのはメチャシコだ。
グウヌケルに至っては、何を考えているかさっぱり分からない。
ただ。
分からないからこそ、一緒にいて気楽だという気分もある。
実際、俺は仕事のときはメチャシコといることが多いのだ。
で、すこし話はそれたけど。急いで話を戻すのだけれども――。
俺は、アンジェに向かってワインの瓶を放り投げた。
アンジェはそれをキャッチした。
俺はもう一本を取り出して、ラッパ飲みした。
「ワインだよ。飲みながら話そう」
「えっ、ええ」
アンジェは動揺した。
瓶の開けかたが分からないのだ。
アンジェは首をかしげた。瓶の口をいろんな方向から見つめだした。
それから俺の持つ瓶と自分の瓶を交互に見た。
どこが違うのかを調べはじめた。
俺はすこし気の毒に思い、瓶の底についているコルク抜きを指差した。
するとアンジェは、
「待って! 私だって成長するのよっ!」
とイタズラな笑みをして、俺の助言を止めた。
それから瓶を調べることに熱中した。
本人としては、難解なパズルを解いているつもりだと思うのだけれども。
俺からは、まるで猿が必死に知恵の輪を解いてるように見えていた。
まあ、ちょっとアホっぽいとは思うのだけれども。
しかし、こういったところがアンジェの可愛いところなのだと、最近では思うようになっていた。それは俺の心に余裕ができたせいもあるが、ただ、アンジェだって以前に比べてリラックスした態度を見せるようになったのだ。……。
「で、なんだっけ?」
「戦える者が少ないという話よ」
「ああ、そうそう。でね、もしヴァンピーロの大群に遭遇したときなんだけどさ。そのときは、少数精鋭で戦おう。基本的に幌馬車隊は専守防衛、緒菜穂やマコたちは守備に徹するようにしよう」
「ええ」
「それで俺とアンジェ、ガングロとほかにいれば数名で戦うのだけれど、このメンバーに補助魔法をかけるんだ」
「補助魔法?」
「以前、モンスター討伐の依頼を受けたときに知ったのだけど、人間の身体能力を高める魔法――たとえば筋力をアップさせたり等々――そういう魔法を使える人がいるんだよ」
「バッファー系の魔法使いね」
「そう。その娘たちを組織して、俺たちを強化してもらう。そうすれば少数でも大群ときっと戦える。ヴァンピーロには魔法が無効だけど、俺たちに魔法をかける分には問題ない」
「なるほど分かったわあ」
そう言ってアンジェは瞳をキラキラと輝かせた。
バッと馬を反転させた。そのとき彼女の金髪のポニーテールが舞った。
アンジェはまるで太陽のような笑みだった。
あきれるほどの美しかった。俺は思わず息を呑み込んだ。
「行くわよテンショウ!」「ああ」
俺とアンジェはさっそく対ヴァンピーロ部隊を組織したのだった。――
「で、さっそく来たわあ」
そう言ってアンジェは不敵な笑みをした。
彼女の見ている先には、遠くうっすらと、ヴァンピーロの群れがいた。
それが俺たちを囲うように広がりながらも、徐々に近づいてきた。
俺たちは同時にツバを呑みこんだ。
目と目を逢わせ、それからゆっくりと頷いた。
そして後は、打ち合わせの通りに動いた。
すなわち幌馬車隊は密集し防衛に努め、俺とアンジェが馬でヴァンピーロの群れを引き受けたのだ。
「神の祝福を!」
アンジェがそう言って剣をかかげた。
それと同時に、補助の魔法がアンジェに集中した。
馬にも魔法がかけられた。
俺はその様子とヴァンピーロの群れを交互に見ていた。
ヴァンピーロが多い。想定していた以上である。
俺は眉をしぼった。
「テンショウ! 次はテンショウの番よっ!」
「あっ、ああ」
俺はそう言って、しかし魔法使いたちを制止した。
それからゆっくりとこう言った。
「直前で申し訳ないが、作戦を変更したい」
「ちょっと、テンショウ!?」
「すまない。あの数は想定外だ」
俺は正直に言った。アンジェは動揺した。
俺は彼女を安心させるよう微笑んだ。
それからゆっくりと考えをまとめながら指示を出した。
「まず、アンジェの乗る馬に補助魔法をかけてほしい。馬の機動力を極限まで高めてほしい」
「はい」
補助の魔法使いたちはテキパキ指示に従った。
「俺の馬にはミラー・イメージを。アンジェの馬と同じ動きをするようにしてほしい」
「……そうするとアンジェリーチカさまの馬の横に並んで走ることになります。テンショウさまは馬をいっさい制御できなくなりますが、それで良いですか?」
「かまわない。馬はすべてアンジェにまかせる」
俺はキッパリと言った。
するとアンジェは、パッと花の咲いたような笑みをした。
それから誇らしげに胸を張り、得意げに鼻をあげた。
そして嬉しそうな目をして俺を見た。俺は苦笑いをしながら言った。
「後は、俺に筋力アップの魔法を。たしか、ダイカタナが一本あったと思うのだけど?」
「ああ、あのDAIKATANA。アダマヒアの騎士が穂村の刀工に作らせたのがそのルーツという――両手持ちの剣、ツヴァイハンダーですね」
「そうそう、あれ。大刀だよ、ダイカタナ。あれが欲しい」
俺が言うと、たちまち物干竿のような巨大日本刀、長くぶっきらぼうなダイカタナがあらわれた。
俺は満ち足りた笑みをしてそれを受け取った。
そしてみんなの顔をゆっくり見まわした。
みんなは真剣な目でうなずいた。俺に補助魔法がかけられた。
俺とアンジェは、ヴァンピーロの大群に向かって馬を走らせた。
もちろん、モンスターを迎え撃つためである。
「テンショウ!」「アンジェ!」
俺とアンジェはヴァンピーロを次々と倒した。
それはまるでアイススケートのペアのようでもあったし、また、シンクロナイズド・スイミングのペアのようでもあった。
俺たちの連携は初めこそぎこちなかったけれど、次第に息が合いはじめ、やがておそろしいまでの成果をあげだした。
俺とアンジェの通った場所には、血柱が勢いよく吹き上げた。
まるで真っ赤な噴水のようだった。
俺とアンジェはお互いを深く信じあうことによって、非道なまでの殺戮マシーンと化していた。
俺は馬に乗っていることなど忘れていた。
ヴァンピーロが視界に入ると、ただダイカタナを両手で振り抜くだけだった。
バランスを崩すとか落馬する心配などまったくしなかった。
そういったことはすべて、アンジェが未然に防いでくれた。
「アンジェ!」「テンショウ!」
一方。アンジェも危険をまるでかえりみなかった。
ヴァンピーロが飛びかかってきても、かまわず馬を走らせた。
びゅっ!
俺が油断なく吹き飛ばすからである。
アンジェはヴァンピーロの死体が量産されるなか、場違いなキラキラの笑顔で俺をじっと見つめていた。
「が、しかし多いな」
俺はぼやくようにそう言った。
「ええ」
アンジェが眩しげに目を細めてそう言った。
ヴァンピーロはまだまだいる。逃げる個体もなかにはあるが、それでも全体としては、じわじわと幌馬車隊に近づいている。
「北側が多いな」
「ええ。というより、ほかからはいなくなってるわ」
「北に集まっているのか」
「そのようね」
俺とアンジェは目と目を逢わせ、うなずいた。
それから幌馬車隊のところに戻った。
状況を確認し、念のため補助魔法をかけ直すためである。
幌馬車隊に戻ったところで、一匹のヴァンピーロが飛びかかってきた。
群れを飛び出して、単独で襲いかかってきたのである。
「まったく!」「ええ!」
俺たちはそのヴァンピーロを一撃で倒した。
詳細を記すと――。
俺がダイカタナを振りかぶり。
アンジェが馬を急回転。
そのことで俺の馬が大きく旋回。
ダイカタナが勢いを増してヴァンピーロに襲いかかる。
そして首を飛ばしたときにはもう、俺たちは遠くに離脱している。
――といった感じ。
俺たちはこれをなんの打ち合わせもなく、しかもその場その場のアドリブで平然とこなした。そう。俺とアンジェはいつの間にかそんな阿吽の呼吸で動けるようになっていた。
「ふうん?」「えへへ」
フランポワンとメチャシコがじっとりとした目で俺たちを見た。
それからひどくスケベな笑みをした。
俺は苦笑いをした。
アンジェは口をとがらせた。が、しばらくすると、ぽんと手を叩いた。
それから、ふふんと、とても誇らしげな笑みをした。
なんというコウマン・スマイル。
思わずそんなことを呟いてしまった。
「まあいいや。じゃあ、後半戦行こうか」
俺はそう言って、北の大群を見た。
ちょっと大変だなと思いつつ、アンジェを見た。
アンジェは可愛らしく虚勢を張って微笑んだ。
と、そのとき。
ヴァンピーロの大群が崩れはじめた。
「ん? なんだあれは?」
「砂煙が群れの後ろのほうからあがっているわあ」
「なるほど。ヴァンピーロの後ろ、つまり北からなにか迫ってきてるのか」
「そしてヴァンピーロを倒している?」
「みたいだな」
俺たちはヴァンピーロの群れが殲滅されていくのを、ただ呆然として見ていた。ヴァンピーロはあっという間に全滅した。そして、その血煙のなかから、ひとりの騎士がやってきた。
騎士は槍を構えたまま、馬を自在に乗りこなしていた。
チェイン・メイルのうえに青と白のトゥニカをばさりとかぶっていた。
しかし、アダマヒアの騎士――聖バイン騎士団――とは異なる装束だった。
騎士は、俺とアンジェを見ると、ニコッと親しみのわく笑みをした。
それから慌ててムスッとした顔を作り、まるで暗記してきた文章を読み上げるように、こう言った。
「聴け――。アダマヒアを捨てし者どもよ。私はアダマヒア王国の使い、アナスタチカ王妃の言葉を貴様らに伝える者である。貴様らの今聴いているこの声は私の声ではない。アナスタチカ王妃の声である!」
「お母さまが!?」
アンジェが大きく目を見開いた。
すると騎士は嬉しそうな笑みをして、それから慌ててムスッとした。
アンジェを無視した。
その態度に、アンジェはムッとした。ひどく誇りを傷つけられたようだった。
騎士は、そんなアンジェに目を泳がせながらも、しかし懸命に言った。
「アンジェリーチカ、元・王女。アナスタチカ王妃より手紙がある。つつしんで受け取りなさい」
そう言って騎士は懐から手紙を出した。
するとアンジェは、さっと顔色を変えた。
そして噛みつくようにこう言った。
「あなた! 無礼ではありませんか!! 馬から降りなさい!!!」
すると騎士は即答した。
前もって言うことが決まっていたかのような素早さだった。
「アンジェリーチカ、元・王女。あなたはもう、王女ではありません。ですから、ボクには馬を降りる必要も敬意を払う必要もございまっ……ないのだ」
騎士はしどろもどろになりながら、そう言った。
彼は言ってる最中、ずっとアンジェに睨まれて、泣き出しそうだった。
しかし気力をふりしぼり、彼は手紙を差し出した。
槍の先につけ、アンジェに向かって、それをのばしたのだ。
その瞳いっぱいに涙をためながら。
「あなたっ!」「ひぃっ!」
アンジェの一喝に、騎士は身をすくめた。
その場にいる者すべてが失笑した。
とてもあのヴァンピーロを全滅させた騎士とは思えない。
圧倒的な力をもってヴァンピーロを蹂躙したあの騎士が、今、俺たちの目の前でアンジェに気圧されて失神寸前なのだった。……。
俺は気の毒に思いながらも、しかしイジワルな笑みでしばらく見守っていた。
するとフランポワンが救いの手を差し出した。
「なあ、あんた。見たことないけれど、王妃さまの使いだというけどな、いったい、どこの家の者なン?」
「ボクはリチャード。レオリック子爵の家の者だ」
騎士は胸を張ってそう言った。
「って、ああ、あのリチャード。リオアンチョで見た」
俺は彼のことをようやく思い出した。
するとリチャードは俺を見て、ニコッと憎めない笑みをした。
それから慌てて仏頂面をした。
そこにフランポワンが言葉を置いた。
「ふうん。じゃあ、あんたその子爵の息子なン? リチャード……子爵だから、ええっと、ザ・ヴァイカウント・レオリックってことお?」
「いやッ」
と言ったまま、リチャードは言葉を詰まらせた。
俺はフランポワンに、リチャードが子爵の従者であることを告げた。
するとフランポワンは、ひどく侮蔑に満ちた顔をした。
思いっきり見下した態度でリチャードを見た。
それから顔を背け、しかしフランポワンはリチャードに対して冷たい言葉を投げつけた。
「従者の分際で失礼やね。馬から降りて地面に額をこすりつけなさい」
「しかしボクはッ」
「うちは人質。んふふ、そうそう人質なン。だから今でもザヴィレッジ伯爵の妹なン。あんたより身分が上なンよ?」
「そっ、そんな」
「口答えするんじゃない!」
フランポワンは突然叫んだ。
ひどい差別感情、階級社会を感じさせる冷然とした態度だった。
こんなフランポワンは初めて見た。
俺はデモニオンヒルの最下層時代、魔法使い時代にもこのようなフランポワンは見たことがない。
そう思って、若干引いた目でフランポワンを見ていると、メチャシコが俺のそでをひいた。そして囁くようにしてこう言った。
「テンショウさんは特別なんですょ?」
「はあ?」
「初対面のときからです。フランポワンさま、明らかに態度違ってましたょ」
「んんん?」
「フランポワンさまって、ほかの従者さんや魔法使いさんには、ものすごく冷たいんですょ」
「はあ」
「というより完全無視です。まあ、それがごく一般的なご令嬢と従者の関係だと思うんですけど」
そう言って、メチャシコはスケベな笑みをした。
今さらそんなことを聞かされた俺は、ただ苦笑いするしかなかった。
で。
めんどくさくなった俺は、事態を収拾するべく話に割り込んだ。
「レオリック家の従者リチャードよ。こちらはザヴィレッジ伯爵家ご令嬢フランポワンさまである。馬から降りよ」
「なッ!?」
「それに伯爵家ご令嬢と直接口をきくなど、言語道断である」
「しかし! ボっ、ボクは王妃さまのッ!」
「で、あるから、これからはこのテンショウが代わりに話を聞く。フランポワンの代わりにキミと話す。そしてアンジェの手紙を受け取ろう」
「貴様ァッ!」
「ふふっ、たしかに俺はただのゲス、ゲスな魔法使いだよ。しかし、伯爵家ご令嬢フランポワンの夫だぞ」
「えッ!?」
「そしてアンジェの夫でもある」
「そっ、それは聞いているが」
「ちなみに、ここにいるみんなの夫でもある」
俺は話を盛った。
リチャードは口をぽっかり開けたまま、しばらく俺の顔を見ていた。
俺は彼を混乱させることに成功した。密かにほくそ笑んだ。
で、何食わぬ顔をして、俺はヌケヌケとこう言った。
「リチャード。俺とキミの身分は、どちらも貴族に従属する者――対等な関係といえるだろう。だから、ふたりで話そう」




