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第88話 受付のオバチャン

3人は、日が昇ると共に目覚めた。

警戒して座って寝ていた事もあり、元々眠りが浅いのに


虫達の襲撃


簡易電気柵へ野生動物達が接触


疲れていたのでなんとか寝れたが、疲れはほとんど取れていなかった。


1人を除いて…


「おはようございます!たまには、自然の中での目覚めもいいですね!」

斑鳩イカルガは朝から1人だけ元気だった。


瀧山講師と、辻本さんは夜中に無理矢理起こされた人みたいになっている。


「おはよ〜」

「おはよ〜なんか元気ね〜」


「いや〜なんというか、自然の中で寝るって空気がいいから清々しい感じだし

近くに水場があるから虫の声も心地よいし

キャンプって携帯食でも楽しめるんですね!」


「いやっ、そんな事を聞いてないから

昨日、虫騒ぎもあったし電気柵に触れた野生動物の音とか五月蝿かったし、なんといっても座ったままで寝るなんて、余計疲れた感じしないの?」

瀧山講師は、寝起きの1杯みたいに酒を飲みながら聞いてくる。


「あ〜、元の世界での話なんだけど

あっちじゃ、ブラック企業で働いてたから

椅子の上で寝たり、部屋の隅で寝たりとかよくありましたから、パソコンの音もないし

真っ暗だし、閉め切って空気の悪い部屋でもないし、よく寝れましたよ」


「なんか不憫ね……」

辻本さんに同情される。


「済んだ事だし、今となっては良い経験ですよ。」


「本人が、良いと言うなら良いんじゃない?

それより予定では今日助かるのよね?」


「はい、私の『神託』はそう示していたのでそのはずです。」


「じゃあ取り敢えず、荷物を軽くする為にもワーカーセットにある非常食でも食べましょうか、後湧き水を沸かして水筒にいれときましょ」


そういうと、3人はハンゴウを出し湧き水を入れアウトドア用コンロで水を沸かしながら

味気ない朝食を取った。


瀧山講師が携帯食を食べながら、斑鳩と辻本さんになんとなく

「この中で野生植物に詳しい人はいる?」


「私は解らないわ

斑鳩君はどう?」


「俺も解らないです。佐藤さんがいれば農家だから詳しそうだったんですけどね…」


「誰それ?あ〜この前脱出した時にいた人ね。

誰も解らないか、まあ今日中っていっても23:59まで助からないって事はないでしょうしまあいいか、昼までには助かりたいわね」


「ですね。最悪の場合、今の時期ならフキとかなら見つかると思うから山フキをアク抜きして食べましょうか、塩味しか無理そうだけど」


「知ってるじゃない!他には何かないの?」


「山菜ならなんとなくわかりますよ。でも塩だけだと美味しくないから出来れば食べたくないです。さらたアク抜きっていってもここから離れたら水も手に入りにくそうだしアク抜き出来なかったら食べたくないです。出汁味も欲しい所だし」


「何この子、変なこだわりあるね。

食べれればいいのよ食べれれば、スキルがあるから多少毒でもなんとかなるわよ!」


「そ、そうですか…」


「ま、まあそろそろ片付けて移動しましょう」


そういうと3人は、片付けて移動を始める。


……

………

暫く歩いていると、草刈機の音が遠くから聞こえて来る。

「これって人がいる事だよね?」

「ですね!音の方にいきましょ!」

「やっとか!危うく酒を切らす所だったわ」

「帰りは車なんだからそろそろアルコール抜き始めて下さいよ!」

「大丈夫大丈夫!3人いるんだし、どっちかが運転してくれればいいから!」

「ですね。酔っ払いに運転させるのは怖いです。」


更に暫く歩いていると遠くに人が見えてくる。

「すいません!ダンジョンの入り口前にある施設に行きたいんですが、道を教えてくれませんか?」


「あれ?あんた達!こんな所で何してるのよ?」

そこには受付のオバチャンがいた。


「ダンジョンを消滅させる事が出来たんですが、山の中に放り出されて迷子になっていました。」


「え〜ダンジョン消滅させたの!あんた達ならやってくれると思ってたわ!

これで、家事と野良作業に没頭出来るわ。

今の時期色々と忙しいのに、受付なんてやってられなかったのよ〜」



その後、車でダンジョン入り口前の施設まで連れていってもらえた。





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