49話
明日から、待ちに待ったゴールデンウィークだ!!
僕は、テンションも高く、学校に行く準備をしていたら、一通のメールが届いた。いや、グループのLINEだけどね。
ソフィアが、インフルエンザで撃沈のお知らせだ・・・。
熱が40度を超えたそうだ。
すごい・・・、僕なんか39度を超えた事がない!
聞いた事はあるけど、インフルエンザなんて、かかった事もない!!
これが、凡人の僕と持ってる人の違いなんだ・・・。
40度を超えるとみんな、大丈夫だった!?みたいな反応なのに。
39度だと、なんだ風邪かあ、ってなるんだよね!
インフルエンザって言うと、インパクトが違うんだよ!
風邪だと、腹出して寝てたのか?みたいな?
たった1度なのに!!
極めつけは、休んで何やってたの?とか聞いて来る奴までいるんだって!
メシ食って寝てたよ!!当たり前でしょう!?
何なの!?ズル休みしてゲームでもやってたと思ってるの!?
そんな事、平岩君くらいしかやらないって!
それでも、クラスでトップクラスの成績を維持してるんだから、彼は意味が分からないよね!?
ふぅ、ふぅ、ふぅ〜。
落ち着け、病気なら仕方ない。
まずは、ダンジョン探索計画の見直し・・・。
いや、お見舞いLINEが先だろう!
危ない危ない、人として危なかった。危うく人の道を踏み外す所だった。
ソフィア個人に・・・、いや、グループでいいか。
『お身体お大事に、治ったらまた一緒にダンジョンに行きましょう。』
ちょっと素っ気ないかな?
『栄養をしっかり摂って、ゆっくりと寝るんだよ。』
親かよ!?
『ソフィアの元気な姿が見られなくて、残念だよ。』
何か、キザったらしいな。
おっと、いけない、遅刻しちゃう!
最初のでいいや!送信っと。
僕は、後で気づいた。
全部送っていた事を・・・。
気づくまでは、平穏に過ごせていた。
お昼になると、エミリアとミラがやって来て・・・。
「コウタも、なかなかやるじゃないか。」
「エミリア?何が?」
「ソフィアの事を大事に想っている、良い文章だったぞ。妬けてしまうな。」
素っ気ない、お見舞いLINEだったよね?
「ああ、幸太らしくない、情熱的なメールだった。だが、ああいうのは、個人宛に送った方が喜ばれるだろうな。」
慌てて僕はスマホを確認した。
嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!?
何これ!!?
こんな伊達男みたいなメール、僕が打ったの!?
文章が合体しちゃってるよ!
・・・僕は、もうダメだ・・・。
「な?私の言った通り、間違えてただろ?」
「本当だな、あたしはてっきり、コウタがこれを機に、ソフィアを狙っていくものだとばっかり思っていた。」
カフェテリアの机に突っ伏する僕をよそに、2人が話を続けている。
「病気で弱ってる女を襲うような度胸、幸太にはないさ。」
「ふむ、そんなものか?」
「そんなもんさ。」
病に、心の弱った女性につけ込む、僕はそんな鬼畜じゃないよ!
エミリアはいったい、僕をどんな風に見ているのやら。
「・・・お、お、お、お2人とも、なにとぞフォローをお願いします。」
「だが、あそこの家は、母親が在宅だぞ?」
「さすがに、病気の娘を1人置いて、おばさんを連れ出すのには無理がある。」
「おおーい!誰が、ソフィアと2人きりにしてくれなんて頼んだよ!?フォローだよ、フォロー!言葉選びに迷って、変な文章を送ってしまった事に対する、フォローを2人に頼んでるんだよ!!」
フォローって、そういう意味じゃないでしょう!?
あれ?フォローの意味ってなんだっけ?
もしかして、僕が誤用してる?
「なんだ、そっちのフォローか。サポートが欲しいのかと思ったぞ。」
「私はわざとだ。エミリアがすごい事を言うので、そちらをフォローしていた。幸太を揶揄うためにな。」
誤用ではなかったようだ。
でも、誤解を生む言葉ではある、今後気をつけよう・・・。
まさか、僕がミラにジト目を向ける日が来るなんて、思いもよらなかった。




