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2014 3/20 編集しました。

話の内容は変わっていません。

 幾重にも重なった蔓が、支え合いながら等身大のキリンの姿を模っている。

 これって自然に出来たものじゃないよな。

 目の部分に計算された緑の葉を見つけジェノは微笑んだ。


「・・・これが気に入ったの?」


「ん? ああ、動物っていいよな」


 見上げていた首を真横に向けると、何故か不貞腐れた顔が目に入る。

「ふーん」とつまらなそうに俯く美しい顔にジェノはムッとした。

 なんなんださっきから・・・

 いつもの様に家に押しかけてきて無理やり連れ出しといて、何故お前がそんな顔をしているんだ!


 はじめは「私が案内するよ!」と上機嫌ではしゃいでいたくせに、何故か徐々に不機嫌になっていった美少年。唇を尖らせ「向こうに行こう」と腕をとり歩き出すカルシェンツに反抗しジェノは歩を進めない。


「ジェノ君?」


「僕はまだコレ見るから、行きたかったら一人で行けば?」


「え・・・」


 とても静かな美術園の庭園の中、不貞腐れた二人の子供は見つめ合った。普段閲覧客で賑わうであろうこの国最大規模の美術園。しかし今日は子供二名と付き添いの大人一名しか来場していない。


 どうせ貸し切ってんだろうな・・・どんだけだよ王子様の権力。

 子供の遊びで莫大なお金が動いていると考えると、なんだか怖い。

 様々なモニュメントや工夫を凝らしたアート作品、細かい所まで計算しつくされた美しい施設の造りはあまり芸術に馴染みが無いジェノでも楽しめる・・・でも。


「なんで此処に連れて来たのかわかんないけど、来たからにはじっくり見て回りたいし。そんな不貞腐れた顔の奴と一緒にいたくない」


「ぅえ!? あ、いやっ・・・あの」


「なんなの、何が不満なわけ? 僕が気にいらない事したの?」


「違う、そんなこと無いっ! ただ・・・」


 ただ? しかめっ面で相手の言葉を待つ。

 苛々した様子のジェノにカルシェンツは焦りはじめ、大きめの声で訴えてきた。


「作品ばっか見て私に構ってくれないから!」


 ピクッとこめかみがひくつき、ジェノは普段見せない様な笑顔をカルシェンツに向けた。


「・・・此処は作品を見るための場所だよね」


「う、うん」


「嫌がる僕を無理やり連れて来たのは君だよね」


「・・・はい」


 思いっきり掴まれていた腕を振りほどき、踵を返す。


「帰るっ!」


「まっ、待って!」


 縋りつくように追いかけてくるカルシェンツを無視し、来た道を速足で戻る。


「同じ芸術を見て色々共感して、仲良くなろうと思ったんだけどっ・・・ジェノ君作品にばっか目を向けて・・・私はジェノ君しか見てないのにっ、寂しくなってきたんだもん!」


「作品見ろよ!それじゃ共感もなにも出来なくて仲良くなれねーんじゃねえか!?」


「あ・・・」


 回り込んできたカルシェンツに言い返すとアホみたいに口を開けて固まった。

 こいつ頭良いの嘘だろ!

 一か月近く毎日一緒にいるからカルシェンツの知能が図抜けているのは分かっている。だが度々どうしようもなく『バカ』だと思わざるを得ない。


「その、ジェノ君の近くにいたらテンション上がっちゃって・・・作戦吹っ飛んじゃった!」


 恥ずかしそうに頭を搔く少年に真顔で「帰っていいか」と聞くと、泣きそうになりながら慌てふためく。


「お願いだから待って、もう絶対我が儘言ったりしないから。その・・・ちょっと作戦練り直してくるから帰らないで待ってて下さい!」


 そう言ってカルシェンツは後方で心配そうに佇んでいる執事に駆け寄り、慌ただしそうに『作戦会議』を始めた。


 出た、作戦会議!

 ジェノと何か困ったことが起こるとカルシェンツは御付きの執事とこそこそ話し出すのだ。毎回2人が仲良くなれるように色々知恵を絞ってくれるとても有能な存在らしい。


 が、成功した試しはない。

 いつも天才と名高い王子様が作戦通りに動かないのが原因だがな。


 作戦自体は悪くない。

 僕はあの執事さんとなら確実にすぐ仲良くなれる自信がある!

 10m程離れた位置の二人に目を向けると執事はこちらの視線に気付き、取り乱しているカルシェンツを宥めながら申し訳なさそうに深々と頭を下げた。


 ジェノの執事に対する株は上がる一方である。

 まだ三十路はいってないだろうと思われる男は常におっとりとした優しい笑顔で2人を見守り、カルシェンツが何かやらかす度に眉を八の字にして一緒におろおろする様子が可愛らしい。


 自分の三倍近い年齢の男性を可愛いと思う日が来るとは思ってなかったが、優しく柔らかい雰囲気なのに顎鬚を生やしたワイルドな風貌なのもなんか良い。

 これがメロスの言う『ギャップ萌え』というやつか。


 身長は190cmは超え、細見だがいい筋肉をしている。

 日課の筋肉ウォッチングを終え、ジェノは少し機嫌が回復した。

 話してみたいんだよな。いつも離れた所にいて会話したことがないし、戻ってきたらカルシェンツに言ってみようかな。



 そのあとは昼食をとろうとカルシェンツに何度もお願いされ、場所を移動した。


 うっわー たっけぇ!

 五階分を吹き抜けにした高い天井に、白と金を基調とした明るく開放感のあるホール。奥の廊下には有名な絵画が飾られており、美術園内で人気の建物なのだという。

 この空間に客三人って・・・やっぱおかしいだろ。


「ようこそいらっしゃいました、カルシェンツ殿下! 今回は御忍びということですので職員は上の者しかおりません。ごゆるりとご観覧くださいませ」


「ああ」


 カルシェンツに「お菓子も最高級なものを用意してるから!」とご機嫌取りをされていると、笑顔を貼り付けた50代と思われるでっぷりと太った男が話しかけてきた。おそらくここの支配人かなにかだろう。


「本日は当美術園に足を運んでいただきまして、誠にありがとうございます! カルシェンツ殿下がお見えになると聞き、職員一同心待ちにしておりました。この国の宝であるカルシェンツ殿下のご来場は、我が美術園の名をこの世の全ての国々へ広めて下さることでしょう!」


 本当に素晴らしい! と止まることなく称賛の言葉を並べ立てる男に、カルシェンツはスッと左手を上げて言葉を遮った。


「勝手に回らせてもらうので案内は結構だ、では失礼する」


 そう言ってあっさりと男の横を通り抜けたカルシェンツに腕を引かれ、ジェノは面食らった。


 え、なに? 行っちゃっていいの? めっちゃ話かけてきてたけどあの人・・・

 振り返ると、取りつく暇もなく素通りされて呆然と青ざめている男が目に入る。


 これは、なんかまずいんじゃ。

 カルシェンツを引き留めようとして口を開いたジェノだが、声を掛けることは出来なかった。少年と出会って約一か月経つが、いままで一度も見たことの無い『冷たい』表情をしていたためだ。


 ・・・なに?

 心臓が急激に早くなった感覚を覚える。

 なにこれ? 


 恐ろしく整った顔は無表情だとまるで生気のない無機質な人形の様で、なにも写していない瞳はどこまでも暗い闇を彷彿させる。

 突然どうしたのだろうか。

 ずっと無言で腕を掴み歩き続けるカルシェンツに、ジェノは戸惑った。


 なんだろ・・・すごく不安な気分になる。どうしてしゃべらないんだ?

 全然こっちを見ないし、それに―― 腕痛い。


「ね、ねえ!」


 前を向いたまま答えない少年はまっすぐな廊下をひたすら突き進む。

 ――まるで、全然知らない人みたいだ。目の前を歩く少年は、本当にカルシェンツだろうか。


 何バカな事をと思うが・・・いつものカルシェンツとはあまりにも違う雰囲気や表情に、ジェノは説明出来ない胸の息苦しさを覚えた。

 なんかこわい。

 長い廊下を突っ切ったところで、ジェノは機械的に動かしていた足を縺れさせる。


「「―――っ!」」


 前のめりに倒れたものの、見事な反応を見せたカルシェンツに軽やかに支えられた。驚きながらもジェノに怪我がないことを確認したカルシェンツは、「よかった!」と花が咲いた様な笑顔で笑い、近くのソファーへと促してくれた。


「速く歩いてごめん。私の不注意だ、申し訳ない!」


「・・・いや」


「怪我がなくて本当に良かった。楽しいお出かけが台無しだからね、今後更に気を付けるよ!」


「あ、ああ。そうだな」


「ジェノ君?・・・どうしたの!? 顔が真っ青だ、一体何が!」


 具合が悪いのかと慌ただしく騒ぎ出したカルシェンツを見て、ジェノは安堵した。

 ああ、カルシェンツだ。僕の知っているカルシェンツ・ゼールディグシュという少年だ。

 執事に助けを求めようとするカルシェンツを大丈夫だと宥め、ジェノは気を取り直して食堂へ向かう事にした。


 コロコロと表情を変えて楽しそうに話す少年は、先程のは見間違いだったのではとさえ思えて来るほど、表情も醸し出す空気も別人の様だ。


 しかし、

 『気難しい性格で、冷たい氷の王子様って噂だったけど――』

 いつの日かのメロスの言葉が頭を過る。

 ――出会ってまだ一か月、二人の子供は・・・まだお互いのことをあまり知らない。



 胸のモヤモヤが少し残っていたが、テラスでお昼ご飯を食べ終えのんびり庭のオブジェを眺めていると落ち着いてくる。近くを流れる小川のせせらぎが聞こえ、「自然とは素晴らしいものだな」と一息付いた。


 このアチューズ美術園は山の中にあり、うまく周りの自然を残し、又は取り入れながら作品を展示している。

 静かで緩やかな時間が流れる空間。

 しかし、それは長く持続しない。騒音の元凶が駆け寄って来たからだ。 


 ジェノが食べ終えるのをそわそわしながら待っていたカルシェンツは、急に飛び跳ねるように執事の下へ行き、離れた所で何やらゴソゴソとやっていた。

 よくわかんないけど面倒臭そうだ、と食後の余韻を楽しんでいたジェノは近づく気配から視線を逸らす。


 満面の笑みで長方形の箱を抱えてやって来た少年がそおっとテーブルに箱を降ろし、慎重な面持ちでふたを持ち上げた。中には、葉の茂った木に座る『キツネザル』が入っていた。

 置物? 


「うっわぁ可愛い! これってキウイだよな?」


 細かい所まで丁寧に再現されたキウイは美味しそうにマンゴーを頬張り、頭に白いお花を付けていた。今日は家で留守番させている可愛い子ザルを思い浮かべ、ジェノの頬がふにゃりと緩む。それを見たカルシェンツは途端にテンションを上げ早口でまくし立てた


「ジェノ君のために昨日の夜から準備して朝作ったんだ! 特にこの手の部分は写真を見ながら一本一本角度を調節してね。結構リアルに出来たと思うんだけど、どうかな?」


 首を傾げ上目使いで様子を窺ってくる。

 うっわ これマリーテアが見たら発狂確実。美少年の上目使いは破壊力抜群だな。こういうのがメロスがよく言う『あざとい』ってやつだろうか・・・ん?ちょっと待て、今なんて言った?


「作ったって言った? ・・・これを?」


「うん」


「誰が?」


「私が!」


 満面の笑顔で言い切るカルシェンツに驚き思わず声が上ずった。


「うっそ! これお前作ったの? ホントにっ!? だってこれ本物みたいだぜ、すっごい精巧だし綺麗で高そうじゃん」


 今日一番・・・いや、少年と出会ってから間違いなく一番ジェノのテンションが上がった瞬間だった。

「キウイめっちゃ可愛いっ、凄い!」そう作品を覗き込んで絶賛していると、隣から微妙な震えが伝わってくる。気にせずキウイに顔を近づけてどうやって作ったのか、ジェノは矢継ぎ早に質問していった。


 石膏? 色とりどりの光沢ある石の様なものは、ガラスみたいに透けている部分やマーブル状に混ざりあった不思議な模様をしていたりと、とても美しい・・・それに甘い良い匂いもする。

 この毛羽だったのなんだろ?本物の苔みたい。


「こんなの作れるなんてめっちゃ凄い! やばいよ! だってキウイ超可愛いもん、本物みたい! 朝からってそんな直ぐ作れるものなのか? 僕なら一週間かけても絶対に作れない! 尊敬ものだ」


 ようやく置物から顔を離し、「お前マジで天才だったんだな!」と横を向くと、少年は肩を震わせ俯いていた。

 え? どうしたんだ、体調悪いのか? そんな強く拳握りしめたら痛いんじゃ・・・


「おい、具合悪――」


「食べてみる? それ」


 肩に手を置かれ、声を震わせながら言われたセリフをジェノは理解できなかった。

 んん?なんて言った今?


「それ全部、お菓子で出来てるんだ。食べられるよ」


 俯いている少年の言葉に驚愕する。

 食べられる・・・これが?置物じゃねーの!?


「なにそれすっごい、どういうこと!? お菓子ってマジ? 何で出来てるんだこ――」


「ジェノ君っ!」


「ぅお!?」


 突如両手を広げ抱きついてきたカルシェンツを受け止めきれず、後ろに倒れる。

 ベンチが長くて良かった、普通の長さなら頭から落ちてたぞ!?


「ちょっ、何!?」


「そんなに喜んでくれるなんて嬉しいよっ、私の拙い作品でこんなにジェノ君の心を動かせるなんて! 私は、私はっ・・・この喜びをどう表現していいのか判らない!!」


「え、あの」


「ああっ、今日はなんていい日なんだ! 確実に世界一の親友同士に近づいた記念すべき日だ、そうだろう!」


「いや、まて」


「パーティをしようか! 城の広間で開こう、今日という日を祝おうじゃないかっ、うんそれが良い! べリオン、今すぐ準備だ」


「よくない! いいからマジで退け、パーティなんかやらないからな! ・・・ちょっ、お前どこ触ってんだバカ!」


「ああ、すまない」とカルシェンツは体重をかけていたことに気付いて体制を立て直した。

 しかし体に回した腕はそのままだ。


「離せってば、おいっ近いって!」


 全然外れない!

 思いっきり押してもビクともしない腕にジェノは驚いた。

 こいつ見かけによらず、凄い力強い!

 ジェノは女の子だが、10歳の今の段階では同年代の男の子と比べて力の差はほぼ無い。むしろ年上相手でも勝つ自信があった。


 僕より細い感じなのに・・・ちょっとショック。


「さあ、何でも質問してくれたまえジェノ君! どれが気になるのかな!?」


 興奮気味な美少年が顔を覗きこんでくる。

 近い近い近い近いちかいちかいちかい――


「えっ、あーえっと・・・この緑色の、何?」


 上の部分を指さすと、耳元でウキウキした声が降ってくる。


「水あめ!」


「こ、これは?」


「チョコ。そっちはムースだよ!」


 息がかかる程の近距離ではしゃがれ、ジェノは眉を寄せた。


「ちょっと離れて!」


「え、なんで?」


 なんでじゃねえ!とにかく肩に回した腕を離せ!

 じたばたもがくと更に嬉しそうに抱き付かれ、美少年の腕が腹に食い込み悲鳴を上げそうになる。


 ――この状態を冷静に考え、ジェノは青ざめた。

 いつにも増して高いテンション、外れない腕、こちらのいうことを聞かない言動・・・

 やばい、これはやばい!どうにかして彼の気を静めなければ――


「執事さん!ちょっと助けてくだっ・・・さ・・・っ!?」


 パシャッ。


 首だけ後ろに向けたジェノは、驚きのあまり抵抗するのを止め、固まってしまった。


 一眼レフ――!?


 パシャ、パシャッ。

 高性能カメラを間近で構えた執事が、無言で写真を撮る・・・微笑みながら。


 何してんの!? え、何してんのマジで・・・助けてよっ!!

 怖い怖いコワイコワイこわいこわい!


「い・・・いいかげんにしろよっ」


 次の瞬間、ジェノは思いっきり頭を後ろに反らせ、渾身の気力をオデコに集中させた。


 ゴッ!!





「・・・すみませんでした、嬉しさのあまり調子に乗りました」

 そう言って赤らむオデコを擦りながらベンチの上で正座している少年を見下ろし、少女は腕を組んだ。


「そもそも僕は君と親友になる気はこれっぽっちも無いんだけど」


「今は、だよね? これからはわからな――」


「わかる! いきなり抱きつくような奴断固としてお断りだし。てか、前から思ってたけど君ベタベタしすぎ。なんなの!? 女の子同士じゃないんだから友達だからってそんなにくっついたり普通しないし・・・僕らは別に友達じゃないけどね!」


 一瞬友達だと認めた言い方になって焦った。

 危ない、もっとひどい目に合うところだった!


「うぅぅ、いずれは友達になってみせるよ。それに、男同士でもくっつくのは普通だと思うんだ」


 はあ!? 何言ってんだこいつ、おかしいだろ! 

 カルシェンツは立ち上がると黄緑色の瞳を輝かせ、力強く言った。


「メロスおじ様と神林殿はよく肩を組んだり抱き合ってダンスしたりしているじゃないか! 信頼しきった友だと仰っていた、とても素晴らしい間柄だ。憧れるよ!」


「・・・・・・・・・」


 面倒臭いところを目標にしやがって・・・よりにもよってあの二人か!


 あの二人は暑苦しい人種なんだよ!

 THE・体育会系のノリってやつだ。

 肩を組んでバシバシ叩き合ったり、抱き合ってお互いの健闘を称えあったりしている。酒好きで酔っぱらうと、追いかけっこしたり踊り出したりと子供の様に仲がいい二人。


 カンバヤシがメロスに心酔していて、もはや崇拝に近い信仰心を持っているらしいから『友達』とは少し違った間柄みたいだが。


「僕は嫌なんだよ暑苦しいの。だからもうひっついたりしないで」


「えぇ―― ・・・・・・ヤダ」


「はぁ!?」


 ヤダ? ヤダって言ったのか今!?


「反省はしているよ、暴走しないように今後ちゃんと気を付ける。でもスキンシップはとても大事だとメロスおじ様が!」


 くっそメロス、余計な事をっ。

 ベンチから降りたカルシェンツは眩しそうにジェノを見つめ、流れるような動きで手を差し出した。


「だから今後もくっつくのは止めない、ジェノ君と本当の友達になりたいからね。言ったろ? 覚悟してって」


 嘘のない言葉。 全身全霊でぶつかってくる少年。



 ―――どうしてだろう。


 どうして・・・僕なんだ。

 なんでも持っている目の前の王子様は、なぜここまで僕を求めるのか。

 誰かに傍にいてほしかったから? 特別扱いしなかったから珍しかった?


 『友達』がほしいならいくらでも出来るだろう。

 僕にこれ程まで拘る理由は何だ?


 こいつは僕に、一体何を求めているのだろうか。



読んでくださり ありがとうございます。

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