286 プレバン限定ツインブレス -MEMORIAL EDITION-を買った
プレバン限定の「ツインブレス -MEMORIAL EDITION-」を買った。
あたしは、当時もののツインブレスを持っているので、買おうかどうしようか結構悩んだ。
なんせプレバンの商品って、どっかズレてるからね。
結局、「買わずに後悔するなら買って後悔しろ」って信条に従って、買っちゃったのだ。
ツインブレスっていうのは、1988年放送「超獣戦隊ライブマン」の変身アイテムだ。
スーパー戦隊シリーズで初めての“両手に着ける変身ブレス”だった。
東映ヒーローとしては意外なことに、スーパー戦隊シリーズの変身アイテムは、当初、商品化されなかった。
あたし個人としては、今でもスーパー戦隊シリーズは「バトルフィーバーJ」から始まったと思ってるけど、敢えて今の公式に合わせるとして、「秘密戦隊ゴレンジャー」には、変身アイテムそのものがない。
ゴレンジャーは、それまでの東映変身ヒーローと違い、“人間が強化服を着る”ことで強くなるという設定だったから、アイテムの力による変身というイメージがなかったんだと思う。
「ゴー!」と叫んでその場で1回転(回れ右×2)すると、強化服を着用している。
もう、変身シーンを見せ場にしようとさえしていない。
続く「ジャッカー電撃隊」では、一応変身アイテムが商品化されてるんだけど…。
ジャッカーの場合、4人ともサイボーグで、移動メカ内の「強化カプセル」に入ってエネルギーを浴びることで戦闘形態になるという設定で、商品としては可動人形のケースだった。
スーパー戦隊で初めて装着型の変身アイテムが登場したのは、1980年放送「電子戦隊デンジマン」で、右手薬指に着けた「デンジリング」という指輪だった。
右拳を前に突き出しながら「デンジスパーク!」と叫ぶとスーツが現れて装着されるというかたちだった。
ただ、デンジリングは商品化されてない。
「ウルトラマンA」のウルトラリングみたいなパターンだね。
次の「太陽戦隊サンバルカン」では、変身アイテムがブレスレットになったけど、やっぱり商品化はなし。
多分、理由は、“ギミックが仕込めないから”だと思う。
というのは、次の「大戦隊ゴーグルファイブ」では、変身ブレスが商品化されたから。
なんと「デチョンパ」というデジタル腕時計としての商品化だったのだ。
デチョンパはキャラウォッチ系のアイテムで、ドラえもんの顔が蓋になっていて開くとデジタル時計の画面が出てくる、みたいなシリーズ。
単なる時計じゃなくて、液晶でキャラの絵が点滅するようなギミックがあった。
ゴーグルブレスも、ブレスの表面が蓋になっているタイプだった。
続く「科学戦隊ダイナマン」のダイナブレス、「超電子バイオマン」のテクノブレスも、同じくデチョンパだった。
どちらも、作中ではブレスが通信機を兼ねてたけど、ブレスに向かって話しかけるだけで特にギミックがあったわけでもないので、ブレス型の腕時計というかたちでしか商品化できなかったんだろう。
それが変わったのが、次の「電撃戦隊チェンジマン」のチェンジブレス。
これまでの番組では右手首に装着されていたのが、左手首に変わった。
多分、商品化を前提に企画された初めての変身ブレスだったと思う。
チェンジブレスは、黒い半透明のカバーの下にあるエンブレムがポップアップして通信機の画面が出てくるというデザインになっている。
カバーを開いたり画面をポップアップさせたりするためのボタンを右手で操作できるよう、左手首に装着するのだ。
チェンジブレスは、通信機であると同時に武器でもあり、ブレスレーザーというビームを撃つことができる。
チェンジブレスは、通信機として使う時とブレスレーザーを撃つ時で、違う形になる。
ブレスレーザーの時は、ブレス右端のレーザー発射部が右にせり出し、黒いカバーが起き上がってターゲットスコープになる。
通信機の時は、黒いカバーが起きて、その下のエンブレムがポップアップし、通信相手が映る画面になる。
商品の方でも変形は再現されていて、ブレスレーザー形態ではミサイルの発射機能があり、通信機形態では、画面がデジタル時計になってる。
ちなみに、変身にまつわるギミックはない。
“変身のギミックがない変身ブレス”というビミョーな部分はあるものの、通信機兼携帯武器というアイテムとして秀逸だったと思う。
次の「超新星フラッシュマン」のプリズムフラッシュには、「フラッシュ!」と叫ぶとブレスが眩く光って敵をひるませるという機能があって、商品でもフラッシュ機能が搭載されていた。
「光戦隊マスクマン」のマスキングブレスは、作中では特にギミックがなかったものの、商品の方ではフラッシュ機能が付いていた。
そして、「ライブマン」では、初めて両手に装着するタイプの変身ブレスが登場した。
同時に、初めて変身ギミックが商品に盛り込まれた。
ツインブレスは、左手のブレスが通信機(無変形)になっていて、右手のブレスにはそれぞれの変身後の胸のエンブレムが入っている。
商品では、各メンバーのエンブレムのプレートが付属していて、プレートを交換することでそれぞれのなりきりができるようになっていた。
これにより、ゴーグルブレス以来5年ぶりに、メンバー個々のブレスのデザインが異なることになった。
これは、商品化する都合上、5人のブレスが同じデザインの方が都合がいいから。
ゴーグルブレスみたいに、レッドのしか売ってないと、ブラックが好きな人は買ってくれないから。
ちなみに、ライブマンは当初3人だったのが途中で5人に増えた関係で、商品にはプレートが3枚しか付属していない。
増加の2人分は、バンダイのお客様センターに注文することで実費販売(200円・送料無料)してくれたんだけど、知らない人が多かったらしく、現存数は少ないらしい。
変身時は、両拳を握った状態で、
1 左前腕をブレス表面が正面を向くように立て、右拳をパンチみたいに前に突き出す。
2 右ブレスが右外側を向くように右腕を捻る。
3 右肘を曲げて右前腕を水平(ブレスは正面向き)にして手首同士を十字に組む。
4 左ブレスの下に右ブレスが並び、変身する。
ライブマン以前は、変身ポーズとブレスの機能の関連性が明確ではなかったので、“左右のブレスを合わせることで変身する”システムが明確になったのはエポックだった。
そして、同時に、このことで商品にギミックを盛り込めるようになったわけなのよ。
ツインブレスの商品は、右ブレスに磁石、左ブレスに磁石スイッチを内蔵することで、“ブレス同士が接近するとスイッチが入る”というギミックを搭載してる。
ポーズを取れば、特にスイッチを押す必要もなく変身音が鳴る、というのは、東映ヒーローでは初めてだったはず。
右ブレスには、エンブレムのプレートの交換と、ミサイル発射(玩具オリジナル)のギミックがあって、エンブレムが正位置の時の手前側に磁石が内蔵されていた。
ミサイルなどという作中にないギミックが付いたのは、光って鳴る左ブレスに対して、右ブレスに遊ぶためのギミックがなかったからだと思う。
てなわけで、ツインブレスは画期的なギミックを持っていたのよ。
この後は、「五星戦隊ダイレンジャー」のオーラチェンジャーや「超力戦隊オーレンジャー」のパワーブレスのような“物理的にボタンを押す”タイプの連動ギミックのブレスがある程度で、ほかは両手にブレスがあっても連動するギミックは持っていないんだから。
まぁ、それは、当時ものツインブレスに大きな欠点があったからなんだけど。
ツインブレスのほとんど唯一の欠点は、“商品で再現された変身ポーズが作中のものと違う”こと。
作中での変身ポーズでは左ブレスの下に右ブレスのエンブレムが見えるのに対し、商品では、右拳の甲が上を向く、つまりブレスが正面から見えない位置になる。
こうしないと、磁石が入ってる部分が左ブレスに近付けないから。
構造上、左ブレスの下には右手首が来るので、右ブレス本体は左ブレスより前に出てるのよね。
その点もあって、右ブレスが左ブレスの下になるよう、本来は腕時計みたいに見た時、エンブレムが逆さまになるのに、商品ではエンブレムがまともに見える向きに着けるのだ。
「なにそれ、変身ポーズ再現できてないやん」と思ったあなた、正しい。
でも、ゴーグルファイブ~バイオマンのブレスは、どれもシーンによって着ける向きがまちまちだったりするのだ。
理由は、腕時計を見てみればわかる。
通常、腕時計は自分が読むために着ける。
この状態で盤面を正面に向けて鏡を見てみると、12が下を向いている。
そりゃそうだ、正面向けたら上下が反転するに決まってる。
ブレスも同じ。
ブレスの場合、変身シーンで正面に向けるから、そこで正位置に映るように着けなきゃならない。
そうすると、自分が見ると逆さまになるわけで。
つまり、変身シーンを前提に考えたら、普段は常に上下逆に着けてる状態になるわけだ。
これは、商品を買う子供の問題というより、視聴者への違和感の問題だったりする。
例えばバイオマンのテクノブレスの場合、「BIOMAN」と文字が入っちゃってるわけで、通信機として使うシーンでそれが逆さまに映ってたら、「あれ?逆だ」ってなっちゃう。
少なくともアルファベットが読めるなら、そこで違和感を感じちゃうわけで、ここで違和感を感じさせるよりも違和感を感じにくい“変身シーンだけ向きが違う”ことを選んだんだろうね。
「ライブマン」でも、変身シーン以外では右ブレスのエンブレムが正位置に見えるように着けてるので、その延長と考えれば、仕方のない変更だと思う。
この辺は、制作側でも反省点として捉えていたと思われる部分で、「ダイレンジャー」では、右ブレスは逆位置に「AURACHANGER」って書いてあるけど変身時以外はまともに映さない(通信機は左だし)ことで目立たなくしてる。
そういうわけで、ツインブレスは、ちょっとパチモンくさいギミックになっちゃったんだけど、ここで本来不要だったはずのミサイル発射機能が活きてきた。
と言っても、ミサイルが活きたわけじゃない。
右ブレスのリストバンドには、ミサイルの予備弾を装備するための筒がある。
この筒状部分はピップエレキバンの磁石と直径が同じなので、磁石を7個くらい詰めて作中と同じように変身ポーズをとると、磁石スイッチが反応するのだ!!
当時はまだネットとかなかったので、ほかに同じことを考えた人がいたかはわからないけど、自力でこのやり方を思いついたあたしってば天才!
この改造とも言えないプチ改造が、あたしにとって初めての“変身アイテム改造”だった。
ちなみに、テレビ本編で役者が着けているツインブレスも、商品のツインブレスの改造(というか原型から作ったもの)だったりする。
細かいこと言うと、エンブレムのプレートがシールじゃなくて塗装らしいんだけど、追加戦士2人のものは、商品そのものを使ってたらしい。
そんなわけで、商品の左ブレスのカバーをクリアで作り直せば本物そのものになったんだけど、それはハードル高くてできなかった。
プレバンの商品だと、変なアレンジ加えてそうで不安なのよねぇ。
てなわけで、商品が届いた。
左ブレスに単四2本、右ブレスにCR2032を1枚入れる。当時ものは、単五2本だった。
今時らしく、説明書はネットで見るタイプ。
それはいいんだけど、操作が複雑すぎない?
ちゃんとした効果音が入ったのはいいんだけど、変身すると名乗りのBGMが流れるとか、なんなの?
商品説明で「ライブマンが5人に!」って書かれてるBGMは、何かと思ったら、30話で初めて5人が揃って登場した時のBGMなのね。
あの時は、変身シーンなしで、ケンプの前に5人で現れて名乗りを挙げたんだよね。
で、ケンプが驚いて言った 「ライブマンが5人に…」ってセリフをそのままBGMの名前にしちゃったのか。
あのBGM、3人だった頃から変身時のBGMとして使われてたやつだと思うんだけど。
BGMに合わせて名乗りの順番にLEDの光の色が変わるんだけど、赤→黒→緑→黄→青の順になる。
ライブマンって、5人になってから、全員での名乗りって、その時1回しかやってなくて、新メンバー2人をレッドの後に入れてるから、それに準じてるのよね。
まぁ、この商品買う人なら知ってるかもしれないけど、普通はレッドの後は序列どおりイエローよね。
どうせなら、当時テレビで流れた名乗りの音声をそのまま入れてほしいのに。
や、ライダーみたいに、今になって新録音とかされなかったのは良かったんだけどさぁ。
危惧してたとおり、赤外線通信はタイトだった。
やっぱりネックになるのが“左ブレスの下にあるのは右手首”というところ。
右ブレスの赤外線発光部から左ブレスの受光部まで直線で繋がってなきゃいけないから、着けてる人の手首の太さ(厚み)によって、赤外線の有効角が変わっちゃうのよね。
右のブレスを微妙に傾けることで調整できるとは思うんだけど、それて“右ブレスが正面を向かない”ってことでしょ?
しかも、発光部と受光部が垂直にも一致しないと反応しない。
発光部と受光部の角度付けをよっぽど計算して作らないと、ほとんどの人が苦労することになるのよねぇ。
この位置関係でないと、光らない
赤外線のスイッチを入れてから、実際にギミックが使用可能になるまで微妙に間があったりして、スイッチ入れてすぐに変身できないのも、結構なストレスだった。
ついでに言うと、前述のとおり、「ライブマンが5人に!」は、主に変身シーンそのもので流れてたBGMだから、これに合わせて拳の音とか入れてなりきり変身できるように作ればいいのにって思う。
こういうとこ、ホントにプレバンは下手よねぇ。
あ、ただ、ブレスを巻くためのベルトが昔懐かしのビニール系の薄いやつだったのは、とても嬉しい。
材質が違うのか、大人向けだから制限がないのか、どっちにしてもありがたい。
布とかウレタン系の厚いのとか、悲しいからね。
悪くはないけど、すごく良くもない、中途半端な商品なのが惜しい。
まぁ、買って後悔はしなかったけどね♡
知らない人が多かったらしく
なんでも、当時もののツインブレスは、現在の相場では10万円くらいらしいのだが、追加戦士2人のプレートだけで12万円と、本体よりも高いんだそうな。
東映ヒーローでは初めて
「仮面ライダー」の光る回る変身ベルトは、変身ポーズの後でベルトに付いているスイッチを入れる必要があった。
ウルトラマンシリーズでは、「ザ・ウルトラマン」のビームフラッシャーを額に押し当てるスイッチ、「ウルトラマン80」のブライトスティックのボタン操作といった変身ポーズで無理なくスイッチを押せるものがあった。
また、東映でも、「仮面ライダーBLACK」ではテレビなどからの点滅信号をベルトで受信して光る回るギミックが発動したが、変身ポーズに対応しているわけではなかった。
また、「ライブマン」に半年遅れて放送開始した「仮面ライダーBLACK RX」では、変身ベルト:サンライザーと同梱されたリストビット(左手首に着ける)が電波で繋がっていて、リストビットを強く振ることでスイッチオンの電波が飛び、サンライザーが光る・回るというギミックになっていた。
ただ、電波発信機能のため、リストビットがメチャクチャ大きくて不格好だった。
後に、「仮面ライダークウガ」で、ベルトの左腰の装飾上にスイッチを配置し、変身ポーズの最後に左拳で叩く動作を入れることで、変身ポーズとベルトのスイッチオンを両立させた。
“物理的にボタンを押す”タイプの連動ギミック
オーラチェンジャーは、右ブレスから伸ばした円形の板を左ブレスのスリットに突っ込んで左ブレス内部のスイッチを押す仕組み。
パワーブレスでは、両手を右側で十字にクロスさせて、左右のブレスのボタン同士をぶつけて押すことで、左ブレスのカバーが起き上がり、右ブレスのバーが倒れるという連動ギミックだったが、両手を振り回すポーズを取った後で正面を向いたままボタン同士をぶつけるのは至難の業で、梓は相当練習を積んだ。




