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【eスポーツ小説】Faster Fastest R  作者: 赤城康彦
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Tokyo Final ――東京決戦――

 大会を主催するHOM電気は、最初は家電販売店だったが。徐々に規模を大きくし、自社ビルも所有し、PCやゲーム関連機器も取り扱うようになり。

 コードの日本代理店は子会社で。eスポーツにも関わるようになった。

 この展示会も、毎回自社ブースを出していたのだが。今回は主旨をあらため、eスポーツの大会を開催することにしたという。

 北条の案内で裏の控えスペースにゆく。長机にパイプ椅子が並べられている。他に紙コップ備え付きのドリンクディスペンサーも置かれている、水やお湯、お茶、コーヒーにレモン水が出るものだった。

 長机にはビスケットやクッキーの詰め合わせが皿に乗せられて、それも好きな時に食べていいという。

 昼には弁当も出るという。なかなか気を利かせてくれていた。

 その控えスペースからパネルで覆われた中に入れた。

「おお、これは」

 優はぱっと目を輝かせて、3台の黒光りする物体、シムリグに目をやった。ウィングタイガーのメンバーも同じように唸った。

 ゲーミングPCを収納できるディスプレイと一体型のシムリグが3台、間隔を空けて並んで、間には透明アクリルパネルが立てられている。そのディスプレイも大画面湾曲型で、プレーヤーを覆い、深い没入感ももたらす。値段にして軽く100万を超えるのは容易に想像できる。

 ほかに、100インチ大型ディスプレイ1台とそれに付属するハイスペックスピーカーが、頑丈なマウントとともに設置されていた。 

 シムリグは、人間が裏に向き、通行路からディスプレイが見られるように置かれている。100インチ大型ディスプレイのマウントには車輪もついており、安易に移動できるようになっている。今は奥に控えるように置かれているが、決勝の時には通行路側に設置されるという。

 中に入れば、思ったより広く。シムリグも余裕で10台は並べられそうだったが。

「まさか3名さましか通過しないなんて。試合が開催されるかどうか冷や汗ものでしたが。みなさまのご健闘のおかげで、無事開催できます」

 苦笑交じりに北条は語ったが。

 主催者がそんな心配を禁じ得なかったとは、やっぱりあの予選は本当に厳しいものだったのだ。やはりラリーマスターズ4は容赦のない洋ゲーらしい洋ゲーなのだということを、龍一や優たちは改めて思った。

 ともあれ、詳細は裏の控えスペースで、ということで一同そこへゆき。チームごとに分かれて、パイプ椅子に腰かけ。

 北条が試合に関する説明をし、皆真剣な面持ちで聞く。


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