85話〜レオルドと冒険者達
レオルドは自分で調合した薬と手紙を持ち冒険者の元に。
ここはレオルドの自室。レオルドはブルーノアに言われた事を実行する為に準備を始めていた。
(さて、これが上手くいけばいいのですが)
そう思いながら自分で調合した仮死状態にする薬と、手紙を持ち部屋を出て、冒険者が泊まっている宿屋に向かった。
(ふぅ。冒険者達は、この手紙を読み理解してくれるでしょうか)
そう思いながら軽く溜息をついた。
レオルドは、スカイネーブルの街に着くと、冒険者が泊まっている宿屋を探した。
(はて?この辺だと思ったのですが……)
そう思いながら辺りを見渡した。
すると、大きな建物の中から昨晩の男が出て来た。
レオルドは昨晩の男を見つけると近づいて行った。
昨晩の男はレオルドに気づき、
「あんたは確か、昨晩の賢者だよな」
「はい、そうです。少し、貴方に話があり来たのですが……お仲間の方はいないのですか?」
「この建物の中の部屋にいるが、何のようなんだ?」
「実は……あっ!いえ、ここでは話せない事ですので出来ればお仲間の方と一緒に……」
「もしかして昨晩の事なのか?」
そう言われレオルドは辺りを見渡し頷くと、
「ここでは誰かに聞かれてしまう可能性が……」
「誰かにそうだな……じゃ、案内するからついてこい!」
レオルドは昨晩の男の後をついていき、大きな建物の中に入って行った。
レオルドは案内され部屋に入ると、2人の男と1人の女が椅子に座っていた。
「おい!酒買いに行ったんじゃなかったのか?」
「ああ、だが外でこの人と会って、何か昨晩の事で話があるらしいんだが」
「昨晩の事って……まさか、あの事なの?」
「そうですか。やはり、この方に聞かれているのですね。あっ!そうでした。私は、レオルド=ミスト。実は大事な話がありここに来たのですが」
「大事な話って何だ?」
「それは……まず、この手紙を読んで頂きたいのですが」
レオルドは冒険者のリーダーらしき男に手紙を渡した。
その男は手紙を読み少し考えた後、
「なるほどな。そうなると……ちょっと待っててくれ。手紙を書く。それとお前達も一緒に来てくれ」
レオルドだけを残し奥の部屋に入って行った。
しばらくして、冒険者達は奥の部屋から出てきた。
リーダー格の男は手紙をレオルドに渡した。
そこに書いてあった事は、
【あんたが言いたい事は分かった。確かに、もしそれが事実ならば、あんたが言うように、ここを早く出た方がいいだろうな。それに何もないのに、ここを出て行くのも確かにおかしい。そういう事で、その薬を今から用意する飲み物に入れて欲しい。そして、あんたは直ぐにここを離れた方がいいだろう】
そう書かれていたのでレオルドは頷き、
手紙を気づかれないように燃やした。
冒険者の女が皆の分も飲み物を持ってきて、冒険者達は奥の部屋に行くとレオルドは持ってきた薬を、マーカーがついているカップに入れた。
レオルドが咳払いをすると、何もなかったように時間差で冒険者達は奥の部屋から出てきた。
「さて、それでは申し訳ないのですが、私はこれで失礼します」
レオルドはそう言うと冒険者達に感謝の気持ちを込め深く頭を下げ部屋を出てスカイサージュに向かった。
その後冒険者の1人が殺されたとスカイネーブル中に広まったのだった…。
読んでくれてありがとうございます(*^ω^*)
その後レオルドはどうなるのか…
では、次話もよろしくお願いしますヽ(^o^)







