106 進化 Lv50 5回目
しんかーしんかー。
〈進化先を確認中…………〉
〈信仰……ステルーラ〉
〈今までの行いを確認しています…………〉
〈住人達の評価を確認しています…………〉
〈今までのログを確認しています…………〉
〈女神より『幽世の管理』『幽明種と現世の仲裁』を命じられました。進化先に影響があります〉
〈進化先を選択してください〉
揺蕩い脈動せしもの
深淵の姫神子
狭間を移ろうもの
深淵の姫神子
おや、2ルートありますね?
揺蕩い脈動せしもの
生まれては死んでいく組織は、進化の過程を驚異的な速度でひた走る。
意志に従い肉体は脈動し、より強靭な組織へと変質。
優れた強靭性と再生能力を持つが、少々魔法に対する適応性を失った。
明確な形を取ることに意味があるとは思えず、ただ膨張を続けてゆく。
基礎ステータス評価
HP:SS MP:A
筋力:A 器用:D 体力:S 敏捷:E/D(S) 知力:C 精神:A
耐性:SSS 特殊:SSS 体格:Max
化身 深淵の姫神子
地上へ降りる時に使われる人型の器。
幽世の姫にして神の愛し子。
深淵でも幽世でも、まだまだひよっこな姫。
彼らと渡り合えるよう、日々精進。
基礎ステータス評価
HP:SS MP:A
筋力:A 器用:D 体力:A 敏捷:C/E(S) 知力:C 精神:A
耐性:SSS 特殊:SSS 体格:Sma
狭間を移ろうもの
生まれては死んでいく組織は、進化の過程を驚異的な速度でひた走る。
意志に従い肉体は貪欲に周囲のマナを吸い取り、より適合した組織へと変質。
優れた魔法適性と再生能力を持つが、少々物理的な衝撃に対する適応性を失った。
ただ膨張していた体が、意味のある形を取り始めた。
基礎ステータス評価
HP:A MP:SS
筋力:B 器用:E 体力:S 敏捷:F/C(S) 知力:B 精神:A
耐性:SSS 特殊:SSS 体格:Max
化身 深淵の姫神子
地上へ降りる時に使われる人型の器。
幽世の姫にして神の愛し子。
深淵でも幽世でも、まだまだひよっこな姫。
彼らと渡り合えるよう、日々精進。
基礎ステータス評価
HP:A MP:SS
筋力:B 器用:D 体力:A 敏捷:D/C(S) 知力:B 精神:A
耐性:SSS 特殊:SSS 体格:Sma
これは……物理ツリーと魔法ツリーへの分岐ですね? 私だと特に悩まず後者の狭間になりますね。化身に関してはステルーラ様の影響でしょうか。どちらも同じですが、ステータスはそれぞれの物理と魔法に分かれていますね。
HP・筋力・器用・体力の物理ツリーと、MP・体力・知力・精神の魔法ツリーでしょうか。どちらも体力が高いのは体格や存在の影響?
あえて気にするなら敏捷ですね。物理ツリーは地上の移動が強化されましたが、スキルによる飛行時の適性が下がっています。魔法ツリーでは地上据え置きで飛行強化。これは化身にも影響が出ているのですが……魔法ツリーを選ぶなら、特に操作感に影響は無いはずですね。
まあ基礎ステータス評価に関しては、どうでもいいレベルで制限に引っかかるんですけど……。
魔法ツリーでは球体じゃ無くなるっぽくて、化身は修道女から姫神子ですか。修道服から変更されるんですかね。
今がバランス型で特化への選択進化と考えると、リビルドは無さそう。
〈狭間を移ろうものが選択されました。進化中はしばらく行動不能になります。進化を始めますか?〉
よし、進化!
〈漂い膨張せしものから狭間を移ろうものへ進化中…………〉
〈種族スキルが変更されます…………〉
《魂狩り》の効果が強化されました。
《下級の独立種族》の効果が変更されました。
〈種族スキルが追加されます…………〉
《君臨するもの》……取得
〈修行:視覚が完了しました。恩恵を確認中…………〉
《幽明眼》が《時空間認識能力拡張》に統合されました。
《狂気を振りまくもの》が《アイちゃんズ》に変更されました。
〈神の御業が与えられました〉
《裁きの天秤》……取得
〈…………進化が完了しました〉
〈種族レベルが低いため、全ての力を発揮できません。一部制限されます〉
〈装備が最適化されました〉
〈『称号:知識の海に漂いし者』が『称号:知識の奔流に惑う者』へ強化されました〉
〈『魔眼と邪眼について』のヘルプが追加されました〉
みんな大好き確認のおじか……んー……なに? フレーバーテキストからして、球体ではなくなるんだな……とは思いましたが。
物凄い良い解釈をして……天使? 物凄い冒涜的な天使? かろうじて人の胴体と……翼っぽい触手が沢山あるってだけですけど。
進化した球体は人である胴体の前面をそのままに、その背には無数の触手が翼の様に広がっています。触手は輪郭が曖昧で途切れたり、なにもないところから出てきているのが見えますね。頭の部分には太い触手が1本生え、腕の部分にも触手が1本ずつ。ただし、足の部分には背と同じように無数の触手。目元は触手で目隠し状態のようですね。更にサイズとスピードが様々な無数の球体が、周囲を衛星の様にぐるぐる。
うん、有り体に言って化け物ですね……分かっていましたけど。胴体以外を隠せば人なのがまた……うん。当然のようにサイズがこれまた大きい。周囲に何もないのでなんとも言えませんが、高層ビルレベルはありますね?
本体の地上敏捷が据え置きなのは、この足のせいですかね。タコの地上的な挙動になるんでしょうか。おとなしく浮けという事でしょう。
さっさと化身を見ましょう。どうせ本体は飾りです。
《化身生成》を使用すると、足の触手が1本切り離され、人の形になりました。装備のデザインはゴシックドレス系ですか。色が……二色じゃない! ちゃんと役割を与えられたからですかね? 素材も不思議な肌触りで、かなり薄いですね。しかし透けるような事は無さそうです。
紫の上品な足首までのロングスカートで、裾は黒ですが、紫と黒の境目に金。そのスカートの上に、前は開けてレースを黒白黒と交互に重ねて3段。スカートは円錐状にそこそこ広がっているので、足を動かすのに不自由はしなさそうです。
左腰の部分に大きな……クリスタルロータスが元の白い花飾り。……ああ、この花飾りは留め具ですね。武器にポーチなどのベルト兼ウエストを絞るための物ですか。ゴシック系にある見せるためのコルセット代わりですね? スカートに重ねている3段レースもこれからっぽいです。
問題は上半身ですが、またしても零れそうですね……。クロスホルターネックですか。ギリギリ見えないでしょうが……お肉が乗る。しかもなぜ中央少し下部分に穴を開けたのか。下半身は上品なのに、上半身攻め過ぎでは? ……まあ、修道服のパツパツよりは良いですかね。
クロスホルターネックなので、当然肩は出てますし袖もありません。が、中指から手の甲を通り、二の腕まである黒のロングレースグローブ。更に外套が肩にかかるようにして後ろに伸びているので、一見露出は控えめ。……胸元以外は。
靴は……パンプスですか。ローヒールですね、良かった。ハイヒールとか戦える気がしません。
目隠しはそのままで……頭の左側に髪飾りが増えましたね。大きめのクリスタルロータスをメインに、白のレースが顎ぐらいまで垂れています。そしてロータスの下に……これなんて言いましたか、この金平糖。……ああ、小星型十二面体でしたかね。それが複数繋がれて飾り付けられています。光でキラキラするので、それなりに目立つでしょう。
そして……黒のガーターベルト。……セクスィー。
さて、装備の確認をしますか。
〈《鑑定》がレベル40になりました。スキルポイントを『2』入手〉
おや、表示される情報が増えましたね。
[装備・防具] 支配者のドレス レア:ExGo 品質:S+ 耐久:─
副神ステルーラの力に強く影響を受けた、幽世を統治する者に与えられる服。
非常に薄く見えるが、とても高い防御力を誇る。
生の加護を受けたドレスは、装備者を外敵から護り、疲れを癒やす。
神に作られたため、素材は謎。
《鑑定 Lv10》
DEF:△ MDEF:△
適用スキル:《服装具》
《鑑定 Lv20》
HP回復量上昇:大
MP回復量上昇:大
《鑑定 Lv30》
持ち主が神の加護を得る度に更なる力を解放し、最適化される。
《鑑定 Lv40》
適切な職業:王侯貴族
今度は支配者シリーズですか。
そして《鑑定》による情報は適切な職業……《準礼装》に合わせやすくなりますね? 無いよりはあった方が良い情報ですが、なんとも言えない恩恵です。
装備は特に……変化なし。名前とデザインが変わったぐらいでしょう。多分同じ『大』表示でも、内部数値は変わってるんじゃないですかね。そうだと良いですが。
強いて言うなら、アサメイに付いてたオーブ消費の【魔力解放】君が、指輪とドレス装備時のセット効果に移動している……ぐらいですね。アサメイは攻撃に使っていないので、ありがたい変化です。
目隠しが装備じゃなくなったということは……取り外せないですね。この下がどうなっているのか、もはや分かりません。
他に見た目で気になるといえば、《揺蕩う肉塊の球体》の特殊エフェクトが変わっていますね……。本体と同じように球体がぐるぐるするだけに。
球体は……6個ですか。本体と同じく大きさも様々ですが、時折開くんですよ。球体が。どうやらお目玉様のようで、意識すれば自由にできるようですが、基本はランダム行動のようです。
一見今までよりかなりマシになった気がしますが、今も大概あれですね。ちなみに瞳は紫色でした。修行で眼を封印したと思ったら、眼が増えていた。何を言っているか分からないと思うが、私にも分からん。
……さて、ステータスの確認ですね! ステータスの表記に関しては、種族名と化身名が変わった以外は特に変化ありませんね。職業や職名も変化無しと。
強化された称号は古き鍵の書ですね。
[知識の奔流に惑う者]
知識そのものに善悪はなく、持つ者こそが決める事。
汝は茫漠な知識に惑う者なり。
……魔導書だけに。
は? ……ああ、魔導と惑うですか。誰だ、フレーバーテキストにダジャレ入れたの。いや、魔蚕とかも大概あれでしたか。
……肝心のスキルを見ましょうか。修行の完了とか気になりますね。とても気になるスキルがありますが、統合元からして状態異常系でしょう。これの確認は最後に回しましょう。
《君臨するもの》
王などが持つ人目を引く能力を表すスキル。
上位の存在はただ目立つのみならず、周囲の環境などにも影響を与えるという。
存在感とか威厳とかの方向ですかね? スキルレベルはないと。
《魂狩り》
与えたダメージの1割をMPにも与える。ただし一回の攻撃で対象の0.2%が上限。
幽明眼で見えた魂の色に応じてダメージが増減する。
明るいほど減り、暗いほど増える。
魂を強制的に冥府へと送る、魂への干渉を許された者達。
上限が0.1%増えましたね。それだけです。次。
《下級の独立種族》←《下級の独立種族》
光系統、闇系統以外の属性魔法取得不可。
被物理ダメージ1.2倍。
被四属性0.8倍。
被光系統、被闇系統反射。
光系統、闇系統魔法強化:極大
自動回復系スキルの効果増加:極大
クリティカル無効。
環境ダメージ無効。
全状態異常無効。
食事、睡眠不要。
あぁ~……この変化は嬉しくありませんね。物理等倍四属性増加から、物理増加の四属性低下ですか。魔法はパリィするので物理低下の方が嬉しいのですが、仕方ありませんか……。メインの火力が魔法なのに物理ツリー行くわけにも……。
光と闇の半減は反射まで上がりましたね。このゲームは確か抵抗<耐性<無効<反射<吸収だったはずなので、そのうち光と闇は吸収になるでしょう。
さて、次。
暗視だったり魂が見える《幽明眼》の統合は……まあ、スキル欄がスッキリしたぐらいの認識で良いでしょう。今までと変わりません。
気になるのは……。
《アイちゃんズ》
いつもニコニコあなたを見つめる、つぶらな瞳のEyechans。
突然目を合わせて驚かせるお茶目さんだけど、許してあげてね。
ただ、にらめっこはさせないようにしよう。相手の安全は保証されていない。
魔眼:遼遠の魔眼
邪眼:恐怖の視線 停滞の視線 緩慢の視線 死の視線
通常時はキャラクターと同じ瞳の色。魔眼時、それぞれの色に変わる。
状態異常強度が上がるたび、見ているのに必要な時間が減っていく。視線が外れると強度ごとにカウントリセット。
……スキルのフレーバーテキストが3行もある。珍しい。ネタスキルのような名前してますが、ガチですね? とりあえずヘルプ見ますか。
※魔眼と邪眼について
魔法の力を持った眼を魔眼と言います。
基本的に上位の魔物が持っている事が多いですが、稀に人類でも生まれ持つ事が確認されています。錬金術による人工魔眼の研究もされていたが――。
人類の間では、魔眼の中でも悪い効果を持った目を、邪眼と呼んで区別する場合があります。
……ヘルプに不穏な情報入れるのやめてくれませんかねぇ?
まあ置いといて、特別悪い意味を意識しないなら魔眼と言うわけですね。ただ正直な話、『敵』が使うか『味方』が使うかの違いですよね。対象に恐怖を与える恐怖の視線とか、私からしたら利点なので魔眼ですよ。視点の違いでしか無いので、正義ぐらい雑に流して良さそうですね。
それで、新しい神の御業ですか。
《裁きの天秤》
冥府の裁定者に与えられる神の御業の一つ。
対象のカルマに応じた罰という呪いを魂に与える。
裁定者の魂に関連付け、天秤を介する事で微かながらも神の干渉を可能とする。
うん、ちゃんと認めて貰えたと思うべきなのでしょう。レベルが足りなくてまだ無理……って言う可能性もありますけど!
ネメセイアとして動きやすくなったのは間違いありませんが、基本的に現世での出来事はお前達でなんとかしろ……というスタイルですからね……。まあ、対処の選択肢が増えたと思えば良いでしょう。
さて、冥府に帰って木人でスキルの検証をしても良いですが……先にシアエガ? また見せろとか言っていましたね。バルコニーへ行きますか。
「シアエガ、進化したのでお見せしますよ」
よし、しばらくすれば来るでしょう。再び確認作業。
状態異常がオーラではなく視線系になったことで、無差別じゃなくなったのは大きいですね。視線を外すとカウントリセットですか……使いづらいですが、まあ妥当なところですかね……。
おっと、50レベの人外共通スキルのチェックをしていませんでしたね。
《長期活動》
HPやMP、その他自然回復効果を高める。
補正値はベースレベルとスキルレベルに依存する。
あなたは自然回復能力が高い個体だ。他の者より長時間動ける。
《の申し子》
太陽または月の申し子。
太陽または月の光に当たっている間、ステータスボーナスを得る。
補正値はベースレベルとスキルレベルに依存する。
太陽の申し子は光に目が眩まなくなり、月の申し子は暗視を得る。
《白夜の申し子》
太陽または月の光に当たっている間、ステータスボーナスを得る。
補正値はベースレベルとスキルレベルに依存する。
光に目が眩まなくなり、暗視を得る。
《感知困難》
《気配遮断》や《隠密》以降のスキルを強化する。
補正値はベースレベルとスキルレベルに依存する。
んー……《感知困難》は不要ですが、《長期活動》と《白夜の申し子》でも取りましょうか。SPに余裕ありますし。隠密行動は《君臨するもの》でマイナス補正ありそうですし、そもそも亜空間いた方が確実ですからね……。
SP3とSP6の合計9を消費して2つを取得……と。《白夜の申し子》が少し重いですね。効果からして特殊な統合系っぽいので、仕方ありませんか。洞窟とかだと効果を得られないでしょうし、ダンジョンもちょっと怪しいですね。
「またせたな! 早速見せろ」
「来ましたか。では本体のところへ行きましょう」
「うむ」
やってきた緑のつぶらな瞳なシアエガを連れて、本体のいる空間へ銀の鍵で移動。
「ほう……?」
じっくりと見始めたので、纏まるまで待ちましょう。
本体の周りをグルグル回り、ツンツンして確かめ、球体も捕まえてチェックしていますね。大きい球体と小さい球体が見つめ合うという、よく分からない状態に。
与えられた役割なども話しておきます。
「ふぅむ……? 時空……生……死……だな。この目玉はなんだ?」
「目を封じた修行の成果……のようです」
「修行の成果はそいつによるからな……。お前は……オーラが出ていないな? となると、地上にいるから使えなかったオーラが、こっちに来たわけか。ふぅむ」
本体はオーラ系である《狂気を振りまくもの》が消え、《未知なる組織》が膜張っているだけになりました。触れるとしっとりというか、水生生物を触った時感。……人が触った瞬間指が無くなりそうですけど。
「お前の世界では天使は何か意味があるか?」
「御使いとされていますね。天の使いで天使です」
「その影響か?」
天使っぽい見た目をしている理由でしょうか。
「天使や悪魔は魔法適性が高い。妖精やレイスの方が高いが……実に興味深いな」
「翼っぽいとはいえ、天使とは限りませんか。シルエットなら妖精とも……」
「組織は妖精やレイスより遥かに魔法適性が高い……が、魔法に偏りすぎて物理に弱いな。なんとも奇妙なバランスだ」
『肉』なのは間違いないようで。
高位のゾンビ系が生前と同じ見た目になるのは理由がある。ゾンビの腐肉から、不死者として力を得ていくと新鮮な肉になる。ゾンビ系の再生力の高さは、細胞の入れ替わりの速度故。ならば見えるお肌もピチピチになる。
細胞を維持するための栄養は魔力。高位として力を持つにつれ、保有魔力という栄養が増えるが、細胞そのものも進化する。魔力をより効率的に変換できるように。
つまり、ゾンビの再生能力……細胞の入れ替わりの際に、細胞単位で進化しているという事ですね。
「ゾンビの時点で血は無く、外なるものの肉塊になった時点で骨も無くなっている。構造上はスライムと言えるだろうな。細胞一つ一つの魔力適性がとても高いが」
「軟体動物どころかスライムですか。……そういえば内臓とか無いですね」
「スライムが擬態できるのはスキルによる矯正。化身もスキルではあるし、その形を『定められている』。形に意味を見出だせない……という可能性もあったが」
「……必要な時に必要な形に変えれば良いはずか」
「なぜお前の身体は形を持ったんだろうな? 天使や妖精、神の模倣……? 能力を確立させるために…………まあ、良かろう」
神の模倣でもどうでも良いんですかね。……まあ、良いか。強ければ良かろうなのだ。力こそパワー!
生と死だけで再生という意味では強力だったが、そこに時空も加わった事で更に強力になった。それがどれほどかと言うと……生と死を繰り返す存在、代表は不死鳥フェニックス。
「あの鳥は見た目も良いからとても有名で人類に人気だ。女神シグルドリーヴァ信仰の鳥だな」
「動物だからですね。更に属性も火ですか」
「うむ。だが、不死鳥には欠点がある」
「欠点?」
「まあある意味では利点とも言えるのだが……奴は記憶を継承しない。死ぬたびにリセットされ、初代が信仰を本能として残るようにした。強さも多少変わるな」
「確かに記憶に関しては利点か欠点か判断しづらいですが……」
「生と死に時空が加わると記憶も継承される。そもそも肉体の限界が訪れん」
実にファンタジーですね。そして結構複雑でもあるようで。
不死鳥フェニックス。ステルーラ信仰の不死者。不老の魔女であるソルシエール。これらは全て原因や力が違う。
不老の魔女であるソルシエールはあくまで不老。儀式や魔力によって身体の時間が止まっているだけ。魔力というエネルギーによる無限再生とも言える。
不死者は肉体が既に生命活動を停止しており、ステルーラ様のお力により、肉体よりも魂の力による影響が大きい。身体を現世に置いてくるから、ゾンビやスケルトン系統は珍しい。冥府や奈落の不死者は基本的にレイス系である。逆にアンデッドはゾンビやスケルトンが多く、力を持った悪霊は珍しい。
不死鳥フェニックスはシグルドリーヴァ様の信仰だが、ステルーラ様とも無関係とは言えない。不死鳥は生・再生の力しか持っていない。つまり普通に死ぬ。普通に死ぬが、再生の力を持っているため即座に輪廻転生が行われる。当然ここにはステルーラ様が絡んでいる。
「物凄い簡単に言ってしまえば、末っ子であるシグルドリーヴァ様に仕える者を、姉が認めたというだけだな。肉体を殺してしまうと、管轄がステルーラ様に移ってしまう。末永く妹に仕えさせるための手段として、強い生の力を与えた」
「ソルシエールや不死者は生の力がないから、復活することはないんですね?」
「そうだ。ソルシエールはあくまで停滞。不死者は死の力が強い。逆に言えば、こいつらは問題なく輪廻転生が行える」
神々からすれば一時的とはいえ、人の身で時の流れから逃れたソルシエールには感心している。ステルーラ様からしたら、不死者は死後自分に仕えた者としてのお礼の一つ。
「不老不死とは言うが、言葉通りなのは女神ステルーラ信仰の我々ぐらいだな」
「ソルシエールは不老なだけで死ぬ。不死者は既に死んでる。フェニックスは輪廻転生を高速で繰り返しているだけ……ですか」
「そうだ。老いることもなく、死ぬこともない存在が不老不死ならば、それは我々だけであろうな。言葉通りではなく、もっと広い意味ならば知らん」
ちなみに、吸血鬼は吸血で全ステータスの強化と再生能力の超強化。血液の栄養や魔力を奪い、一時的な自己強化……という事ですね。
倒したければ心臓に杭を打ち込めば良いんですよ。……大抵は殺れる。
「と言うわけで、お前は我々の中でもしぶとさは相当だろうということだ。攻撃力はまだまだだが、そこは育てば強くなるだろう」
「残りの要素は化身や役割でしょうか?」
「契約と断罪は裁定者だろうな。運命は我々に判断できん」
要するに進化前に無かった時空要素が加わったと。まあその辺りはぶっちゃけフレーバーなので置いといて良いです。それより聞きたいのがあります。
「《君臨するもの》って隠密系にマイナス補正あります?」
「あるぞ。存在をアピールするスキルだからな」
「そんな気はしてました。では魔眼の遼遠、恐怖、停滞、緩慢、死の効果は?」
「ふむ……恐怖の効果は通常と同じだ」
恐怖は恐怖している相手に与えるダメージが減る状態異常でしたね。
他の効果も教えてもらいました。
遼遠の魔眼
座標指定型魔法の指定可能距離を視界に変更する。
停滞の視線
石化や凍結の時空属性。
緩慢の視線
《時空魔法》にある【スロウ】の視線版。
死の視線
対象を死に至らしめる。他の邪眼系とは少し仕様が違い、見られている間カウントが減っていき、0で死亡する。
これ一番強いのは遼遠の魔眼ですね。座標指定型魔法の……なので、エクスプロージョンやウォール、マインとピラー、グラディウスとフラックの射程が視界になるわけですか。これら以外に影響はありませんが。
今までも私の視界的に背後などにも置くことは可能でしたが、あくまで魔法本来の射程距離以上離れた場所には置けませんでした。これからは認識範囲内なら、射程外で何もできないということが無くなりますね。
いや待てよ……? 《死霊秘法》の下僕強化である【夜天光陣】も視界になりますね? しゅばらしい……!
「同じ効果の複数で見た場合、相手の耐性を突破して状態異常にできるぞ」
「それぞれの目でそれぞれの効果を使えるんですね?」
「こいつらはそれぞれが独立しているようだからな」
目玉になる球体は6個あるので、過剰ですね。
さて、シアエガが満足したようなので、冥府の訓練場へ行きましょう。木人木人。魔眼の仕様を確認しなければ。効果自体は分かったので、後は仕様だけです。動かない木人で問題ありません。
木人と球体をにらめっこさせます。
木人にアイコンが追加され、カウントダウンと共にアイコンに色がついていきます。180秒ですか。見ているだけと考えるとまあ……?。
そういえば木人が戦闘モードになっていませんね……。となると戦闘前から見てれば多少有利に戦えそうですが……3分か……。カップラーメンと考えると結構あるんですよね。ボスにはほぼ効かないでしょうし、最初から殴り合った方が……。
180秒待って状態異常がレベル1。150秒でレベル2。120秒でレベル3。90秒でレベル4。60秒でレベル5。30秒でレベル6。
しれっとレベル6まで行くのはもう……種族特性とでも思っておくとして、状態異常のレベルが上がるにつれ、必要な時間が減っていくようですね。
見つめる必要はなく、対象が視界に入っていれば良い。ただし視界から少しでも外れると時間がそれぞれのレベル毎に初期化される。瞬きはセーフなので、ドライアイの心配はありません。ただし目を閉じると初期化されます。
木人と球体の間にウォールを出すとカウントが初期化されるので、敵が持っていた場合の対策はウォールですかね……。
球体はそれなりに操作できるので、木人と球体の間に少しずつ入って行き実験しました。体の一部さえ出ていれば効果は続くようなので、遮蔽物から体の一部が出ていたら無意味ですね。ウォールが確実ですが、属性次第でしょうか。風は無理そうですよね。持ってないので試せませんが。
他に試す必要があるのはー……【スロウ】からの緩慢の視線。……別判定か。まあそうですよね。
死の視線は300秒からカウントが減っていき、0で木人が壊れると。当然視線から外すと再び300秒からスタート。一見強そうですけど、どうせ大半の敵にレジストされるんですよ。即死技がそう効くわけもなく。格下なら効くんでしょうけど、必要時間も減らない限り殴った方が早いですね。
遼遠の魔眼は……パッシブのようですね。お目々ちゃんは開いてないのに効果が出てる事から、私の認識範囲とリンクしていると思って良いのでしょう。つまり《アイちゃんズ》が頑張るのは、状態異常である邪眼系を使った時ですね。
あと気になったのは、邪眼の使用中は瞳の色が変わるのと、変わらないのがありますね。遼遠の魔眼と恐怖の視線は変化なし。キャラクリと同じ紫のまま。それに比べ、停滞の視線は黒、緩慢の視線は灰色、死の視線は赤と変わります。
えーっと……あっとは……。ああ、【ミラースペル】の検証がまだでしたね。2連射されるので、ダメージの確認をしましょう。同じ魔法を何回か撃ちつつ、全部試します。
んー……純粋に強化と思って良さそうですね。初発100%続いて20%の追撃のようです。恐らく魔法による変化はなし。ピラーは重なって出る挙げ句に多段ヒットなので、ちょっと分かりませんが。
20%と威力が低く、同じところに飛んでいくので命中率もあれですが、消費は増えていません。初発さえ当てれば追撃はおまけなので、当たればラッキーぐらいの認識で良さそうですね。
「おや? サイアー、進化でもしましたか?」
「ラーナですか。進化して新しいスキルを検証中です。気になることがあるので、少し付き合ってくれますか?」
「勿論ですわ」
《アイちゃんズ》は私を中心に衛星と化している球体です。しかしこの球体、本来は《揺蕩う肉塊の球体》による特殊エフェクトです。球体が離れたりくっついたりをランダム箇所で繰り返すあれですね。今回の進化でそのエフェクトが衛星になりました。
ここで重要なのが、《揺蕩う肉塊の球体》の球体は、相手の物理攻撃に対する自動反撃を行っています。球体の数が反撃確率で、1個10%のため今60%です。
さて、ではこの球体が《アイちゃんズ》と化している時、反撃確率はどうなるのか。影響がないのなら何も考えずに全ての邪眼を使用して良いのですが、影響がある場合そうもいきません。
ラーナなら状態異常も効きませんし、反撃も問題なく耐えられます。検証するにはもってこいです。……容赦なく斬り込んでくるのが問題ですが。
「ついでに【修羅の型】も覚えましょうか」
「攻撃の統合型ですね?」
「サイアーは使わないでしょうが、必要ですから。私がさらなる高みへと至るためにも、まずはサイアーに強くなってもらわなければ」
私は外なるもの。肉体性能は他の種族の追従を許さず。つまり、私を育てる事により、相手として申し分ない存在を作る事で、自らのさらなる成長を望む。
……不死者やってるだけあって、ラーナも大概あれですよね。
まあ、スキルの検証と新しい型を覚えるために、ラーナと模擬戦しましょう。
容赦なく斬り込んでくるラーナの攻撃を受け流……おや?
「あら?」
……挙動が変わった? 装備は特にデザイン以外変化ないと思っていましたが、そうでも無いのでしょうか。
斬り込んでくるラーナの攻撃を2回3回と防ぎます。
「あらあら?」
光剣の属性を空間から変えて、再びチェックです。
今まで通り……ですね。
「……サイアー、空間系が強化されました?」
「進化で時空属性を持ったとシアエガが言っていましたね……。思いつくのはそれぐらいでしょうか」
「そちらの検証もした方が良さそうですわね」
長々と付き合ってもらいましょう。
まず、《アイちゃんズ》は共通でした。つまり邪眼を使うと反撃確率が下がります。対近接は自動反撃で、《未知なる組織》を塗りたくった方が強いんですよね。相手が遠距離なら関係無いので、《アイちゃんズ》を使って良いでしょう。
そして【Ex3 修羅の型】も覚えました。攻撃系統の型の統合で、詳細は以下の通りです。
【Ex 対人の型】
【剣技強化】
【Ex 対魔物の型】
【斬撃強化】
【Ex 気流の型】
【脚力強化】
【Ex2 白兵の型】=【Ex 対人の型】+【Ex 気流の型】
【剣技強化】【脚力強化】
【Ex3 修羅の型】=【Ex 対魔物の型】+【Ex2 白兵の型】
【剣技強化】【斬撃強化】【脚力強化】
つまり【修羅の型】で戦っている間、【剣技強化】【斬撃強化】【脚力強化】状態が維持されるわけですね。型から外れた瞬間それら効果が消えますけど、それが型システムなので。
私は普段【水面の型】なので、【防御強化】【受け流し強化】【反射強化】の状態ですね。
【修羅の型】を覚えた事でEx3が2個揃い、クエストが進行しました。
『目指せ、免許皆伝』
剣術の師匠、スヴェトラーナから認められろ。
1.6個の『型』を習得せよ。
2.2個の『上位統合派生型』を習得せよ。
3.2個の『最上位統合派生型』を習得せよ。
4.スヴェトラーナに練度を見せよ。
依頼者:スヴェトラーナ
達成報酬:称号更新
多分スキルレベルが足りないのか、まだまだ練度が足りないと言われましたね! これはまたそのうちリベンジです。ラーナと殺り合っていれば勝手に終わるでしょう。
そして光剣の方ですが……これがまた、良い強化がされていました。どんどんジェダイになる。
空間属性の光剣だと、近接攻撃を反射……というより、反発できるようになりました。今までは遠距離攻撃に合わせて、剣をそこに持っていくだけで反射可能でした。今では似たような事が、近接攻撃でもできるようになったわけですね。
あくまで反発であって反射ではないので、相手にダメージとかはありません。しかし、近接攻撃を弾く事ができるようになったのはありがたいですね。受け流しが難しい胴体横薙ぎの攻撃とか、対処が楽になります。
《受け流し》時代にあった、対象の武器を跳ね上げてアンバランス状態にする【ブレイクパリィ】。これと似たような状態になるので、隙を突けるでしょう。
まあラーナとかが相手の場合、全然意味がありませんが。私が反撃できるような隙などあるはずもなく。Lv差や体格差の影響もありそうなので、あまり過信できないのが悩みどころですね。
さて、夕食まではこのままラーナとやって、夜はソフィーさんの様子を見るぐらいですかね。
「ラーナ、夕食までこのまま付き合ってください」
「構いませんわ。せっかくなのでリーザ、サイアーと組むように」
「え、はい」
トコトコやってきたリジィの本体、リーザが巻き込まれました。まあ、新人ですからね!
「……ラーナ、模擬戦で仮にも主である私の腕とか首を斬り飛ばすのは、どうかと思うんですよ」
「5秒で生えるではありませんか」
物理の被ダメージ増えたせいで、めちゃくちゃ痛いんですけどねぇ! 欠損してる間は最大HP減るし!
欠損判定のある箇所は頭と四肢の五箇所なので、一箇所2割の最大HP低下ですね。基本は頭飛ばされたら死ぬんですけど、その補正が私には無いようで。頭飛ばされても周囲の認識できますし、行動可能です。
今のところ戦ってきた中で、一番強いのは黒い仔山羊。続いてラーナですね……。
あ、リーザが飛んでった。つまりラーナがこっちに来るわけで。あっあっ……さらば左腕! ガッデム!
戻って来たリーザに前衛を任せて魔法攻撃をするのですが、ラーナって最小限の動きで避けるか、魔法を叩き斬るんですよね……。しかも連続で斬撃が飛んでくるので、大変油断なりません。反射するとリーザを巻き込みかねないので、雑に弾いておきます。
うわ、リーザを抜けてきた。あーっ! さらば下半身! 倒れる事を想定してたラーナにそのまま反撃。足なんて飾りです。
「そういえば、そうでしたわね……」
そんなこんなで時間を潰し、解散です。強敵の相手は大変楽しいですね。大量の雑魚を倒していくのも爽快感ありますが、また別の楽しさですから。
ソフィーさんもまだそうなので、今日は終わりにしましょうか。リアル側でやることやっておきましょう。
ログアウト……っと。
名前:アナスタシア・アトロポス・ネメセイア
種族:狭間を移ろうもの Lv50
化身:深淵の姫神子 女
職業:女神の代行者 幽世の支配者
職名:聖職者 最高位裁定者
綱:外なるもの
目:下級の独立種族
科:ステルーラ
属:唯一の存在
種:狭間を移ろうもの
スキルポイント:142
スキル
攻撃
《細剣 Lv56》《本 Lv55》《蛇腹剣 Lv36》
防御・耐性
《服装具 Lv11》《準礼装 Lv12》
強化・補助
《古今無双・一刀流 Lv52》《超高等魔法技能 Lv13》《窮極の魔術》
《天啓 Lv11》《絢爛舞踏 Lv10》
《地図製作 Lv21》《トラップ感知 Lv20》《トラップ解除 Lv18》
《身体強化 Lv14》《肢体強化 Lv14》《霊魂強化 Lv14》
《最大HP強化 Lv13》《最大MP強化 Lv14》
生産
《料理人 Lv53》《錬金術師 Lv3》《採集 Lv33》《採鉱 Lv49》
その他
《目利き Lv44》《解体 Lv38》《鑑定 Lv40》《識別》《ダンス》
《古代神語学 Lv100》《時空間認識能力拡張 Lv38》
種族スキル
攻撃
《極光魔法 Lv10》《聖魔法 Lv42》《時空魔法 Lv9》
《混沌魔法 Lv11》《影魔法 Lv45》《死霊秘法 Lv66》
《アイちゃんズ Lv25》《未知なる組織 Lv32》
防御・耐性
《物理耐性 Lv65》《高位物理無効 Lv38》
《魔法耐性 Lv59》《高位魔法無効 Lv22》
強化・補助
《生気吸収 Lv56》《魔素侵食 Lv38》《ソウルチェイサー》
《野生の勘 Lv60》《弱肉強食 Lv60》《魔力最適化 Lv56》
《異形の神の幼生 Lv38》《再生特性 Lv38》《長期活動 Lv1》《活性細胞》
《白夜の申し子 Lv1》《アンデッド統括 Lv66》《偉大なる術 Lv44》《外なるもの Lv56》
その他
《揺蕩う肉塊の球体 Lv39》《狂える無慈悲なもの Lv39》
《化身生成》《裁定の剣》《魂狩り》《座標浮遊》《下級の独立種族》
《君臨するもの》《本体の招来》
神の御業
《消去する灼熱の鎖》《裁きの天秤》
特殊呪文
【ヨグ=ソトースのこぶし】
【ビヤーキーの召喚】
【黒い仔山羊の召喚/従属】
【シュブ=ニグラスの招来/退散】
称号
一般
料理人:一人前の料理人に与えられる称号。
特級錬金術師:錬金術を使用して品質S級を生産した、ベテランに与えられる称号。
錬金術師の弟子:始まりの町のメーガンに弟子入りした。
優雅で静謐なお姫様:他者に与える印象がとても良くなり、警戒もされづらい。
特殊
ステルーラの加護:被光系、闇系魔法耐性。空間系魔法強化。空間系魔法経験値ボーナス。空間系魔法コスト軽減。
幽世の支配者:幽世の者達への命令権を持ち、デスペナ軽減。常夜の城がホームになり、幽世の拡張が可能。
The Silver Keyの所有者:空間や次元に関する様々な恩恵を受けられるだろう。銀の鍵装備可能。
知識の奔流に惑う者:知識そのものに善悪はなく、持つ者こそが決める事。汝は茫漠な知識に惑う者なり。
古代剣術後継者:型の効果がフルスペックで発揮可能。
外なるもの:住人に対して絶大な効果を発揮するが、効果の内容は貴女の信仰対象次第。
記念
一人前の冒険者:組合ランクがCになった者に与えられる記念称号。自他ともに認める一人前の冒険者。しかし、頂は遥か遠く。
ベルステッド解放者:始まりの町の東を一番最初に解放した記念称号。
インバムント解放者:始まりの町の南を一番最初に解放した記念称号。
ダンジョン到達者:異人で一番最初にダンジョンに到着した記念称号。
古代言語学者:遥か昔に地上で忘れられた言語を知る者に与えられる記念称号。
女神との邂逅:女神と出会った者に与えられる記念称号。




