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補助魔法

亜空間から出ると、雪がうっすら積もっていた。良かった。あと1日遅れていたら、降られていた。

「寒っ!」

カイロの魔道具を収納庫から出して、魔力を流す。

すぐに熱を持つカイロをポケットに入れて、入口の空間固定。


(モチ?ここには結界石置いてないから、無闇に外に出たら危ないよ?)

モチが土を食べる仕草をして、ダンジョンの方へ。

うーん。鉱石が食べたい、かな?確かに最近錬成はしてなかったから、スラグは食べられていない。外にもあまり出さなかったから、土も食べていない。

モチには必要なのかもしれない。

(分かった。魔鉄も取ってくるから、モチは中にいて?ね?)


仕方ない。入口付近には結界石を置いておくことにしよう。

町に行ってる間はモチには全然自由がなかったからね。食料はあってもそれだけじゃ可哀想だ。

(でも、ダンジョンには入っちゃだめだよ?それとお散歩は結界石の範囲内だけね)


通じてはいると思う。スライムってパスは弱いけど、魔力を乗せた命令には従うって本に書いてあったし。私は命令はした事ないけど、私の言ってる事は理解していると思う。


「ユーリ、ダンジョンに行くの?」

「チャチャ。でも今日の所は魔鉄とシロップ狙いだから、護衛は大丈夫だよ」

「なら、少し森へ行く」

オーガのボディスーツも着ているし、寒くはなさそうだ。

「む。チャチャが着てしまったか」


「ムーン…その格好、寒くない?」

モコの作ったシャツには温度自動調節が付与されてるけど、さすがに半袖だし、私なんてマントまで羽織っているのに。

「雪狼だからな」

「え…今は人化してるでしょう?」

「分からないが、寒くはない」

「良く分からないけど、まあいいや。オーガのボディスーツは何日か待ってよ。まずモチに中を綺麗にしてもらわないと」

「分かった。ならこの辺でエメルに戦い方を教える事にする」

「なら、ちょっとだけダンジョン入ってくるね。魔鉄とシロップだから一人で平気だよ」

「分かった。もし下に降りるなら、俺を呼んでくれ」


魔鉄の採掘を少しやって、5階層へ。今日は見た感じ、花が多い。やった!

タケノコも多いけど、ありがたく頂く。トレントを見てふと思った。エメルに、弓もいいな。

鍛冶魔法で木を加工できるかは分からないけど、後方支援はかなり助かる。モコは支援系の魔法を担当してもらって、エメルには弓、もしくは魔法でもいいかな。

鈍った腕を鍛える為に、ワニと戦って、上に戻った。


ムーンがエメルと戦っている。エメルにはまだ防具を作ってないのに!

「エメル、大丈夫?」

「平気だよ。エメルがケガしてもボクがいるからね」

「人とはかけはなれた姿をしていたからかしら?難しいわね」

うーん。チャチャが慣れるのが割と早かったのは、手足が伸びただけだからかな?

「エメル、武器はどうする?色々使ってみてから決めるのもいいけど」

「そうね。考えてみるわ」


「ユーリが見ているなら、ボクはダンジョンに行ってくるね」

「16階層だったら、みんなで行った方がいいよ?」

「うーん。分かった。無理はしない」

ロングスネイクはモコだけではまだ不安だ。毒も持っているからね。

エメルが休憩の時は私がムーンに教えてもらったり、逆に私とエメルで戦ったりもした。


「お帰り、チャチャ」

「ん。キノコと栗。多分今年最後」

「ありがとう!チャチャ」

雪が降ったから諦めていたけど、良かった。


「そうだ。新しい魔法。本当は光魔法から作れると思ったけど、補助魔法になったんだ。不可視の光を纏うから、姿が見えなくなるんだよ」

これはスキルじゃなくて助かった。魔法だから、自分以外にもかけられる。

「へえ。パスがなかったら、お互いに分からなくなるわね」

「そうだね。気配隠蔽を使えば完璧」


「声は聞こえるのだな」

「あくまでも姿を消す魔法だからね。使い所は沢山あるよ」

落ち人を有無を言わさずかっさらうとか。テッドにも教えた方がいいだろうな。


ホログラムは他人には見えないし、あとは分子操作かな。

「見て、これ、冷ましたお肉なんだけど、…ほら、一瞬で熱々だよ」

レンジでチンする魔法である。

「………収納庫があるのに、わざわざ冷まして温めなおすのか?」

…むう。それもそうか。

あれ?じゃあこれって不要な魔法?

い…いや、何かできっと役に立つはず!


「料理の時間短縮にはなるよ?」

「ユーリしゃん…そんな事の為にルーン様のお手を煩わすなんて」

「う…まあ、ルーン様も楽しんでやってくれたし?他にも使えるかもだし!」

要らない子にはしないよ?

「ジャガイモにかければ、ほら。一瞬でホクホクのジャガバターが出来るよ!」

「結局料理」

「でも、便利だよね?チャチャ。魔法は生活を便利にするものだから、間違ってないよね?」


「魔法は身を守る手段でしゅ。確かに火をつけたり飲み水の確保に使ったりもしましゅが」

うん…効果の割に結構魔力も使うから、魔力の無駄使いともいえる。

あれ?でも…使いようによっては最強かも!魔物の脳ミソを範囲指定してチンすれば楽に倒せるかも!

うん。今度やってみよう。魔法抵抗の高い魔物じゃない限りはできるはず!


もう一つのメモリーリードは、記憶を読む魔法。これはおいそれとは使えない。

今まであっても不思議じゃなかった魔法もあるけど、ロングハンドと触手みたいに似てても効果は違う魔法とかもありそうだ。


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― 新着の感想 ―
[一言] 分子操作···良かったな、戦闘(特に対人戦)で役立つぞ!WWW
[一言] ユーリちゃん なかなかエグい攻撃思いついたね 脳ミソチンはちょっと怖いかも 素材は綺麗に残りそうだけど(;・ω・)
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