表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/226

新たなジビエ

 夏がすごく暑くて冬が雪国かと思うほど積もるのは、この地域特有だそうで、場所によっては季節にあまり温度変化のない地域もあるそうだ。

 それはそれで作物に影響がありそうだけど、住むにはいい所そう。

 なんて話をしたら、そこは魔素の濃い地域だから魔物も強く、住むには向かない場所だと言われた。


 そこで主に住んでいるのは魔族と言われる人達で、魔法が得意で寿命も長いそう。

 ただ子供が産まれにくく、人数も少ない。一番数が多いのはやっぱり人族で、次いで多いのが獣人族。エルフやドワーフは妖精族の部類に入るらしい。

 やっぱりいるんだ。ファンタジー種族。耳とか尻尾とかもふらせて欲しいな。


 これも私に抜けてた常識らしい。フレイによると体の再成の方が大事だから、そっちを優先させたらしいけど、それでも失敗したんだよね…。

 シャンドラ様は、残りの私の細胞で右目を直してくれたみたいだ。

 それでもシャンドラ様が作ったからチートなんだろうな。

 

 本来入ってないはずの知識は今の所地図データだけだ。

 うん…現在全く役に立っていないね。


 ダンジョンの方はそろそろアーマードボアの階層を抜けられそうなので、明日挑戦するつもりだ。

 ただ、10階層はボス部屋になっているので、充分な注意が必要だ。

 みんな揃っているし、ムーンの達人レベルの氷魔法があれば大丈夫だろう。

 それに私の魔力が万全なら、フレイが強力な魔法を使ってくれる。

 フレイに頼りすぎは良くないと思いつつも、結構お世話になっているし、フレイの方も頼られるのが嬉しいみたいだ。


 今日はボアのステーキだ。ムーンはレアがお好みなので、厚切りを軽く焼く。

 小さい私とモコは、食べやすいようにカットステーキにしてある。

 皮はアーマードボアの方が防具向きだけど、肉は普通のボアの方が食べやすいかな。

 ムーンはアーマードボアの方が歯ごたえがあって好きみたい。


 ベーコンエッグで朝ごはんにして、出発だ。


 なるべく最短距離で階段まで駆け抜けて、目の前の扉を見る。

 いかにもボス部屋って感じだ。


 最近覚えたリカバリーをかけて、扉を開く。

 中にいたのは、ブラックベア。チャチャよりも上位種らしい。


 ムーンが足元を凍らせて向かっていく。チャチャも大きく腕を振りかぶって爪攻撃。

 ブラックベアは、一番弱そうな私に向かって麻痺の魔法を使ってくるけど、シャンドラ様の加護のお陰でそれは効かない。

 エメルの風魔法が傷を作る。私はお返しに麻痺をかけながら、雷魔法を使った。

(持ってる属性は耐性がある事が多いわ)

 確かに麻痺は効いていない。けど雷魔法で多少は動きを鈍らせる事ができる。

 その隙にムーンとチャチャがブラックベアを倒した。


 ドロップアイテムの代わりに宝箱が出てきた。

 中身は魔鋼の長剣。

 取り出したら宝箱も消えたけど、どういう仕組みなのかな?しかも外側の箱の方が絶対小さかった。

 とはいえ、今の私にはどう考えても使えない。

 そして、付いている付与は何故か術式補助。魔法使いの欲しがる付与だ。

 まあいいや。とっておこう。後で売れるかもだしね。

 私はこの世界のお金を1銭も持っていないから、役に立つだろう。

 まあ、両替もスペシャルショッピング枠でできるみたいだから、町に行けるようになったら換金するつもりだ。


 それにしても、鋼か。鉄と何かを合成するんだよね。

 鉄より鋼の方が硬いし、武器として優秀だろう。

 

 そういえばウチに参考になりそうな子がいた。モチだ。

 厳密に言えば違うんだろうけど、…そういえばモチは錬成後に残ったスラグや土も食べていた。焦げた魚もペロリと完食。

 スライム達全員そうだけど、好き嫌いはないよね。


(ユーリ、下に降りないのか?)

(あ、ごめん。今行くよ)

 11階層はブレードディアという鹿の魔物だ。

 角がすごく鋭くて、突っ込まれたらかなりの恐怖だ。

 それでも私には見切りのスキルがある。動く前から来る方向が分かるので、それに合わせればいい。

 ドロップアイテムは、肉とたまに角。ダンジョンの壁を抉る位の威力がある角なので、すごい物なのかも。


 そしてまた、ジビエ料理の肉が増えた。ドロップアイテムは、血抜きもしないで済むから楽だな。


 鹿肉は牛肉に近いと聞いた事がある。昔おばあちゃんの家で知り合いの猟師から貰った肉は何の肉だったかな?覚えてないけど猪とか鹿辺りだったかも。


 シチューにして食べた覚えがある。今度作ってみよう。

 それとこの角。かなり切れ味がいい。ナイフよりは長いし、新しい武器として使えないかな…加工してみよう。


『スキル 並列思考を覚えました』

 

 へ?何で?…もしかしてどうでもいいこと考えながら戦っていたから?

 まあ、くれる物なら遠慮なくもらっておくのさ。


 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ