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玄武

今週は仕事が忙し過ぎて全く書き進められませんでした。

スマホを手に、布団に入ると文章を考えてても寝ちゃうんです。

ムーンに乗ってひたすら北へ。時にはモコに乗って、休みながらも進んだ。


南寄りの中心近くの場所からだから、かなりの時間がかかる。脳内地図では半分以上は進んだけど、平坦な道ばかりではないので、余計に時間はかかる。


時にはエメルが海を進んで、私がエメルが亜空間を開いた所に移動してゲートを開ける。

交代で進んでいるとはいえ、みんなでゆっくりとできる時間もたまには欲しい。

ドルムの国に入った辺りでイエローモコモコを見つけた。

久しぶりにジンギスカンが食べたい!

「今日は狩りだな」

「うん!」

雷魔法を使うとはいえそう強くはない。


一日中狩りして、モチに大量の皮を持って行ったら久々だった事もあって、凄く喜んでいた。


勿論私達も満足だ。明日もこの辺で狩りをして、ジャーキーを作る分も欲しい。

特にムーンが一番頑張ってくれてるから、ムーンが一番喜ぶおやつを作りたいな。


勿論ゲートが開いているからいつでもモコモコやイエローモコモコのいる場所には来られるんだけど。


「む…どうやら亜空間を覚えたようだ」

これでやっと、私を乗せて走る必要もなくなった訳だけど、もふもふの上に乗って移動するのは楽しい。

「これで気兼ねなく走れるね?」

「いや…ユーリは軽いし、負担にはならない。それに…楽しい」

照れ屋なムーンが率直に言ってくるのはあまりない。

「私もムーンに乗るのは楽しいよ?」

「ボクも楽しいからね!」

ムーン程大きくないモコに乗るのは負担にならないか心配だ。

「分かったよ、モコ」


飽きっぽいのが玉に瑕だけど、寄り道しながら進むのもいいものだ。

近くの町で、ムーン用の亜空間に置く物を買った。

ムーンの亜空間はみんなの亜空間より涼しい。私の亜空間よりもさらに温度が低い。

スコルなんだから亜空間の温度も上がるかと思ったけど、年中毛皮を着てるのと一緒だからかな?


ムーンが買ったのは、絨毯一枚。

「ムーンの狩った素材を売ったりしたお金でも結構稼いでいるんだから、気に入ったのがあったら買っていいんだよ?」

「…いや、ユーリの亜空間は心地良いから、仮眠を取る程度の物があればいい」


まあ、みんなもほぼ似たような事言ってたな。

「それに俺は、釣竿等色々買っているし」

釣竿は、役に立っている。私は元々釣りに関しては素人だ。今では釣り仲間から情報を貰っているムーンの方が余程詳しい。

「ムーンが釣ってくれるから、美味しい魚がたべられて嬉しいよ?」

「魚なら、エメルが…」

そうだけど、好きな事があるのはいい事だ。それにたまに見た事もない魚も見られる。

エメルが採って来ない毒を使う魚だったり、食べても美味しくない魚でも錬金術で役に立つのもいたりする。


翌日からまた旅の始まりだ。

そろそろドルムの国を抜けるという所で立ち寄った町でダンジョンの話を聞いた。


けど、これ以上時間がかかってしまうのもな…まあ、あと数日だし、後で来よう。


ゴーシュの町から少し南へ。不自然に盛り上がる丘の周囲にはテントも張ってある。

私達はもう少し南へ。丁度木々の影になる所にゲートを開いた。


更に北へ。聖域の近くで下ろしてもらい、参拝者に混じって歩く。

玄武の聖域は渓谷にあるという。なかなか行くのには困難な場所だけど、人は多い。

亀は長寿の象徴。それはこの世界でも変わらない。

そうして、蛇は知恵の象徴でもある。


加護を願う人は多いだろうけど、私は単に待っているかもしれないからというのが理由だ。


引っ張られるような感覚。気がつくと、目の前に巨大な亀がいた。


(ふむ。ようやく来たか)

「お待たせしましたか?」

(ふん…永き時を生きてきた我にとってはどうという事もない…だが我が最後というのは納得いかぬな)

「はあ…」

(まあ良い。お主の眷属のシールドトータス。今はまだ我が力を与えても役には立たぬかもしれんが、いずれお主の力となろう)

「エメルに加護を与えてくれるのですか?」

(うむ。我の力、正しく使うのだぞ)

「ありがとうございます」


(これ、気軽に頭を下げるでない。我は眷属神に過ぎぬのだから)

アリエール様の眷属だから眷属神?でも私から見たらどっちも偉い人だと思うけど。


とりあえず、気がつくと戻っていたので、亜空間に戻る事にした。


亜空間に戻ると、海に行ってたはずのエメルが慌てて戻ってきた。

「聞いてよユーリ!前代未聞よ!私は魔物なのに加護を得られたのよ!」

「同じ亀だからかな?加護を与えるって言ってたよ?それにモコだって」

「モコは聖獣だもの。格が違うわ!」


んー?そういうもん?

「もう、ユーリは呑気ね」

「だって私から見たらどっちも眷属だし、そこに違いはないよ」

「嬉しいけど、いいのかしらね…こうなったら、私も頑張って進化するわ!加護を与えられるに相応しい存在になる!…どうやってその進化の条件を満たすか分からないけど」


「焦らなくていいよ」

人化した時の姿が変わっても困る。それにもうすぐ私の誕生日だ。子供の縛りがなくなれば依頼も自由に受けられる。

まあ最近、ダンジョンの素材を売る位しか仕事はしてないけど。


一応はそれも仕事に入る。中にはそればかりを仕事としている冒険者もいる。

ただ、同じダンジョンの物は手軽に売られるから値崩れを起こしやすい。

ただ、下層で採れる物は別だ。それと聖域近くのダンジョンの物も。あの山を超えないと行けないから、そこまで下層には拘っていない。

ただし、食べ物が多いからそこはダメらしいけど、蜂蜜は別だとか。

肉は持ち帰るのが難しい。収納庫か、時間遅延効果の付いたマジックバッグを持っていれば話は別らしい。


とりあえず四神獣全てに会えた。今日はちょっとしたお疲れ様会だ。

海鮮もいいけど、今日は肉メインだ。

まずは豚バラ。オーク肉を薄く切ってハーブ塩で頂く。

勿論タレも用意してあるので、好きな方で頂く。モコのマヨネーズの瓶は見なかった事にしよう。


肉ばかりにならないように、玉ねぎやもやし、アジタケも焼いておく。

ミノタウロスも焼くけど、ジンギスカンだ。タレに絡めて噛みしめると、独特の風味が口の中に広がる。

ムーンは骨付きの肉にかぶりついて、骨ごと食べている。

モチは焼く前の肉を美味しそうに食べている。

「モチは生肉の方が好きなの?」

「熱、苦手」

そういう事だったのか。人肌程度なら問題ないみたいだな。


エメルがホタテを焼いている。私も一つ貰おう。勿論バター醤油で。


今日もみんな食欲旺盛。

明日からはお預けになっていたゴーシュの町近くのダンジョンだ。

美味しい物が出るといいな。


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