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ダンジョンと、ムーンの進化

一週間ぶりのお休みだー!

という訳で、先週まともに書けなかった分頑張ってみました。


ダンジョン近くの場所に、亜空間の扉を固定した。その周囲に忘れずに結界石も置く。これで私がいなくても自由に出入りできる。


「早速入りますか?」

「勿論!初ダンジョン、楽しみだな!」


さすがにみんな、一階層のビッグコッコに負けたりしない。

シーナさんは、魔力の節約の為か、杖で頭を殴って倒している。逞しい。


テッドは、二階層のキラーアントにてこずっている。

収納庫から出した鍬を渡すと少し嫌そうな顔をしたけど、耕す要領で首を狙うと、テッドも難なく倒す事ができた。

「カッコ悪い…」

「いいと思うけど?酸袋がドロップアイテムか。武器の手入れにはいいから幾つか拾っておこうかな」

エーファさんは、槍で頭を狙いつつ、酸袋を収納庫にしまった。


三階層でモーモーが出てくると、テッドは俄然やる気を出した。

「っ!」

モーモーに弾かれるテッド。

「テッド、モーモーの攻撃は一直線だから、ちゃんと見れば大丈夫だよ!」

テッドは自分で傷を治しつつ、立ち上がる。

(エメル、テッドをお願い)

三階層では、私にはエメルのカバーは要らない。


「や…やった!チーズだ!」

「良かったわね。テッド。今日の所は戻りなさい」

「ええー?まだやれるよ!」

「ダメよ。お母さん達は、先に進んでダンジョンの調査をしなければならないの」

「でしたらテッド君にはしばらくはここでレベル上げをしてもらったらどうでしょう?私がテッド君を守りますから」

「でも、エメルさんにご迷惑をかけるのでは?」

「大丈夫です。私が抜けても、戦力的にまだまだ大丈夫ですから」


「テッド、ならあなたはここで牛乳やチーズを集めていて。エメルさんの言うことはちゃんと聞くのよ?」

「う…分かったよ」

「ユーリちゃん、次の階層には何が出るの?」

「ウルフです。それと、魔鉄の採掘ポイントがありますね」


「まだまだ魔法の使い時じゃないわね。魔鉄は売れるけど、今は調査が先ね」


私達は、結局5階層まで進んだ。シロップが採れる事をシーナさんが知って、思わず熱中してしまった為だ。

「だって甘いものだもの。仕方ないわよね?」

「シーナは昔から甘い物に目がないな」

レイシアさんが呆れてるけど、甘い物は私も大好きだ。

「シーナさん、15階層にはジャイアントビーが出るので、蜂蜜が採れますよ?」

「ほ、本当?絶対行くわ!15階層!」

「おいユーリ、母さん焚き付けるなよ」

いいじゃん。蜂蜜は美味しいんだから。


その日の夕食は、肉じゃがになった。

「シーナ母さん、僕の収納庫は矢も入っているから、なるべくならすぐに食べてしまう物や、貴重な物を入れて欲しいんだけど」

「もうそんなに入らないって事?」

「そうだね。僕はルーン様には祝福しか頂いてないから、容量はユーリちゃんよりも絶対的に劣ると思うんだ」


「テッド!早く収納庫を覚えて!そして中身をシロップと蜂蜜で満たすのよ!」

「ひ、ひええ…」

「とりあえず落ち着いて下さい、シーナさん」

蜂蜜入りのクッキーを出したら、シーナさんがちょっと涙ぐんでいた。

なんでも蜂蜜はかなりの高級品らしく、貴族でも滅多に食べられないらしい。


(ユーリ…済まない。どうも具合が良くない)

(えっ?ムーン、大丈夫?)

慌ててステータスをチェックしたけど、状態異常にはなっていない。

「どうしたの?ユーリちゃん」

「お父さんが疲れているみたいで…先に休んでもらいます」

寝室に行くと、ムーンはすぐに戻ってだらりと寝そべる。

「ムーン…ずっと守りながらの戦いだったから、疲れた?」

(かも、しれない。済まないが、影に入れてくれ)

(うん、いいよ。ゆっくり休んで)


改めてムーンを見てびっくりした。存在進化中となっている。

ムーンも、やっと進化だね。でも、人化した時の姿まで変わらないよね?


次の日に起きてもまだムーンは進化中だったので、お父さんは具合が悪いという事にして、一応11階層までの魔物を教える。

モコとチャチャはついて行くと言ってくれたので、心配はないだろう。

今日は私もゆっくりしようと思ってたけど、未だに三階層で戦っているテッドの所に行った。

(あら、ユーリ。ムーンは大丈夫なの?)

戻ってる?…そっか。テッドはエメルがシールドトータスだって知っているもんね。


「ユーリ?看病はいいのか?」

「ムーンは今、進化中なの」

「へえ。雪狼だっけ?何に進化するんだ?」

「さあ?私に魔物の知識がなかったっていうのもあるけど、本人の望みとか、主の影響もあるみたいだから、分からないよ」

「それってユーリに負担はないのか?」

「多少魔力は持って行かれるけど、全然平気。あ、そうだ。テッド、これ使ってみて」


ユーリの渡したスコップに、テッドは顔をしかめる。

「最初は私もこれでモーモーを倒したんだよ。頭を殴って」

「はあぁ…凄い発想だな。ならせめて金属バットだろ」

「持ってないよ。それとも槍で殴る?」

「槍、貸してくれ。早く次に進みたいからな」

「チーズいっぱい欲しいんでしょ?なら今日はチーズフォンデュにする?」

「!する。食べたい!!」

俄然やる気を出したテッドに、ユーリもチーズを求めて剣を振るう。


「テッド、先に帰っていい?ムーンの進化が終わったみたい」

(私はいるから大丈夫よ)

(ありがとう、エメル)


亜空間に入って、ムーンを影から出す。

うわ、でっかい!狼なのに、ボア位あるよ。



ムーン(13)

スコル

レベル 131


聖魔法 火魔法 氷魔法 雷魔法 補助魔法

ソルレーザー 噛み砕き 炎ブレス 爪斬撃

飛翔 縮地 立体機動 並列思考 見切り 先読み

ソニックウエーブ 分身 惑わし 五感強化

状態異常無効 癒しの聖域 自動回復


神話級の魔物になった!

は、いいけどハティじゃないんだ。ああ、でも火魔法が私しか使えないからかな?トレント退治が楽になるもんね。


(ムーン、人化してみて)

むしろ若返ってる?!…うわあ。まあ、でもこれ位なら誤差の範囲かな。髪形で誤魔化せそうだし、より精悍な顔つきになったから、若く見えるって事で。


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