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#44

本日2話目!!

「あーーーーーーーーー、やっとお昼休みだ・・・」

「貴族学って疲れる・・・」

「お前ら二人はいいんだろうけど、俺の頭にはキッツいんだよなぁ」

「王族の方で別だけど、グダグダに疲れていますわね・・・」


 お昼になり、食堂の方でぐったりとしているカグヤ、リース、ベスタを見て、ミルルは苦笑いを浮かべた。


『私たちも大変でしたよ・・・・本の姿でのページのめくり方やしおり機能など・・・』

『ニャフォォォン・・』

『ピキ―ッツ、ピキ』


 アンナ(魔女の姿)、ニャン太郎、そしてベスタの魂魄獣だというスライム型のスラべぇが、それぞれの主たちと同様の状態でぐったりしていた。


『我輩は王女様の護衛訓練時に既にやっているので楽でありましたが・・・やはりグダグダに疲れるようでありますな』


 ナイトマンはナイトマンで、王女の護衛のためにミルルの背後に立ってはいるが、疲れている様子などみじんも見せない。



「王族は王族で大変ですわよ?他国の貴族への挨拶の仕方、王女としての淑女のたしなみ方、婚約破棄された時の返答の仕方・・・・まだ婚約はしていませんけどね」

『それに我輩の場合は、王女の護衛のためにたとえ火の中、水の中、森の中、嵐の中だろうと守れるようにする訓練や、剣を無くしても己の拳で守れるように体術の訓練もするでありますからな。「魔拳闘士の才能」の持ち主や、「暗殺の才能」の持ち主の相手だろうと引けを取らぬほどのレベルにしているのであります』

「それじゃ、カグヤやリース相手でも大丈夫なのか?」


 と、そのナイトマンの言葉にベスタが質問を入れた。


 「魔拳闘士の才能」ならリースが持っているし、カグヤも決闘時にその才能を学習して己のモノにできている。



『・・・・本日はいい天気でありますなぁ』

「今日は曇りだが?」


 思いっきり冷や汗をかき・・・いや、鎧だけなので書いていないだろうけど、そう見える様子で目をそらしていた。


 あ、目もわからんな。鎧だし・・・・・



『いやリース殿はまだいいとして・・・・カグヤ殿はシグマ家であろう?うん、確定して無理であります』

「僕はまだいいって・・・・いや、納得はできているけどさ」

「シグマ家という時点で無茶苦茶なのはわかり切っているのですわ」

「あれ?馬鹿な質問だったか?・・・まぁ仕方がないよな。うん、俺は自覚のある馬鹿だからよく考えていなかったぜ」


「・・・ねぇ、俺の評価って皆の中ではどうなっているの?」


 ナイトマンの言い訳に、リース、ミルル、ベスタも納得してはいるようだが・・・・カグヤには納得がいかなかった。


 うん、常識というか加減の仕方ぐらいはきちんとできているはずだ。


 一撃で鋼鉄を貫通する魔法を付けた拳を、加減して岩を砕く程度に・・・・


「「「だからその時点でおかしいだろ(ですわ)」」」


 三人からカグヤはツッコミを入れられた。


 解せぬ・・・・と言いたいけど、まあ自覚はしている。前世での常識も考えるとおかしいからな・・・・というか、シグマ家の色に染まってきているような。これが洗脳か。


『洗脳はないと思いますよ?毎年の帰省のたびに、実家で鍛えられますからね・・・』


 アンナがポツリと原因をつぶやいた時であった。





《グギャォォォォォォォォォォォォォォォォォゥ!!》


「「「!?」」」


 突如として、空気が震えるような雄たけびが響き渡った。



「なんだ!?」

「外からだ!!」


 慌てて皆で外を見てみると・・・・上空から何かが首都に降りてきていた。


 見ると、まるで映画とかファンタジーの世界に出てくるような・・・・巨大なドラゴンの姿があった。


 全身が燃え盛るような赤い鱗で覆われている、




《グガァァォォォォォォォォォォォォォ!!》


 と、いきなり雄たけびを上げると、そのドラゴンはこちらに照準を向けたようで、いきなりものすごい炎のブレスを吐いてきたのであった・・・・

一番人が集中していそうな場所を狙ったのだろうが・・・・

先制攻撃は基本なのかな。

にしても、ばっちり「巻き込まれの才能」が発動しているような気がする。

そして次回に続く!!


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