マリアンヌだけが知る“巨大迷路の地形”
オルド・ガイアが腰を下ろした古代遺跡――
そこは数千年前の巨大建造物であり、内部は迷宮のように入り組んでいる。
しかし今、その迷宮はただの戦場ではなかった。
マリアンヌが“遊び倒した”庭だったのだ。
指揮所にて、軍部は頭を抱えていた。
将軍
「内部構造の地図がまったく役に立たん!
兵器が地脈を吸収し始めている、早急に中心部へ――」
そのとき。
マリアンヌ
「あっ、ここ知ってるー!」
ルネ
「……は?」
マリアンヌは迷路入口の前で、子どもみたいに指をさす。
マリアンヌ
「昔ね、ここで“無限追いかけっこ”したんだよ!
ぐるぐる回ると出口が増えるから、永遠に捕まらなくてね~」
ルネ
「そんな遊び聞いたことない……」
将軍
「ま、待て。ここは古代遺跡だぞ? 遊び場じゃ――」
子どもたちが次々と前に出てくる。
子どもA
「あるよ!ほら、この岩の裏に『短縮ルート』ね!」
子どもB
「この床はね、踏むと“ちょっとだけ”抜けるから気をつけて~」
子どもC
「そこの壁、押すと階段が出てくるよ!」
研究者たち
「な、なんだその情報量は……!?
我々が何十年調査しても分からなかったのに……!」
マリアンヌ
「だって全部、遊びながら見つけたもん!」
ルネ
(遊びで古代遺跡の地形を完全習得って何……?)
兵士たちは呆然とし、将軍は地図を見ながら震える。
将軍
「……すべて、軍の把握していない“隠しルート”ばかりだ……!」
マリアンヌは胸を張る。
マリアンヌ
「じゃあ行こ!
“迷路ショートカット選手権”の始まりだよ!」
王国軍
「そんな選手権いつ作ったんだ!!?」
だが――
この“遊び視点の迷路把握”こそが、
後に暴走兵器攻略の決定打となるのだった。




