偶然の大討伐:魔王級モンスター粉砕
魔王級モンスターが咆哮し、
振り向いた――その瞬間だった。
ズドォォォォォンッ!!!!
洞窟の空気が震え、
目覚めかけの巨体へ、
弾丸どころか彗星のような速度で
巨大丸石ゴーレム弾が直撃した。
魔王級
「■■■——ッ!?!?」
響いたのは悲鳴か衝撃か、
それとも理解不能の混乱か。
衝撃で魔王級モンスターの身体が宙に浮き、
巨大な影が洞窟の壁に叩きつけられる。
そして、その反動で――
まるで導かれるように封印核へ逆戻りした。
封印核
キィィィィン……ッ!
淡く青い光が広がり、
魔力の奔流が一瞬で安定していく。
学者
「せ、成……再封印が……成功……!?
な、なぜだ……!?
何が……どうなって……?」
兵士
「丸石……丸石ゴーレムで……
魔王を……封印……?
そんな戦法、聞いたことが……」
ルネ
(なんで成功してるんだ……!?
どういう理屈だ……!?
いや理屈はどうでもいいが……!!
結果だけが恐ろしすぎる!!)
後方では、
マリアンヌがキラキラした目で飛び跳ねていた。
マリアンヌ
「わーっ! ちゃんと飛んだぁぁぁ!!
しかも当たった!すごいねゴーレム!」
丸石ゴーレム(着地地点)
「オォォ……!(誇らしげ)」
ルネ
「飛んでよかったものじゃないんだぁぁぁ!!!!」
兵士・魔術師・学者・護衛、全員が知った。
今の世界で最も危険なのは、
どんな魔王より――
マリアンヌの“遊び心”である。




