魔物たちとの遊び方の工夫
マリアンヌの遊びは、もはや“普通の子ども遊び”の域を超えていた。
まず、風船スライム。
膨らませて宙に浮かぶスライムを足場にし、ジャンプしたり、飛び移ったり、空中アスレチックのように駆け回る。
スライム自身もマリアンヌの魔力で少しふわふわ強化され、楽しそうに跳ね返る。
次はつる草ウルフ。
背に乗って街中を全力疾走。花壇をかすめ、小屋の前でスピンし、石畳を蹴って加速する。
通りすがりの騎士たちは必死で追いかけるが、ウルフのスピードとマリアンヌの指示で振り回される。
丸石ゴーレムは巨大なキャンバス兼障害物。
顔や模様を描き、時には障害物競走の道具として利用。
ゴーレム自体もハイテンションで、わざと転がって遊びに付き合う。
その間、騎士団や侍女たちは被害を最小化しようと奔走。
「お嬢様、石畳が……!」「ゴーレムを止めろー!」
しかし、マリアンヌは全く気にせず笑顔。
「ふふふ、もっと楽しくなる方法、まだあるはず!」
魔力で少し強化した魔物たちと、全力で遊ぶマリアンヌの周囲には、笑いと騒動が渦巻いていた。
王城の守護者たちは、今日も小さな嵐に巻き込まれていく。




