アレンジ特訓 14回目 1
部活の前に私と先輩で板野家(先輩宅)でご飯を作った話をするね。
「有音ちゃん、一番好きな食べ物は何かしら?」
「一番ですか?」
こういう話を今までにした事がある様なない様なだけど食べ物話題なんていっぱいあるから。デザートまで考えたらきりがない。
「うーん……。卵焼き? いえ……オムライス? でも餃子やクリーム系パスタも……」
まず食べ物の名称を口にし、デザートも考え始めた。
「あ……待って下さい。イチゴのムースとかレアチーズケーキなんていうのも……。その辺りですかね」
「一位が混戦なんだ」
迷うという点から先輩がファミレスの注文を例に出す。
「お店とかもメニューにある料理が多いと迷いがちよね」
「迷いますね~!」
私はメニューの写真を見ていると様々なおかずがあるのでお子様ランチに目がいってしまう、だけど小学生以下の制限とかあるから食べれないんだよね~と今でも思ってしまうという話で共感を求めた。
「ええ、頼みたいって思う事あるわよね」
先輩的にはこれも外せないといった事を言ってくる。
「おもちゃのおまけもあるしね……」
「!? おもちゃはそこまで……」
今度はお子様ランチに入っているおかずについて語り合う。
「鉄板はハンバーグとエビフライだったかな」
「ですね。エビフライじゃなくて唐揚げとか違うおかずのお店もあるとはいえ」
私はあれも気になって興味をそそったな~という点を確認してみた。
「チキンライスに旗が立っているのは子どもの心にヒットするんでしょうね!」
先輩と私によるお子様ランチの話はまだ続く。
「旗が立っている理由は知ってる?」
「言われてみれば知らないです」
理由を知らなくても問題はない。だけど食の知識を持っていても損しないからと真奈先輩が教えてくれた。
「あれはご飯を山に見立てているそうよ。どっかの山の登頂記念をイメージしてるんだって」
「そうなんですね」
国旗について私は気になっていた事を聞く。
「私が食べた事のあるお店の旗はイタリアでした」
「日本じゃなかったの?」
「あれに深い理由を持たせたいお店もあるんでしょう。イタリアポークのひき肉を使っていたかもしれないけど」
2人で話している内に食事したくなってきちゃった。食べたいものは共通している、お互いの声を合わせた。
「お子様ランチを作ろう」
作るのを決めたので調理道具を準備。お鍋、フライパンにしゃもじ等々。まずは鍋のお湯を沸かす、その中にじゃがいもを茹でるために入れる。隣のコンロにはフライパンを用意した。




