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アレンジ特訓 6回目 2 初めて4人で

「こういう外で食べやすい食事を作る時は話しながら作るのも有りじゃないですか? そうですね、よくある料理失敗談とか」

私に乗っかって、奏も先輩達に頼んでくれたよ。

「楽しそうじゃないですか! 失敗は成功のもとと言いますし、話しましょうよ」

 真奈先輩と込流先輩、両先輩から了承をもらった。すぐに奏がまず1つ失敗談を聞かせて? と真奈先輩に言われていたけど。ごめんね、奏。それは私が言ってもらう予定だったんだけど。


「はい、わかりました」

「奏。先に話してくれる事になっちゃったし、次は言い出しっぺの私が……恥ずかしいけどね」

 奏が同じ部屋にいる。それだけで私ったら舞い上がっちゃっているかもしれない。つい、頼っちゃう、あれ? これは良くないクセみたいになって来ているかも。気をつけなきゃ。こうした話のきっかけは奏が作ってくれる、多分わかりやすい定番のあの話だろうなと予想した。


「定番の話を1つ、おナベを見ておいてってやつで何があってもただ見ていただけ。母親を呼ばないっていうね」

 実は奏も幼稚園児くらいの頃に経験して、奏のお母さんが仕方ないかって肩をすくめた実話から。これは小さい子自身は間違っていなくて、母親とかの伝え方や教え方のミスなんだよね。正確にお鍋に変わった事があったら『火を止めておいて』と言っておかなかった否もあるってやつだね。

 奏はそんな失敗談を私の合いの手をたまに受けながら語りつつも、ちゃんと手は動かしていて変わり種のおにぎりを作っていた。やっぱりすごいよ!

「天かすを混ぜたおにぎり? 味付けも工夫しているみたいだし美味しそう」

「それだけじゃないよ、有音。こんなのはどう?」

 まだ詳しくは教えるつもりはないけど、おにぎりのご飯自体に味付けして焼く方法か。


「それなら今度は僕が。例えばだけど、僕はこの食材にそれは合わないだろって食材を試してみるのが好きなんだけどさ。この組み合わせは意外に合うってものよりハズレで悲しい思いをする方が多いよ……」

 奏の隣でそういう話《料理のミスの話》をしながらご飯を握っている風良先輩のおにぎりのでかさに私は驚く。どんな具材を入れるつもりなんだろうと思っていたら塩を少しまぶしたゆで卵を入れて海苔を巻いてたんだけど。

「わおっ、なかなか大胆な具材ですね」

 私に感心してもらったのが嬉しいのかはにかむ風良先輩、あまり他の人の話ばかりしてられないか。ちなみに私も1つおにぎりを完成させていたんだけど紹介しよっか?

「私の作る予定のおにぎりは材料をボウルの中に入れてあったりするのよね。この中にご飯を入れて切るように混ぜるっと」

 ゴマやマヨネーズの匂いはするけど、一番はワサビかも。結構食欲そそられるって個人的な印象だけどね。さてと、サランラップに乗せて握ろっと。


「最後は私が話せばいいのね? おにぎりでの失敗しがちな話でもしましょうか。それと私の作るおにぎりは市販の商品を使う感じよ」

 ちょうど握り終えたタイミングで(真奈先輩の事だからもしかしたら狙っていたのかもしれないけど)私は先輩が作る瞬間を見せてくれるというので近くに寄った。

「このまますぐに握ろうとすると、ご飯粒は手にぺたぺたくっついて握りにくくなるわよね~。一番ベタな失敗談をしてみたわよ。人によっては気にしない人もいるでしょうけどね」


 私は先輩が実践してみせてくれたけどそこまでしなくてもいいのにと思った。でもある意味ちょうど良かったので真奈先輩に握り実践でくっつかなかったご飯をもらう。

「カツオだしとかコンブだしを作ってだし茶漬けにしちゃいますね」

 


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