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【コミカライズ】ドワーフの最強拳士、エルフの幼女に転生して見た目も最強になる!【企画進行中】  作者: 呑竜
「第七章:弱者の戦い方」

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「冒険の書百六十:送別会①」

 ワシらの旅立ちを知った皆が、次々に宿に押しかけてきた。

 旧Fクラスの子どもたちとその家族、勇者学院の教師陣、酒場の常連や近隣住民たちが別れを惜しんだ結果、送別会を行おうという流れになった。


 しかしさすがにこれだけの数(実に三百人超!)は酒場に入りきらんということで、急きょ道端にテーブルとイスを並べて席を増やすことにした。

 それを見た近隣住民や酔客が面白がって押し寄せた結果、客は増えに増えて五百人(!)。


 こうなってしまうともはや単独の店舗では食事と酒を提供しきれるわけがないということで、急きょ近隣の食事処や酒場に協力を依頼した。

 旧Fクラスの子どもたちにおごると約束していた高級店からも出前を頼んだ。 


 皆からワシへの奢り、ワシから子どもたちへの奢り。

 酒や食事がドサッと並んだ様は、壮観のひと言。


「うおおおー! ディアナさまにカンパーイ!」


 送別会の始まりは旧Fクラスの特攻役、ジーンの第一声から。


「ディアナさまの行く手に幸せがありますように!」


「ディアナさま! おめでとう!」


「いやいやいやおかしいだろ! それじゃまるでディアナさまがお嫁にいくみたいじゃないか!」


「ディアナちゃん……俺以外の男と結婚したのか……⁉」


「やめやめ! こうゆー席なんだからちゃんと見送って! ほら、声を合わせてディアナさまありがとー!」


「一般人相手にケンカしちゃダメだよー!」


「相手も生きてる人間だってことを忘れないで! わたし、ディアナちゃんを逮捕するの嫌だからね!」


「ぎゃはははは! エルフの幼女に対する心配事じゃねえなあー!」


 様々な年齢層、様々な職域の男女が揃った結果、お祝いの声は実に混沌カオス

 笑いと驚きと困惑をごちゃ混ぜにした闇鍋のような送別会となった。




 + + +




「……ふん、ずいぶんと色んな奴が集まったものよの」


 道端に並んだ席に陣取ったワシの前には大量の酒や料理が並べられたが、エルフの小娘の胃なのでそれほどは入らなかった(レベルが上がったので以前よりはマシだが……)。


「これもディアナちゃんが人気者だからねっ」


 ワシの隣の席争奪戦に勝ったルルカが、パチパチと拍手をしてよこした。

 

「勇者学院の子どもたちだけじゃなく、他にも色んな界隈の色んな人がなんの打算もなく集まってくれてるのがその証拠だよっ」


「そうは言うが、おまえだってたいしたものだぞ。聞けば、ベルキア以降の働きを認められ、『司教ビショップ』位をいただいたのだろう?」


「えへへ~、それはね~、まあね~」


 ワシが褒めると、ルルカは頭をかいて照れに照れた。


 ちなみに『司祭』というのはルルカが信じる女神教の職位のひとつで、冒険者のジョブとしての『僧侶』とはまた違う。

 一番下の『奉仕者』から『助祭』、『司祭』、『司教』、『大司教』、『枢機卿』、『教皇』とあるのだが、『司教』にはひとつの教区のトップになれる資格がある他、『助祭』までの職位を下の者に与えることができるのだ。


「人の上に立つっていうのはちょっと、実感がわかないねえ~。それにまあ、わたしの場合は『司教』といっても任された教区があるわけもでないから。ただの名誉職だから」 


 などと謙遜しつつも、まんざらではない様子のルルカ。

 ひと昔前の『落ちこぼれーズ』からは想像もつかない出世ぶりだしな、なんだかんだいっても嬉しいのだろう。

 ワシらの会話を聞いていた皆からお祝いの言葉を投げかけられ、「えへへえへへ」と相好を崩している。 




 + + +




「ふ~ん、だ。いいよなあ~、ルルカは。宗教関係の人が褒めてくれてさ」


 同じパーティなのにルルカばかりが褒められて自分が褒められないことが悔しいのだろう、チェルチはプンとふて腐れている。

 やけ食いだとばかりにそこら中のものを片っ端からモグモグムシャムシャ。

 周りの者がドン引くぐらいの食いっぷりだ。

 

「なんだチェルチ。おまえのことも皆は認めておるぞ」


「……例えば?」


 チラと疑いの目をワシに向けるチェルチ。


「例えばワシだ。おまえの飛行能力……ではなく飛行の魔術と、おまえの魂魄支配……ではなく、人の心を操る話術……的なものを評価しておる」


「……ほう~? そんでそんで?」


 ワシのつたない褒め言葉でも嬉しいのは嬉しいのだろう。

 ニッコニコになったチェルチは「もっと褒めろ」とばかりに尻尾(皆には見えないようにしている)でワシの脇腹をつついてくる。


「あとはまあ~、人に好かれるのも特殊能力といえるよな。友だちの数も驚くほど多いしな」


「うんうんそうだろそうだろっ。ディアナはあたいのことをよくわかってるな偉いなっ。偉いからこいつをやるよ、ほら食えっ」


 そう言うと、チェルチはワシに、フォークで突き刺したカツレツをよこした。

 ソースでビタビタにした王都豚のカツレツはチェルチの大好物で、いつもなら「誰にもやんないっ、全部あたいのもんだっ」とばかりにガッツいていたものだが……。


「これを……ワシに?」


「そうそう」


「おまえが、食い物をくれるというのか?」


「いいだろ別に、そういう気分の時もあるってことだよっ」


「ほう~……」


「なんだよ、嫌ならやらないぞっ。いつも通りあたいが食うから……」 


「いや、いただこう。あ~ん、と」

 

 ワシは身を乗り出すと、チェルチのフォークをパクリと咥えた。

 カツレツはひと噛みごとに脂とソースのうま味が染み出して実に美味。

 

「うん、美味い。ありがとうな、チェルチ」


「お、おう……このぐらいでよかったら、また時々くれてやるよ」


 なぜだろう、急速に顔を赤くしたチェルチは、そっぽを向きながらもごもごとつぶやいている。


「……なんか変だな。あたい、ちょっと変だ。てか、相手はディアナだぞ? こんな男みたいなガサツな奴に……っ」


 つぶやきは小さく、正確に何を言っているのかはわからんが、あの食いしん坊が人に食べ物を分け与えることに喜びを見出したというのは紛れもない成長だろう。

 

「うむ、よきかなよきかな」


 ルルカとチェルチ、子どもたちの着実な成長に、ワシは目を細めた。

冒険者クラスとパーティクラスの設定がこんがらがっていたので、ちょっと変更しています。

まず冒険者クラスは個人に与えられるもの。

ビギナークラス(レベル一から三十五)

ベテランクラス(レベル三十六から六十五)

エリートクラス(レベル六十六から百)

マスタークラス(レベル百一から百三十五)

エピッククラス(レベル百三十六から百六十五)

レジェンドクラス(レベル百六十六以上)

というレベル基準。


次にパーティクラスは団体に与えられるもの。

青銅ブロンズ

アイアン

シルバー

黄金ゴールド

ミスリル

アダマンタイト

という功績基準です。


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