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Subjects Runes ~高速詠唱と現代知識で戦乱の貴族社会をのし上がる~  作者: くまひこ
第5章 旋風のソルレート侵攻作戦

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第112話 フィッシャー校・シュトレイマン派精鋭チーム

 いよいよ俺たちアゾート組の出番が来た。


 Dブロックの出場チームは、俺の組以外はすべてフィッシャー校だ。



 そして俺の組が初戦で当たるのは、ステラドール伯爵家令息フィッツ、レオン・ウエストランド、テオ・フォックスのシュトレイマン派3人組だ。


 レオンはパーラの、テオはお稲荷姉妹の、それぞれ家族か親戚だろう。シュトレイマン派の精鋭であり強敵だ。



 そしてこの試合に勝てば、決勝ではおそらく、バレン・フィッシャー、サリー・アルバハイム、フェイ・バートリーの中立派3人組とあたるだろう。


 この組はハシム組と並び、フィッシャー校では2年生ドリームチームともっぱらの評判だ。


 強敵ばかりだが、ちょっとくじ引き偏ってないか?






 審判の合図とともに俺たちの初戦がスタートした。


 俺たちのフォーメーションは、俺とネオンの2人が前衛、後衛遠隔魔法はマールに任せる。



  【無属性固有魔法・超高速知覚解放】



「俺たちが敵を引き付けるから、マールは自分の判断でどんどん攻撃魔法を撃ってくれ」


「うん、わかった」


 そして俺とネオンは敵の魔導士を先に沈めるため、フィッツ・ステラドールに向かって走り出していた。


 だが当然向こうも俺たちの行動を読んでいて、レオン・ウエストランドとテオ・フォックスが俺たちの前に立ちふさがる。


 反応速度が速すぎる!


 俺たちは超高速知覚解放を使っているのに、コイツらはなぜついてこれる。だが俺の疑問は向こうも同じだったようだ。


「貴様たち、なぜこのスピードで動けるのだ?」


 こいつはレオン・ウエストランドか。


「お前に説明する必要はない」


 俺は会話を拒否し、レオンに打ち込んでいく。隣を見ると、ネオンもテオ・フォックスと高速で打ち合いを始めている。


 2人とも高速化しているが、シュトレイマン派の何かの魔法か、俺の知らない剣術の技なのだろうか。



 俺に問いかけを無視された形のレオンだが、しかし特に気にすることなく、俺に切りかかってきた。向こうも答えが返ってくるなんて、最初から思ってないのだろう。 


 俺はレオンの動きに集中する。


 こいつはダンに似たタイプだ。パワーがダンに匹敵するが、スピードはこいつの方が早い。剣士としてはダンより上か。


 俺はレオンを上回るスピードで攻撃をかわしながら、反撃の機会をうかがう。剣術の実技では魔法を使ってはいけないが、今はトーナメント。実技の順位通りには行かないのだ。


 数回の攻撃の応酬の末、俺はようやくレオンの背後をとり、準備していた魔法を放つ。



  【火属性初級魔法・ファイアー】



 ゼロ距離発射されたファイアーがレオンにヒットした。だがレオンの魔力防御力も高いため、十分なダメージが通らなかった。


 格闘戦は厳しいな。


 このまま攻撃を続けても、負けるとは思わないが簡単に勝つこともできず、ただの消耗戦で時間だけが過ぎていくだろう。




 俺がレオンと戦っている間に、敵魔導士のフィッツが間もなく魔法を完成させそうだ。あれは風属性上級魔法のトルネードクラッシュか?


 少しずつ膨れ上がっていくフィッツの魔力。だが次の瞬間、「バチッ」という破裂音とともにフィッツの魔力が霧散した。


「ぐわっ!」


 フィッツが強力なスタン波を受けて膝をついた。意識は保ったままだが、体がしびれて動けていない。


 マールだ。


 パルスレーザーをフィッツに当てたのだ。


 そのマールが、今度は全力でフィッツに突撃していく。マールは近接戦闘向きではないため、俺はその行動に一瞬戸惑ったが、マールが握っている武器を見て納得した。


 ネオン親衛隊から小銃を借りて隠し持っていた。


 マールは銃を握りしめ、フィッツに至近から銃を発砲した。木製の弾なので大したダメージにはならないが、それでも2発3発と撃つごとに、確実にフィッツのダメージは蓄積していく。


「くそっ!」


 レオンが慌てて、マールの方に向かう。だが、それをとっさに察知したマールが、早々に退散する。


 ヒットアンドアウェイ。


 移動速度はレオンよりもマールの方が上のようだ。




 俺はレオンが離れたすきを見て、高速詠唱でエクスプロージョンを放つ。どうせこいつらには致命傷にならないが、いったん仕切り直すためにはちょうどいいだろう。



 【火属性上級魔法・エクスプロージョン】



 俺の魔法に気がついたレオンがとっさにバリアーをはり、エクスプロージョンのダメージを緩和させる。


 それでもスタン波は十分に発生したため、足止めには成功した。





 いったん落ち着いた俺は、すぐにネオンを確認する。こちらは相変わらず2人で打ち合っているが、あちらこちらに土壁ができていた。


 戦いながらウォールを使ったのか?


 見ていると、ネオンはテオがフィッツたちに合流しようとする度に、ウォールでいく手を遮っていたのだ。


 器用なやつ。ネオンは放っておいても良さそうだ。





 さて、ここからどうするか。学園での戦いにはスタン波システムがあるため、実際の物理現象を利用しまくっている俺の魔法攻撃の特徴が生かされない。


 スーパー・キャビティー・ボムやナトリウム爆発、エレクトロンバーストのレンチン攻撃も、通常の魔法と魔力量が同じなので、学園のシステムでは何もプラス評価されないのだ。


 だから、俺が使う技は高速詠唱でエネルギーを即効叩き込める火属性魔法一本だ。


 改めてフィッツとレオンの方を確認すると、スタン状態から回復しつつあり、フィッツが新たな魔法詠唱を始めたところだ。


 そして、両膝をついて疲れている感じのレオンだったが、全力でバリアー構築に集中している。


 フィッツが何かやるつもりだな。


 俺はエクスプロージョンをもう一発放って、バリアーの中の二人にダメージを与えようとするが、レオンが新たに構築したバリアーは、アネット達のものと同様、専用の魔法で作られた防御力が極めて高いものだった。


 マールのパルスレーザーはバリアーが透明であるかぎり、防御力を無視して相手にダメージを与えられるが、なんとレオンが仁王立ちになってフィッツを守っている。


 人間の壁・・・敵ながら凄い根性だが、そこまでするほどの魔法を放つということは、固有魔法か!


 結局俺たちは、フィッツの詠唱を止められないまま、とうとうフィッツの魔法が完成してしまった。



 【風属性固有魔法・死神の虚空】



 なんだこの魔法は。発動範囲がやけに広い。上空に広がった魔方陣がとにかくデカイのだ。


 この感じだと、俺とマールの二人が発動範囲に入ってしまっている。


「マール、すぐに俺から距離をとれ! 分散するんだ」


 俺とマールはとっさに反対方向に走りだし、魔法発動範囲から逃れようとする。


 が、フィッツは俺に狙いを定めたようで、上空の魔方陣の中心が俺の頭上に移動し、魔方陣が急速に収縮する。俺は魔法が発動する前に、とっさにバリアーをはる。



 【無属性魔法・魔法防御シールド】



 完全にダメージを防ぐことはできないと思うが、ないよりはましだ。スタン波よ、くるなら来い!


 


 ・・・・・


 あれ、何も起きない。静かなものだ。



 何も聞こえない。静か過ぎる。



 見ると遠くの方で、ネオンが俺に向かって必死に叫んでいるが、何も聞こえない。


 音を遮る魔法か?





 いや違う!


 ・・・俺の周りは真空になっているんだ。


 だとしたら・・・空気は俺のバリアーの中にある分だけか。この魔法の持続時間にもよるが、下手したら死ぬんじゃないの、俺。


 学園のシステムはたぶん、真空状態を攻撃とは見なしていないんだ。だから魔法発動と同時に解消されて、スタン波に置き換わるいつものシステムが機能せず、真空状態が放置されている。



 ネオンが審判に抗議している。たぶんこの状態がいかに危険なものか知らせるためだろう。


 だが、まずいな。とっさにはったバリアーだから、大した大きさじゃないし、早くも空気が薄くなくなってきた。頭痛が酷いし、吐き気がしてきた。


 くそっ! こんなバカなところで・・・死んでたまるか。




 俺はなるべく息をしないようにひたすら我慢し続けていると、魔法の効果がようやくきれて、真空状態から解放された。


 だがその瞬間に、周りの空気が一斉にこの真空空間に殺到したため、その衝撃により俺は意識を失なった。






 気がつくと俺は医務室のベッドの上に寝かされていた。


 目を開けるといつものように、近すぎるネオンの顔が見える。


「あ、アゾートが意識を取り戻した」


 するとマールも俺に寄ってきて、


「よかった~。アゾートが全然起きないから、本当に心配したゃったよ」


「そうだネオン。試合はどうなったんだ」


「試合は、私たちの反則勝ちだよ。学園システムが反応しないとわかっていてフィッツが固有魔法を使ったらしいので、私たちの反則勝ち」


「そうか、だが本当に死ぬかと思った。あの魔法はヤバかったな」


「あの魔法は解けた後がもっと大変で、猛烈な突風が発生して会場が滅茶苦茶になったんだよ。「空気がない」という状態が解消されただけだから、学園のシステムも介入のしようがなくて、観客にも怪我人が出てしまって、今日の大会は中止になったよ」


「大惨事じゃないか。それでフィッツはどうなったんだ」


「とりあえず学園の外に連れ出して、私が丸焼きにしておいた。生徒会長のホルスも「騎士道精神に反する卑劣な行為だって」カンカンに怒ってて、フィッツを謹慎処分にするって」


 俺も騎士道精神をわりと無視しているので、少し耳がいたいな。


 それにしても、あの真空魔法は実に面白いな。攻撃力も凄いが、あの真空を使って何か作れそうだ。






 その時医務室の扉がバンと開いて、セレーネが飛び込んできた。


「ホルスから聞いたんだけど、アゾートが死にかけたって。大丈夫?」


 セレーネの後ろにはフリュもいた。


「気を失っていたが、大丈夫だったみたいだ。フリュにも心配かけたな」


「ご無事でなりよりです、アゾート様。シュトレイマン派の愚か者は、後で凍り付けにしておきます」


「ネオンに丸焼きにされたっていうし、ほどほどにな。それでフリュたちの試合はどうだった?」


 すると、セレーネが不満そうな顔で、


「勝つには勝ったんだけど、もう、アゾート聞いてよ。サルファーが本当に邪魔だったのよ。私が戦おうとすると、必要ないのに私を守ろうとするのよ。それでサルファーともめているうちに、フリュさんが一人で敵を倒してしまうのよ。私、結局何にもできなかったわ」


「そ、そうなのか・・・。まあ、決勝リーグ進出おめでとう。しかしフリュ一人でどうやって戦うんだ。フリュの戦闘スタイルって、護衛騎士に守られたオーソドックスな魔導士タイプだよな」


「ゴーレムよ。フリュさんが大量のゴーレムを自分の護衛騎士にして、遠隔魔法を撃ち込んで終了よ。それにしてもフリュさんって、最近土魔法を手にいれたばかりなのに、どうしてあんなにゴーレムを操るのがうまいの?」


「フリュは何でもできる優等生だからじゃないのか」


「いいえ、アゾート様。実は春休みに道路の舗装工事を行ったときに、一日中ゴーレムたちと働いたお陰でゴーレムマスターになりました」


「あの土木工事か・・・え、フリュって、あれでゴーレムマスターになったの?」


「はい、その通りでございます」





 俺が驚いているとノックの音がして、なんとフィッツ・ステラドールが入ってきた。


 見ると、先程の試合の時とはうってかわって、焼け跡やら青アザとかで身体中をボコボコにされた跡があった。


「アゾート様、ちょうど探す手間が省けましたので、早速この男を凍り付けに致します」


 フリュの目が青く光り、部屋中に冷気が立ち込めた。フィッツが青ざめて立ち尽くしていると、


「お待ちください、フリュオリーネ様」


 後ろから現れたのは、クロリーネだった。


「この者へのお仕置きはわたくしがお稲荷姉妹に命じて十分にやっておきましたので、これ以上は不要かと存じます。まずはこの者の謝罪をお受け下さいませ。さぁフィッツ、早く謝罪なさい」


「ハッ、姫様。アゾート様、この度は大変な事をしてしまって申し訳ありませんでした。どうしても決勝に出たくて頭に血が上り、ルール違反と知りながら固有魔法を使用してしまいました」


 フィッツが深々と俺に頭を下げた。コイツの青あざはお稲荷姉妹にボコられた痕か、うししし。


「ところで、どうしてそこまでして、決勝に出たかったんだ?」


「実はバレンとは学園のライバルであり、この最強決定戦の場であいつと雌雄をつけたかったのです。それは恐らく向こうも同じ気持ちです。ところが、ボロンブラークからきたぽっとでのやさ男のチームが予想外に強く、遅れをとるわけにはいかないと焦ったのです」


「この学園に来てから、やたらやさ男って言われるけど、俺ってそんなキャラじゃないよ」


「もともとボロンブラーク校はやさ男の集団だと思われています。遠隔魔法主体の戦い方は男らしくないと。その象徴がアゾートさんで、男爵位を取ったのはアウレウス家の令嬢を運よく助け出したからだし、勲2等の叙勲も魔法研究の成果であって武勇を認められたものではないと」


「その認識は間違ってないと思うよ」


「後はフェルーム子爵家のご令嬢を巡るホルスさんのやっかみや、AAA団を名乗る組織の暗躍もあって、フィッシャー校のみんなも口を揃えて、あいつだけはけしからん、何としてでも倒せと言っています」


「AAA団はいつものことだからいいけど、セレーネの件で俺はホルスに逆恨みされてるから、ホルスが2年生の有力者を焚き付けたんだな。でもフィッツは随分冷静だな」


「シュトレイマン派なのでフィッシャー的発想とは少し距離があるし、姫様に十分注意を受けましたから」


「そうかクロリーネが・・・わかった、フィッツの謝罪は受け入れるよ」


「謝罪を受け入れていただき感謝します。しかし、アゾート組はすごいですね。中級貴族と騎士爵なのに魔力が伯爵級で、全員スピードタイプの剣士よりも素早い動き、しかも高速詠唱もできる。さすがボロンブラーク校はレベルが高い」


「いやそちらこそ、結局俺たちはレオンのバリアーを突破できず、固有魔法・死神の虚空を撃たれた時点で俺は戦闘不能にさせられたし。俺たちは判定勝ちしただけだから、全然勝った気がしないよ。強いよフィッツ組は」


「評価いただき光栄です。でも、明日対戦することになるバレン組は本当に強いですよ。手の内は明かせませんが、我々と違って典型的なフィッシャー校の剣士タイプです。健闘を祈ります」






 夕日が沈み、あたり一面が暗くなり始めたころ、ポアソン港に次々と荷馬車が到着していた。中には大量の奴隷が隠されていた。奴隷商人がポアソン騎士爵に近付き、


「ナルティン子爵から話は聞いてると思うが、奴隷を預かってくれ」


「昨日話を聞いたばかりなのに、早すぎる。まだ受け入れるかどうかも、決めていない」


「そんなこと、俺は知らない。もう奴隷をここに連れてきてしまっているんだ。断るのなら覚悟しておいた方がいい」


「・・・何だと、奴隷商人ごときが私を脅す気か」


「奴隷商人ごときね。俺をバカにするのは勝手だが、誰を敵に回すことになるのか聞いても、まだ強がっていられるのかな」


「何だと・・・誰を敵に回すというんだ」


「ブロマイン帝国だよ。奴隷を受け取りに帝国の艦隊が海賊どもを引き連れて、今ポアソン港に向かっている。彼らを全て敵に回す覚悟があるのなら、奴隷を拒否すればいいさ」


「なっ! ブロマイン帝国、海賊。ナルティン子爵はなぜそのような奴らと関係を持っているんだ・・・」


「俺の知ったことか。この奴隷をどうするか、早く決めろ」


「・・・わかった。奴隷を引き取るから、馬車をこっちに運べ・・・」





 ポアソンは、夕食に家族全員を集めて、奴隷を受け入れてしまったことを話した。その最悪の結果に、家族一同絶句していた。


「父上・・・最後の一線を越えられましたね。我々はもう父上とは一緒に歩んでいくことはできません」


「そうだな・・・わかっている。今日をもって私の子供たちとは全員縁を切る。これからお前たちはポアソン家の人間ではない。一平民として今後の生を全うせよ」


「・・・残念ですが、父上とはこれでお別れです」


「うむ。それからアンヌ、お前とも今日をもって離婚する。子供たちとともにこの領地を去ってくれ」


「あなた! どうして私まで」


「・・・ポアソン家は命運が尽きた。事ここに及んでは、この先栄光ある未来を望むべくもない。・・・マールのことを頼む。次期当主も関係ない。あのボンクラ息子とも結婚しなくていい。だからソニアと二人、好きな男と自由に結婚すればいいさ」


「あなた・・・わかりました。子供たちのことは私にお任せください。それであなたはどうなさるおつもりで」


「私はここに残って、ポアソン家の最後の瞬間まで見届けようと思う。だから、お前たちにはここを出ていって欲しい」


「・・・出ていけと申されましても、とっさのことで行き先もなく、何も準備もしておりません。どうすればよろしいのでしょうか」


「・・・そうだな。当家の軍艦と輸送船にうちの船員を全て引き連れて、フェルーム領の港湾都市メディウスに行って欲しい。以前ソルレートの奴隷を送り届けた際に、当主ダリウス・フェルーム子爵と話をつけてある。万が一の時は亡命を受け入れてくれると」


「あなた! それでは・・・」


「ああ、実はフリュオリーネさんからフェルーム子爵に口利きがあったそうなんだよ。まさかこの状況を想定していたとは思えないが、子爵は彼女に全幅の信頼をおいているみたいで、子爵の方から私に提案があった。彼女の機転には助けられた形だな。・・・それから輸送船には預かった奴隷を全て乗せてある。一緒にフェルーム領まで連れていってやってくれ」


「あなたも一緒に逃げることはできないのですか」


「できない。私の矜持だ」


「・・・わかりました。くれぐれもお命を大切になさってください、あなた」


「父上、先程は父上のお心を知らず、勝手なことを申し上げました。どうか許してください」


「お父様、今朝はわたくしも勝手を申し上げまして、ごめんなさい。それから、マールだけでなく私の将来も気を回していただいて嬉しく存じます」


「お前たちもこれまですまなかった。もうポアソン家は失くなったのだから、普通の親としてお前たちの幸せを祈っている。もう遅すぎたかも知れんがな」


「父上!」


「これでさらばだ。時間がない、今すぐにここを出港しろ! 帝国の艦隊が来る前に早く逃げるんだ!」

時間がなく、誤字脱字を潰しきれませんでした。


後で直しておきますので、お気になさらないでいただくと、助かります。

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