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動き出す 4

よろしくお願いします。

ケルベロスを残し私は家を出ると、家を影にしながら村の入り口の方へと静かに向かった。

村の入り口・・・もう入って来てる?

家の物陰からこっそりと息を潜めて窺う。

人・・大きな白いマントを羽織っている二人を見つけた。

二人は騎乗していた馬から降りて何やら話をしているみたい。

でもあのマント白くてツヤツヤしているし、その下からチラチラ見えるのは剣みたい。

かなり細身の感じがする。

分かりにくいけど着ている者も小奇麗できれいな金属防具を肩や胸当て、手、足にも金属の防具が当てられている。

結構金持ち・・・貴族?

どちらにしても平民の匂いは全然しない。

でも、男にしては慎重がやや小さいし結構華奢な体格な気がする。

? もしかして二人共女性?


「遅かった・・・」

「・・・そうですね。もう連れ去られた後のようです」

「ぞれでも全員を連れ去る事はないでしょうから、まだ村に残された者が隠れているかもしれないわ」

「・・・お言葉ですが、残っているとしたらそれはもう・・・」

「探して見なければ分からないでしょう!!」

「はっ! 失礼いたしました。それでは私が探しに行ってまいります。王女殿下はここでお待ちを」


王女殿下? 

人族の姫様ってこと? もう一人はその従者といったところかな?

ん? あのマントの背に書いてあるマーク? 紋様? 家紋かな? どこかで見た事ある様な・・・

あ! あの兵隊の鎧に刻まれていたマークに良く似ている・・・

もしかしてあの兵隊と同じ国の者・・・しかも姫という事は・・

私の体の中にドロッとした感情が蠢いた気がした。


「まってロッティ! 私も一緒に探すは!」

「駄目です! 患者が身を潜めているやもしれませんし、罠でも仕掛けられていたらどうするのです?」

「大丈夫よ。注意するもの」

「それでもです! あなたに何かあったら国が困るのですよ!?」

「けど・・・」

「けどもへったくれもないです! ちゃんと言う事を聞いて下さい!」

「う~、分かったわよ・・・・ロッティって本当に私に容赦ないわよね?」

「それが私の役目ですので」

「まったく堅物め・・・・分かったは。大人しく待っています」

「はっ! では行ってまいります」


ロッティと呼ばれた彼女は近くの馬繫ぎの木に2頭の馬の手綱を縛ると腰に携えた剣に柄に手を掛け、素早く村の奥へと消えて行った。

その様子を見ていた私は従者の彼女の影が見えなくなるのを確認する。


「・・・・父様は何を考えていらっしゃるのか。人の道に外れた所業だわ」


何か姫さんがブツブツ言っているようだけど、良く聞こえないな。

まあ直接聞けば良いわよね?


「こんにちわ、お姉さん」


私はなるべく普通に挨拶をしてみた。

こういう時は最初の印象が大事だからね。


「え? え? ええ?」


あれ? 驚いてる? なるべく驚かない様に挨拶したつもりなんだけどな?

もう一度挨拶し直してみようかな?


「こんにちわ、お姉さん。ちょっといいでしょうか?」


あ、一応見た目で私より年上に見えるからそう言ったけど、たぶん私よりかなり年下よね?

なんて言ったて私66歳だから・・・・・

自分で言っておいて何だか落ち込んでしまい、その場に両手両膝を地面に付け項垂れてしまった。


「え? あ、あの? え? 何? こ、この村の子? 一人? 他の人は?」


どうやら私をこの村の子だと思ったみたいね。

・・・・でもちょっと待って、今、復活するから。


「ひ、ひ、ふー。ひ、ひ、ふー」


あ、これはラマーズ法か。

よし! 落ち込み終了!


「・・・改めて・・・私はこの村の子じゃないわお姉さん」

「え? そうなの? でもじゃあどうして?」

「質問は私が先よ。お姉さん姫様なの?」

「え? え、ええ・・・聞いていたの?」

「まあね。で、そのマントの背に描かれているマークは何?」

「え? あ、ああ! この紋章ね」


そう言って手袋の背の方を私に判るように向けてくれた。

その手袋には同じ紋章が描かれていた。


「そうよ」

「これは我が王家の紋章であり、国の紋章でもあるわ」

「そう・・・じゃああの兵隊達と同じ仲間という事ね?」

「兵士? 仲間? どう言う事?」

「分からないかな? その紋章を描かれた防具を来た兵隊が私を犯そうとしたのよ」

「え? どういう・・・」

「つまりお姉さんは私の敵という事で良い?」

「え、え?」

「ケルベロス!!」

「はっ!」


私の一言で三つ首頭のケルベロスが音もなく姫さんの背後に着地した。


「え!? ええ!! ケルベロス?!?!」

またお越し下さい。

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