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迷宮伯嫡子はカネがない  作者: 神奈いです
第二章 カネがないのでお値打ち外交

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公爵のやりたいこと

どうも、グリムホルン迷宮伯嫡子のオウドです。

隣の領主のグスタフ先輩と、西大公家の結婚式を祝いにきたら偉そうに子分になれって言われました。

でも公爵殿下は会ってくれないし、扱いは全体的に雑でチグハグ。


偉そうに対応してきたり、倉庫に放り込んだりする。

執事たちや騎士たちは不手際だって謝ってくれる。

かといって食事や給仕、宿舎なんかはおカネかけてくれてるんだよな。


この人たち何がしたんだろう……。

わからないときは聞きに行こう!


「公爵殿下は結婚式の準備で極めて御多忙です、お会いになれません」

「えー」


というわけで、騎士たちを引き連れて西大公に会いにいこうとしたら宮殿執事に止められちゃった。

だめかー。


「ご挨拶の場は披露宴にて設けますので、なにとぞご容赦を」


えっと執事さんに聞きたいことは。

「田舎の弱小領主に輸入品まで使ってここまでの接待、御過分で身に余るからお礼を言いに行こうかと」

「それは平にご容赦を、我らの不手際はお詫び申し上げますから」

「砂糖は美味しいから皆が群がって壺を空にしちゃったんだ。これも皆が喜んでるってお伝えしたい」

「お客様にお喜びいただくのが我らの使命ですので、光栄です」


謹厳実直な感じの執事さんがひたすらお辞儀してくる。

うーん、嘘ついてるように見えない。

というか、ボクが西大公に倉庫の告げ口しに行くと思われてるのかな。文句が言いたいのはそこじゃないし。


「公爵殿下は結婚式を成功させるために、招待客すべてにここまでの待遇を?」

「お部屋やお食事などすべての方に最高級の接待を主人である公爵殿下より仰せつかっております。もちろん迷宮伯嫡子殿へのお詫びは別でございますが」

「うん、皆喜んでるからお詫びはもういいよ」

「……それではまたコーヒーなど運ばせます」

「いいよ、それより公爵殿下によろしくお伝えしてください」


お詫びはいいと言ってるのにまた来た。喜んでるって言いすぎたかな。


というか後ろの騎士たちがめちゃくちゃ喜んでるんだけど。


砂糖壺がもう一つ空になった。


 - - - - -


部屋に戻って考える。

騎士たちはブラックコーヒーを飲んで悶絶している。ちゃんと全部飲もうね、高級品だからね。


このお部屋にお料理に舞踏会や武道会などのイベントも考えると、かなりの経費だ。

ボクたち迷宮伯家だけへの待遇だけでも金貨3~4百枚は使ってると思う。

そしてこの結婚式には貴族が30~40家が参加してる。

つまり概算で……ざっと金貨1~2万枚は使ってるんじゃないだろうか。

うちの税収の2-3年分の大金をかけて、執事さんには最高級待遇を指示してる。

西大公は大勢の貴族の前で財力を見せつけることで、この結婚式を成功させて後継者の嫡女と婿さんの威信を高めたいはずなんだ。


じゃあ事務方がグダグダだったり、ご祝儀に文句言ったり、ボクやグスタフ先輩に従属しろとかいうのは逆効果じゃないだろうか?

こんな待遇なんですよって言いふらされたら困ると思うんだけど。


他からも話を聞いてみようかな。

結婚式や披露宴までにはまだまだ時間がある。

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― 新着の感想 ―
執事はいい人っぽいけど状況を大公に伝えてないか伝えても無視されてるなら演技かもしれない? でもコストを考えれば大公は白なんだろうか とすると家臣の暴走か工作員の暗躍か? 大公がガチ忙しくて執事さんが伝…
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