コンフェッションブース 8
「で、どうすりゃいいんだよ」
「んー、それがわかんないから考えてるのよ」
ジブルは目を閉じたまま。
「魔物なんですか?」
アナベルの問いにジブルは目を開く。
「多分ね。夢を操るものって言ったら、ナイトメア、インキュバス、あとデーモン。魔法生物系だったら多種多様だわ。けど、鍵はその夢よ。なんのためにその夢を見せてるか。その見せてる夢がずっと一緒って事は、その見せてる魔物の望みは叶えられてるって事。アナベルちゃんが感じてるのは恐怖。恐怖を集めている存在。そうなると考えられるのは、デーモン。悪魔とか魔族とか呼ばれている精神体だと推測できるわ」
悪魔? デーモン? そんなものが実在するのか? まあ、希望や畏怖を力にする武器があるくらいだから、そういう生き物? が存在するのはおかしくはない。
「なんか嫌な夢をみさせる魔道具とかなんじゃないのか?」
「それも考えたけど、内容がなんて言うかイミフなのよ。そんな事する存在って言えば、やたら高度な知識を持ってる故に、訳わからない事する存在。悪魔っぽさを感じるのよ」
悪魔。悪魔はお初だ。それって倒せるのか?
「それで、どうすればいいんだ?」
「アナベルちゃんとあんたが一緒に寝るしかないわ」
「はぁ? なんだそれ」
アナベルの顔が蝋燭の光でもわかるくらい真っ赤になっている。
「なに勘違いしてんのよ。一つの布団じゃなくて、同じタイミングで寝て夢同調の魔道具で同じ夢をみるのよ」
「早くそう言えよ。お前いっつも言葉足りずだが、わざとなのか?」
ジブルは賢いはず。多分わざと勘違いさせようとしてる。
「恐怖が今回の敵の糧になるから、できるだけ減らしてるのよ。ほらアナベルちゃんも少しは落ち着いたでしょ」
アナベルがコクコクと肯く。
「じゃ、とりあえず任せたぞ」
「任せて、準備が要るからアナベルちゃんのお家で待ってて。位置情報は切らないでね」
「位置情報?」
ジブルにスマホを奪われて使い方の説明してもらう。まじか、そんな機能があったのか。じゃ、今まで僕の居る場所は、マイやジブル、その他のスマホホルダーの仲間たちに筒抜けだったって事か……なんで僕より僕のスキルを熟知してるんだよ。
そして、僕は神殿の偉い人にお暇を告げ、アナベルちゃんの家へと向かう。あとでジブルは来るそうだ。家は中心部から近くそこそこ大きい。やっぱ金持ちか。応接間に通されて母親と話をして、悪夢払いにきた事を説明する。僕の事を知ってて、なんか根掘り葉掘り聞かれた。そうこうしてるうちにジブルもきて、ジブルは奥さんに軽く挨拶してアナベルちゃんの寝室へと向かう。おお、天蓋つきのベッド始めて見た。僕はベッドにダイブしたくなったが自制した。
頑張って投稿量を増やしたいです。




